マイナビ キャリアリサーチLab

2023年卒大学生活動実態調査 (6月)

2023年卒業予定の大学生・大学院生の6月末時点での内々定率は79.9%(前年比6.4pt増)。入社後の配属に関して「勤務地も職種も自分で選びたい」という学生が多数

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」の結果を発表しました(調査期間:2022年6月24日~6月30日)。

調査概要

内容 マイナビ 2023年卒大学生活動実態調査(6月)
調査期間 2022年6月24日~6月30日
調査対象 マイナビ2023会員のうち「2023年春」に卒業予定の大学生・大学院生
調査方法 マイナビ2023会員にメール告知・WEBフォームにて回答
有効回答数 のべ5,166名

TOPICS

2023年卒業予定の大学生・大学院生の6月末時点での内々定率は79.9%

2023年卒業予定の大学生・大学院生の、6月末時点での内々定率は79.9%(前年比6.4pt増)となった【図1】。平均内々定保有社数は2.4社(前年比0.2社増)であり、企業の採用意欲の高まりを受け、5月同様、内々定率・平均内々定保有社数ともに前年比増で推移している【図2】。

内々定率 経年比較/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図1】内々定率 経年比較/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)
平均内々定保有社数 前年比較/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図2】平均内々定保有社数 前年比較/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)

未内々定者が現在就職活動で困っていることは「面接を通過できない」が最多。「キャリアセンターの活用」「頻出質問に対して事前に準備」といった対策が重要に。

現在、就職活動で最も注力して行っていることについて、未内々定者の回答では「面接」が42.0%で最多となった。【図3】 これから内定獲得を目指している学生の多くも面接に臨んでおり選考を順調に進めていると推察できるが、未内々定者に対して行った「現在、就職活動で困っていること」(複数回答)という質問でも、「面接を通過できない」が48.6%で最も多い回答となった。【図4】 多くの未内々定者が、面接を課題を感じていることがわかった。

現在、就職活動で最も注力して行っていること(未内々定者)/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図3】現在、就職活動で最も注力して行っていること(未内々定者)/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)
現在、就職活動で困っていること(未内々定者)/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図4】現在、就職活動で困っていること(未内々定者)/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)

2023年卒大学生活動実態調査(6月15日)」(調査期間:2023年6月10日~6月15日)において、内々定を得た学生に対し、自身の内々定獲得につながったと思う活動をきいたところ「面接対策」を選択した学生が24.4%となったが、面接対策を選んだ理由の中には、「キャリアセンターの方との練習では自分の想定外の質問が来ることが多くて本番の対策ができたから」や、「頻出質問について対策しておくことで本番で焦らずにしっかりと受け答えができた」、「回数を重ねる中でどのようなことが聞かれるかについて、おおよその予測ができるようになっきてました」などの回答があった。【図5】 キャリアセンター等の模擬面接や面接対策講座を利用したり、多くの面接を受け回数をこなすことで経験値をあげるといった事前準備は、これから内々定獲得に向けて現在面接を受けている学生やこれから面接を受ける学生にとっても有用な対策となると思われる。

内々定につながったと思う活動として「面接対策」と回答した理由/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月15日)」
【図5】内々定につながったと思う活動として「面接対策」と回答した理由/2023年卒大学生活動実態調査 (6月15日)

内々定後、入社意思の高い企業から受けたフォローで最も多かったのは「人事とのWEB面談」。「複数の社員との座談会や交流会」、「内定者間の座談会や交流会」などは対面実施が前年より増加。

内々定を得た学生を対象に、入社意思の高い企業から内々定後に受けたフォロー(内々定フォロー)について聞いたところ、最も多かった回答は前年同様「人事との面談(WEB)」で30.0%だった。【図6】 感染症対策の意味の他に、オンラインであれば学生の希望等必要に応じて複数回実施することも手軽にできることなどから、内々定フォローの手段として定着しているようだ。

また、「人事との面談(対面)」が前年比3.0pt増、「複数の社員との座談会や交流会(対面)」が前年比4.7pt増、「内定者間の座談会や交流会(対面)」が前年比9.6pt増、「社内見学・工場見学(対面)」が前年比4.6pt増など、いずれも対面での内々定フォロー実施の割合も前年より増えている。新型コロナウイルス感染症の影響がまだ大きかった22年卒に比べて対面での実施が増えていることと、複数社員や内々定者間との座談会・交流会など、複数名かつ対面でコミュニケーションを行う内々定フォローについても、感染拡大防止策などを講じたうえで徐々に実施できるようになってきているようである。

内々定後、入社意思の高い企業から受けたフォロー(内々定学生)/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図6】内々定後、入社意思の高い企業から受けたフォロー(内々定学生)/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)

不安が最も軽減された内々定フォローは「人事との面談」。「具体的な業務内容」を面談で話し不安が軽減された学生が多数。

受けた内々定フォローのうち、最も不安が軽減されたものは「人事との面談(WEB)」(21.3%)が最も多かった。【図7】 さらに不安が軽減された内々定者フォローとして「面談」を選択した学生を対象に、面談でどのような内容を話したことで不安が軽減されたかを回答してもらうと、「具体的な業務内容(入社1年目の業務内容など)」が最も多く55.1%となった。【図8】

最も不安が軽減されたフォロー/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図7】最も不安が軽減されたフォロー(内々定学生)/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)
 面談で話したことで不安が軽減された内容(内々定学生)/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月) 」
【図8】面談で話したことで不安が軽減された内容(内々定学生)/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)

入社後の配属に関する希望は「勤務地・職種ともに自分で判断して選びたい」が最多。「職種は適性をみて会社判断してほしい」という学生も3割近く。

勤務地、職種といった入社後の配属先の決定に関して、自身で判断して決めたいか会社に適性を見て判断してもらいたいかを聞いたところ、最も多かったのは「勤務地・職種ともに自分で適性を判断して、選びたい」で54.9%だった。【図9】 多くの学生が勤務地や職種に関して自身で判断して決定したいと希望している一方、次いで多かったのは「勤務地は自分で選びたいが、職種は適性をみて会社に判断してほしい」で30.8%だった。

新入社員の配置については、入社後あるいは入社直前に企業側により決定されることが多く、このことに対する学生の不安を表すものとして「配属ガチャ」という言葉が取りざたされることもあった。職種に関しては、自己分析や職種研究などを入念に進めて自分なりに適性を見極めていくなかで、配属先についても自分自身で決定したいという希望が多くなったと考えられる。一方、実際のところ自分にどのような適性があるのかを自分自身で判断することの難しさもあるため、仕事軸で就職活動を行うことの難しさを感じ、職種に関しては会社側に客観的に判断してもらいたいという学生が一定数存在している可能性もある。

勤務地については、学生のライフスタイルへの考え方の変化(共働き志向など)に伴い、特に勤務地については自身で決定したいという意識が強いようである。【図10】【図11】

入社後の配属(勤務地・職種)に関する考えとして、一番近いもの/マイナビ「2023年卒大学生活動実態調査 (6月)」
【図9】入社後の配属(勤務地・職種)に関する考えとして、一番近いもの/2023年卒大学生活動実態調査 (6月)
結婚後の仕事に関してどのように考えているか/ マイナビ「2023年卒大学生のライフスタイル調査」
【図10】結婚後の仕事に関してどのように考えているか/ 2023年卒大学生のライフスタイル調査
行きたくない会社/マイナビ「2023年卒大学生就職意識調査」
【図11】行きたくない会社/2023年卒大学生就職意識調査

【調査担当者コメント】
未内々定者の多くが現在面接に注力して着実に活動を進めていると同時に、「面接を通過できない」という悩みを抱えていることがわかりました。「2023年卒大学生活動実態調査(6月15日)」によると、内々定保有者が内々定獲得につながったと思う活動として「学校の面接対策などをフル活用する」「頻出質問について対策する」などと回答しています。今後内々定獲得に向けて活動する学生も、このような点を改めて意識して選考に臨んでほしいと思います。また内々定者フォローについては、面談等で入社後の業務等について話すことで不安が解消される学生が多く、「入社後の配属について自分で決めたい」という多くの学生のニーズとも合致しています。学生の不安やミスマッチを解消する意味でも、こうした情報を提供していくことは学生・企業双方にとってメリットがあると考えます。

学生の属性データ

有効回答数内訳 文系男子 文系女子 理系男子 理系女子 総計
人数 1,124 2,103 1,005 934

5,166




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