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2024年卒大学生就職意識調査

SUMMARY

企業選択のポイントは「安定している」が5年連続で最多。志望業界では「ホテル・旅行」「航空・鉄道」が回答を伸ばす。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は「マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査」の結果を発表しました。本調査は、学生の就職意識や就職活動全体の動向を把握することを目的に、1979年卒より毎年実施しています。調査結果の概要は以下の通りです。

調査概要

内容 マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
調査期間 2022年12月1日~2023年3月26日
調査対象 2024年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点)
調査方法 WEB入力フォームによる回収
有効回答数 41,197名

就職観

「楽しく働きたい」が最多で38.9%。2年連続で増加。

就職観について当てはまると思うものを答えてもらったところ、これまでと同様に「楽しく働きたい」が最多で38.9%(対前年1.3pt増)となった。【図1】2020年卒以降、減少傾向であったが前年に3年ぶりに増加に転じ、今年で2年連続の増加となった。

「楽しく働きたい」の項目は経済状況の悪化や大きな災害等が起きた際に減少する傾向にあり、コロナ禍前後である2021年卒から2022年卒までの2年連続で減少してきた。昨年は感染拡大防止に伴う大きな行動制限・移動制限などもなかったことから、前年に引き続き学生にとっても社会に対する不安が軽減されたことが、2年連続の数値上昇の背景となった可能性がある。

就職観の推移/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
【図1】就職観の推移/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査

大手企業志向/中堅・中小企業志向

大手志向は48.9%で2年連続で半数を割り、中堅・中小志向とほぼ同割合に。

大手企業志向は48.9%で、前年比0.4pt増となった。大手企業志向は21年卒調査で過去最高値(55.1%)となってから2年連続で減少していた。前年から微増に転じたものの、2年連続で半数を割った。「中堅・中小志向」は前年比0.7pt減の47.1%となった。【図2】

企業志向(大手企業がよいか中堅・中小企業がよいか)/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
【図2】企業志向(大手企業がよいか中堅・中小企業がよいか)/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査

企業志向について項目を細かく見てみると「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」が微増し、「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」、「中堅・中小企業がよい」が微減したが、「絶対に大手企業が良い」は前年から増減がなかった。前年同様、大手企業であることを絶対視する学生は少数であり、大手企業志向・中小中堅企業志向は引き続きほぼ同等の割合を示している。【図3】

企業志向(詳細)/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
【図3】企業志向(詳細)/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査

企業選択のポイント

「安定している」が48.8%で5年連続最多。3年連続で増加。

企業を選択する場合にどのような企業がよいか(あてはまると思う項目を2つまで選択)を聞いたところ、「安定している」が48.8%(対前年4.9pt増)で5年連続で最多となった。「自分のやりたい仕事(職種)ができる」が(30.5%/前年比2.3pt減)、「給料の良い」(21.4%/前年2.3pt増)が続き、この3項目が前年同様トップ3となった。「安定している」は3年連続、「給料の良い」は2年連続の増加となり、安定志向や待遇面への関心の高さが表れた結果となった。

企業選択のポイント/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
【図3】企業選択のポイント/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査

行きたくない会社

「ノルマのきつそうな会社」が今年も最多。「転勤が多い会社」が増加し、2番目に多い回答に

行きたくない会社(あてはまる項目を2つ選択)を聞いたところ、「ノルマのきつそうな会社」が前年に続き最多で38.2%(対前年0.8pt増)であった。2番目に回答が多かったのは「転勤の多い会社」で29.6%(対前年3.0pt増)であった。2008年卒から2023年卒まで「暗い雰囲気の会社」と「ノルマがきつそうな会社」が上位2項目を占めていたが、「転勤の多い会社」が「暗い雰囲気の会社」を抜き、入れ替わる結果となった。【図4】

行きたくない会社/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
【図4】行きたくない会社/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査

マイナビ 2024年卒大学生のライフスタイル調査」(調査期間:2022年11月28日~12月25日)によれば、結婚後の仕事に関してどのように考えているかという質問に対して、男子学生で6割超、女子学生で7割超が「夫婦共働きが望ましい」と回答している。【図5】特に男子学生の共働き希望率は同調査開始以来過去最高となった。また「マイナビ 2023年卒 大学生 活動実態調査 (6月)」によれば、入社後の配属先(勤務地・職種)に関する考え方として「勤務地・職種ともに自分で適性を判断して、選びたい」という回答が54.9%と半数を超えた。ライフスタイル、特に結婚後の仕事のあり方に関する考え方の変化に伴い、勤務地が頻繁に変更になることに対して抵抗を感じている学生が多いことがわかる。

結婚後の仕事に関してどのように考えているか/マイナビ 2024年卒大学生のライフスタイル調査
【図5】結婚後の仕事に関してどのように考えているか/マイナビ 2024年卒大学生のライフスタイル調査
入社後の配属先(勤務地・職種)に関する考え方/マイナビ 2023年卒 大学生 活動実態調査 (6月)
【図6】入社後の配属先(勤務地・職種)に関する考え方/マイナビ 2023年卒 大学生 活動実態調査 (6月)

志望業種

最も人気が高いのは「食品」。最も回答が増えたのは「ホテル・旅行」で、「航空・鉄道」も大きく回答を伸ばす。

現時点で最も志望度の高い業種を聞いたところ、最も人気が高いのは前年に引き続き「食品」だった。最も増加割合が大きいのは「ホテル・旅行」で、前年比0.8pt増の2.9%となった。「鉄道・航空」も前年比0.7pt増となるなど、コロナ禍で影響を受けた観光関連、航空関連の志望率の上昇が目立った。

志望業種(前年比増加幅が大きいものを上位抜粋)/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
【図7】志望業種(前年比増加幅が大きいものを上位抜粋)/マイナビ 2024年卒大学生就職意識調査
有効回答数内訳 文系男子 文系女子 理系男子 理系女子 総計
人数 14,325 17,560 5,776 3,536 41,197

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