2024年卒 学生就職モニター調査 5月の活動状況

  • 前年同様、全体の4分の1が5月中に入社予定先を決めて就職活動を終了

新卒学生向け就職サイト「マイナビ」の運営をはじめ、各種就職・転職情報サービスを行う株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2024年卒の大学生・大学院生を対象に、2023年2月から2023年8月まで「マイナビ学生就職モニター調査」を実施する。

月ごとの学生の活動状況や活動量、心境についての定点調査と、発表回ごとに異なった追加調査の結果を2023年3月から2023年9月まで毎月発表。今回は「マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 5月の活動状況」の調査結果を発表する。

調査詳細

5月の就職活動状況

  • 前月に比べほとんどの活動割合が下がったが、前年同月との比較ではやや割合は下がったもののほぼ同じくらいの活動割合

5月の活動状況を見たところ、前月に比べほとんどの活動割合が下がった。企業にエントリーシートを提出した割合は24.7%で前月の約半分となり、1次面接を受けた割合は34.6%で、こちらも大きく下がった。

前年同月との比較ではやや割合は下がったもののほぼ同じくらいの活動割合だった。また、前年同様、全体の4分の1の学生が、5月中に「入社予定先を決めて就職活動を終了した(25.3%)」と回答しており、活動の終盤に差し掛かっている学生もかなりいるようだ。

就活生の5月の活動状況・前月比・前年同月比
就活生の5月の活動状況・前月比・前年同月比/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況

受けた面接のWEB面接が占める割合

  • 5月に受けた面接がWEB面接だった割合は59.3%で前月より減ったが、まだWEB面接のほうが対面の面接より多い

ライブ形式のWEBセミナーの5月までの参加社数平均累計は14.0社(前年同月比2.8pt減)で、前年同月より減っているが、個別企業セミナー(対面)参加社数平均累計の6.5社(前年同月比0.1pt減)よりは依然として多く、2倍以上だった。

採用面接を受けた社数平均累計は、5月までで9.7社(前年同月比0.7pt増)で前年よりわずかに増えた。そのうち、WEB面接の5月までの社数平均累計は7.8社(前年同月比0.2pt増)でほぼ前年並みだった。5月に受けた面接がWEB面接だった割合は59.3%(前月比13.4pt減、前年同月比11.9pt減)で、前月よりかなり減ったが、引き続きWEB面接のほうが対面の面接より多い状況だ。

受けた採用面接のうちWEB面接が占める割合
(=その期間に受けた採用面接のうちWEB面接だったものの割合)
受けた採用面接のうちWEB面接が占める割合/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況
 

OB・OG訪問で実際に会った人数とWEBで会った人数

  • OB・OG訪問経験があるのは全体の24.1%
  • 実際に会った人数は平均1.7人、WEBで会った人数は平均3.2人

OB・OG訪問をした経験があるのは全体の24.1%(前年比1.6pt減)だった。経験がある学生が会った人数の平均は4.9人(前年比0.2pt減)で、実際に会った人数は平均1.7人(前年比0.2pt増)、WEBで会った人数は平均3.2人(前年比0.4pt減)だった。

OB・OG訪問をしたことで得られたものでは「やりたいと思っていた仕事のイメージがはっきりした(55.6%、前年比1.0pt減)」の割合が最も高かった。また入社何年目の社員に最も会いたいかでは「入社2、3年目の若手社員(40.2%、前年比2.5pt増)」の割合が最も高かった。

OB・OG訪問で会ったうち、実際に会った人数(平均)、WEB上で会った人数(平均)
n=493 【単位:人】 棒グラフ上太数字は、2項目の和
OB・OG訪問で会ったうち、実際に会った人数(平均)、WEB上で会った人数(平均)/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況

グループディスカッションを経験した社数

  • グループディスカッションの経験ありは54.2%、経験者の平均経験社数は3.1社で、うちWEBは平均2.4社

グループディスカッションを経験したことがあるのは全体の54.2%(前年比0.3pt減)だった。経験した学生の平均社数は3.1社(前年比0.3pt減)で、うちWEBグループディスカッションは平均2.4社(前年比0.6pt減)だった。

グループディスカッションのあと、人事担当者によるフィードバックがあった割合は79.8%(前年比2.5pt減)だった。フィードバックがあったことでその企業の印象が良くなることが多かったのは47.0%(前年比2.4pt増)で、個別にフィードバックがあった場合は良くなることが多かった割合が59.2%と高かった。また、悪くなることが多かったと回答した学生は2.2%とごく少数だった。

グループディスカッションを経験した社数平均・経年変化
n=1,025 【単位:社】 
グループディスカッションを経験した社数平均・経年変化/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況

エントリーシートの入手・提出・通過・結果待ち状況

  • エントリーシートの入手社数の平均は12.2社、提出社数の平均は9.4社、通過社数の平均は6.6社

エントリーシートを入手したことがある学生の割合は全体で84.3%(前年比4.8pt増)で、そのうち提出したことがあるのは94.5%(前年比1.4pt増)、そのうち通過したことがあるのは97.2%(前年比0.5pt増)だった。入手社数の平均は12.2社(前年比0.6pt増)、提出社数の平均は9.4社(前年比0.4pt増)、通過社数の平均は6.6社(前年比0.4pt増)で、通過率は70.2%(前年比1.3pt増)だった。

入手したことがある人にWEBと紙のどちらが多かったか聞いたところ、WEBが多かったという回答は97.1%(前年比1.2pt増)だった。提出しやすいと思う時期を聞いたところ「2月以前」は30.1%(前年比6.5pt増)で前年より増えた。

エントリーシートの入手・提出・通過・結果待ち状況(平均)【単位:社】
および通過率 n=1,925
/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況

エントリーシート作成に対話型AIを利用したことがある割合

  • エントリーシート作成のためにChatGPTなどの対話型AIを利用したことがある学生の割合は9.7%

エントリーシート作成のためにChatGPTなどの対話型AIを利用したことがある学生の割合は9.7%だった。文理男女別では、理系男子が12.5%で最も高い割合で、女子の方が比較的利用割合が低かった。

実際の活用例では「自分で書いた文章を添削・校正してもらう」という学生が多く、AIに文章を書いてもらう場合もそれをひな型にして実際のエピソードなどを追加するといった方法を取っていた。

エントリーシート作成のためにChatGPT等の対話型AIを利用したことがある割合
n=1,589
エントリーシート作成のためにChatGPTなどの対話型AIを利用したことがある割合/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況
エントリーシート作成のためのChatGPTなどの対話型AI活用の例
※同様の活用方法を行っている複数人の学生の回答内容を集約する形で作成
※「」内が対話型AIに依頼する文章の例
  1. ひな形になる文章を作成してもらい、それを自分らしい文章に修正していく
    「○○社に提出するエントリーシートに書く志望動機を作成してください。」
    → エピソードなどを自分自身の内容に書き換える
  2. 自分で書いた文章を添削・校正してもらう
    「以下の文章はエントリーシートに書く志望動機です。文章校正と添削をお願いします。(自分で書いた文章)」
  3. 自分で書いた文章を文字数制限に合わせて直してもらう
    「以下の文章を400字以内になるよう書き直してください。(自分で書いた文章)」

エントリーシート作成に対話型AIを利用することについてどう思うか

  • エントリーシート作成のためにChatGPTなどを利用するのは「AIが作った文章をそのまま利用するのでなければ問題ない」が43.5%

エントリーシート作成のためにChatGPTなどの対話型AIを利用することについてどう思うか聞いたところ「AIが作った文章をそのまま利用するのでなければ問題ないと思う」学生が43.5%だった。

実際に活用した学生の意見では、事実確認などに十分注意を払って、工夫しながらかしこく利用する必要があるといった内容が見られた。活用しなかった学生からは、自分の言葉で書くことが面接で正しく自分を伝えることにつながるといった意見があった。

エントリーシート作成にChatGPT等の対話型AIを利用することについてどう思うか
n=1,589
エントリーシート作成にChatGPTなどの対話型AIを利用することについてどう思うか/マイナビ2024年卒学生就職モニター調査5月の活動状況

エントリーシート作成にChatGPT等の対話型AIを活用することについての意見<活用した学生の意見>

  • AIは汎用的な回答をしてくれるので、校正や圧縮といったもとになる文章がある時には非常に有用である一方、自己PRや志望動機などは個別具体性が求められるので利用する側にもある程度のスキルが求められると思いました。(文系男子、学部生)
  • 完全にAIにまかせてESを書いたところで面接で話せなくてバレるのは当たり前だと思ってる。 対話型であるからこそ、自分のエピソードをうまく盛り込ませるなど使い方が大切だと思うし、企業も禁止するのではなくうまく使えてるかは見るべきだと思う。(理系男子、院生)
  • 嘘の情報が混ざっていることに留意すること、セキュリティ上の問題等もあることを意識し、過剰に個人情報を入力しないこと等、適切な距離感で使用するのであれば問題ないと思います。(理系女子、院生)
<活用しなかった学生の意見>
  • 自分自身ではなくAIの文章で自分の人生が決められてしまうのはあまり良い気持ちはしません。(文系女子、学部生)
  • 面接で自分の話し言葉と乖離してしまう危険性があると思う。自分の言葉でエントリーシートを書くことで、面接時の自分の姿と一致して印象を正しく受け取ってもらえると思う。(理系女子、院生)
  • ESを書くことで自分の考えをまとめることにもなり、面接がやりやすくなる。 AIに頼るくらいなら出さない方が良いと思う。(理系男子、学部生)

今年(2024年卒)の就活生の8月の活動状況を見る
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学生の属性データ
有効回答数内訳 文系男子 文系女子 理系男子 理系女子 総計
人数 318 597 501 562 1,978

調査概要

内容 マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 5月の活動状況
調査期間 2023年5月25日~2023年5月31日
調査対象 2024年卒業予定の全国大学4年生及び院2年生
調査方法 Web上のアンケートフォームより入力
有効回答数 1,978名

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

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