2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(4月)
4月時点でのインターンシップ・仕事体験に参加したことのある割合は18.3%。大学低学年(1・2年)時にキャリア形成活動に参加したことのある学生は47.2%で前年より4.5pt増加。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2026年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(5,327名)を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(4月)」の結果を発表しました。
目次
調査概要
内容 |
マイナビ 2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(4月) |
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調査期間 | 2024年4月20日~4月30日 |
調査対象 | マイナビ2026会員のうち2026年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 | マイナビ2026会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 | 5,327名 |
トピックス
- 4月時点でのインターンシップ・仕事体験に参加したことのある割合は18.3%
- 大学低学年(1・2年)時にキャリア形成活動に参加したことのある学生は47.2%で前年より4.5pt増加。
- 低学年時のキャリア形成活動に参加に期待したことでもっとも多かったのは「『働く』ことに対して具体的なイメージを持ちたかった」。得られたことと期待したことと最も差が大きかったのは「将来のために大学での勉強を頑張ろうと思えた」。
調査詳細
インターンシップ・仕事体験参加率
4月時点でのインターンシップ・仕事体験への参加率は18.3%1月時点
26年卒学生の4月のインターンシップ・仕事体験の参加状況を聞いたところ、今月参加した割合は9.3%【図1】、これまでに参加したことのある割合は18.3%だった。【図2】
なお前年6月の累計参加率から前年6月の単月参加率を差し引いて5月の累計参加率を推計すると13.3%となり、この推計値を今年4月時点ですでに上回っているという点からも、26年卒の学生については前年以上に就活準備期間の活動が活発になっていると考えられる。
インターンシップの定義改正についての学生の認知度
25年卒から「インターンシップ」の定義が改正されたことについては「知らなかった」が46.7%で最多。
25年卒(前年)から「インターンシップ」の定義が改正されたことについて知っているか、その内容を提示したうえで聞いたところ、最も回答が多かったのは「上記のようなこと(改正内容)は知らなかった」で46.7%となった。インターンシップの定義改正について4月時点での認知度を聞くのは今年が初めてだが、前年は6月に調査を行いその際の同項目の割合は31.9%であり、定義改正について知らないと答えた学生が14.8pt増加となった。【図3】
4月活動した内容については「大学主催のガイダンスに出席した」(46.5%)が最も多く、前年6月時点と比較しても唯一増加していた(「当てはまるものはない」を除く)【図4】。4月時点では3年生に進級した直後であり、これからインターンシップ・仕事体験や、オープン・カンパニー、キャリア教育等の情報収集を開始する状況であるため、前年6月よりは認知度が低くなった可能性がある。
こうした状況を踏まえ、就職活動準備期間の学生に対して、制度改正の意義や、4つに分類されたそれぞれのキャリア形成活動の目的や要件などについて、改めて大学および企業による周知が必要になってくると言える。
インターンシップ・仕事体験への応募時の不安
インターンシップ・仕事体験の応募時に感じる不安では「スケジュール調整」「プログラム・内容」に関するものと並んで「選考対策がうまくできるか」「競争倍率の高いインターンシップに参加できるか」なども高い割合に。
インターンシップ・仕事体験への応募に際してどのような不安があるかを聞いたところ、最も多かったのは「スケジュールの調整ができるかどうか」(58.2%)であった。【図5】長期のプログラムへの参加意欲が高いこともあり、スケジュール調整への不安は前年同様に高い。
2番目に多かったのは今年から新たに選択肢として追加した「選考対策がうまくできるかどうか(自己PRや適性検査・筆記試験など)」(53.8%)となり、同じく今年から追加した選択肢「人気があり競争倍率の高いインターンシップに参加できるかどうか」(40.9%)と合わせて、選考やプログラムの競争倍率などへ不安を示す項目も回答が多くなった。
大学低学年(大学1・2年)時のキャリア形成活動
低学年(大学1・2年)時にキャリア形成活動に参加したことのある学生は47.2%で前年より4.5pt増加。
低学年(大学1,2年生)のときにキャリア形成活動を行ったことのある学生は47.2%で、前年7月の調査時点より4.5pt増加した。【図6】
参加したプログラムの詳細については前年同様「大学の授業で実施されるキャリア教育(講義)」(23.9%)や「大学が主催するオープン・カンパニー型プログラム(業界・企業による説明会・イベント)」(18.7%)など、大学内で行われるプログラムへの参加割合が高く、ほとんどの項目で割合が前年比増となった。【図7】
低学年時のキャリア形成活動の参加に参加して”期待していたこと”と”得られたこと”の変化幅が最も大きかったのは「将来のために大学での勉強を頑張ろうと思えた」。
低学年時にキャリア形成活動に参加した動機と、参加した結果得られたと思うものをそれぞれ聞いた。動機(期待したこと)としてもっとも多かったのは「『働く』ことに対して具体的なイメージを持ちたかった」(37.2%)で、「やりたい仕事について考えたかった」(28.6%)、「将来のことを真剣に考えるきっかけになると思って」(26.5%)などが上位となった。
一方、キャリア形成活動をして得られたこととしてもっとも多かったのは「将来のことを真剣に考えるようになった」(33.5%)で、「『働く』ことに対して具体的なイメージが持てた」(32.1%)、「『働く』ことについて前向きな気持ちになった」(21.4%)が上位になった。
なお、動機(期待したこと)に対して得られたこと(効果)の増加幅がもっとも大きかったのは「大学での勉強のモチベーションにしようと思ったから」(12.2%)と「将来のために大学での勉強を頑張ろうと思えた」(18.9%)の組み合わせで、差は6.7ptとなった。
インターンシップ経験によって「大学等で学習していた内容がより深まる」、「大学等での学習意欲が高まる」「主艇的に学ぶようになる」という、インターンシップと教育効果の関連に関する分析もあり(※)、学生が期待するものとしては割合は低いものの、結果として大学の勉強へのモチベーションにつながっている様子がうかがえる。
※「教育効果を向上させるインターンシップとは」(多摩大学 経営情報学部准教授 初見 康行 氏)
調査担当者のコメント
大学3年生・大学院1年生に進級した直後の4月時点でのインターンシップ・仕事体験参加率は18.3%となり、活動内容では「大学の授業で実施されるキャリア教育(講義)」の参加が最多になるなど、多くの学生は今後の就職活動準備に向けた情報収集を開始したところだと言えます。
また低学年時のキャリア形成活動にも積極的に参加してきた様子がうかがえ、活動を通じて仕事理解や自己分析だけでなく学業についても良い影響を感じている学生が多いことがわかりました。25年卒から適用となったインターンシップ定義改正の認知度は約5割となりましたが、まだ4月ということもあり、今後活動を通じて徐々に認知度が上がってくると考えられます。
キャリア形成活動の分類やそれぞれの意義について改めて学校および企業から学生に対して周知を行うことが、学生のキャリア観醸成に向けて重要になってくるでしょう。
学生の属性データ
有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
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人数 | 780 | 2,264 | 1,152 | 1,131 |
5,327 |
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