2023年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況
内々定先の最終面接が対面式の面接だった割合は53.0%で、WEB面接を上回る
新卒学生向け就職サイト「マイナビ」の運営をはじめ、各種就職・転職情報サービスを行う株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年卒の大学生・大学院生を対象に、2022年2月から2022年8月まで「マイナビ学生就職モニター調査」を実施する。月ごとの学生の活動状況や活動量、心境についての定点調査と、発表回ごとに異なった追加調査の結果を2022年3月から2022年9月まで毎月発表。今回は「マイナビ 2023年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」の調査結果を発表する。
調査概要
内容 | マイナビ 2023年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況 |
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調査期間 | 2022年6月27日~2022年6月30日 |
調査対象 | 2023年卒業予定の全国大学4年生及び院2年生(調査時点) |
調査方法 | Web上のアンケートフォームより入力 |
有効回答数 | 1,843名 |
INDEX
- 6月中に入社予定先を決めて就職活動を終了した割合は32.8%
- 従業員規模が大きいほど最終面接が対面式である割合は低くなる
- 面接が「苦手」な点は「緊張する」「言葉に詰まる、スムーズに話せない」「自分に自信がない」
- 特に録画式のWEB面接が「苦手」な点「何度も撮り直さないといけない」「相手がいない状況でひとりで話すのが苦手」
- 面接官からパワーハラスメントのような行為を受けたことがある割合は5.8%
- 3月~6月までの就職活動にかかった費用は前年比8,693円増。増えた就活費用の一部を保護者が負担するケースが増加
TOPICS
6月中に入社予定先を決めて就職活動を終了した割合は32.8%
6月の活動状況は、前月と比較して、1次面接を受けた割合(22.5%、前月比15.3pt減)、1次面接の結果通知を受けた割合(21.8%、前月比15.3pt減)、最終面接を受けた割合(24.9%、前月比8.4pt減)がそれぞれ大きく減った。一方、6月中に入社予定先を決めて就職活動を終了した割合は32.8%(前月比7.5pt増)で、多くの学生が活動を終了し、それにともなって活動している学生の割合は減ってきている。前年同月との比較では、最終面接を受けた割合は4.0pt減、入社予定先を決めて就職活動を終了した割合は2.8pt減など、ほとんどの項目でやや減っており、前年より活動終了に至るペースが早いようだ。
従業員規模が大きいほど最終面接が対面式である割合は低くなる
就活生が得た個々の内々定について(1人あたり最大4社)、最終面接が対面式だったかWEB面接だったか聞いたところ、対面式だった割合は53.0%(前年比10.6pt増)で、WEB面接だった割合(46.6%)を上回り、前年より増加した。従業員規模で見ると前年同様規模が大きい企業ほど対面式の割合が低い。また、すべての規模で前年より対面式の割合がより高くなっている。最も規模が大きい5,000人以上では36.4%(前年比10.1pt増)で、大手企業ではまだ最終面接をWEB面接で実施する(5,000人以上では63.4%)ほうが多い。業種別で対面式の割合が最も高いのは金融(82.6%、前年比23.5pt増)で、前年から大幅に増加した。
★がついているグラフは、モニター学生が内々定を獲得した企業について1人当たり最大4社回答をした結果を【社数】をベースに再集計したもの
面接が「苦手」な点は「緊張する」「言葉に詰まる、スムーズに話せない」「自分に自信がない」
対面式の面接を受けたことがある割合は75.6%(前年比4.6pt増)でやや増加した。ライブ形式のWEB面接を受けたことがある割合は87.5%(前年比2.5pt減)、録画形式は31.0%(前年比2.0pt増)だった。それぞれの面接の経験者に、面接は得意かどうか聞いたところ、対面式の面接やライブ形式のWEB面接では「得意(どちらかといえば含む)」の割合が「苦手(どちらかといえば含む)」の割合を上回ったが、録画形式のWEB面接については「苦手(どちらかといえば含む)」の割合が83.2%と圧倒的に高かった。
対面式の面接やライブ形式のWEB面接が「苦手」と回答した学生にどのような点で苦手なのか聞いたところ「緊張する(62.4%)」が最も高い割合で、「言葉に詰まる、スムーズに話せない(48.7%)」「自分に自信がない(46.9%)」がそれに続いた。
特に録画式のWEB面接が「苦手」な点「何度も撮り直さないといけない」
「相手がいない状況でひとりで話すのが苦手」
録画形式のWEB面接が「苦手」と回答した学生(録画形式の面接経験者の45.4%)に、特に録画形式について苦手だと感じる点を聞いたところ「何度も撮り直さないといけなくなった(54.2%)」が最も高い割合で、「相手がいない状況でひとりで話すのが苦手(53.7%)」「うまくいったかどうかの手ごたえがない(50.2%)」もそれぞれ半数を超えた。録画形式のWEB面接については、受ける前と受けた後で志望度が下がったという学生が17.4%存在することもあり、実施する企業は受ける学生に対し何らかの配慮をしたほうがよいかもしれない。
面接官からパワーハラスメントのような行為を受けたことがある割合は5.8%
就職差別につながるおそれがあるため面接で聞くのは不適切だとされる質問について、聞かれたことがある割合は「両親や保護者の職業」が16.8%、「尊敬する人物」が10.7%、「愛読書、よく読む雑誌」が5.0%だった。また、面接で「子ともができても働き続けるつもりかどうか」を聞かれたことがある割合は、文系女子で5.6%、理系女子で5.3%だった。面接の場で、面接官からパワーハラスメントに該当するのではないかと思うような行為を受けたことがある割合は全体で5.8%で、文系女子でやや高く8.5%だった。
※面接の場での面接官からのパワーハラスメントとは
(1)面接官の優越的な立場を背景とした発言や行動で、
(2)面接官としての業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
(3)面接を受ける側の環境が害されるもの
なお、客観的にみて、面接官としての職務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な発言や行動については、面接の場でのパワーハラスメントには該当しません。
3月~6月までの就職活動にかかった費用は前年比8,693円増
増えた就活費用の一部を保護者が負担するケースが増加
6月にかかった就活費用のうち交通費・宿泊費の平均は7,422円と前年同月の約3倍に増加した。3月から6月までの就活費用の累計は3万3,651円(前年比8,693円増)で、前年同月よりかなり増加した。これまでに就職活動にかかったお金の捻出方法では、前年同様「アルバイト代・給料(43.8%、前年比0.4pt増)」の割合が最も高いが、「保護者から就活で使うためにもらったお金(24.2%、前年比6.4pt増)」の割合が増加し、増えた就活費用の一部を保護者が負担するケースが増えているようだ。
> 面接によって学生の志望度を上げるということ(HUMAN CAPITAL サポネット)
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有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
人数 | 325 | 474 | 493 | 551 | 1,843 |