2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)
「就職活動の方向性が固まっている」学生が前年より7.7pt増加し、64.1%に
約半数が、「初任給は平均的な金額であれば、他の条件を優先する」と回答
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2025年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(1,263名)を対象に実施した、「マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月)」の結果を発表しました。
調査概要
内容 |
マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(1月) |
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調査期間 | 2024年1月20日~1月31日 |
調査対象 | マイナビ2025会員のうち2025年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 | マイナビ2025会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 | 1,263名 |
トピックス
- 1月時点でこれまでにインターンシップ・仕事体験に参加したことのある割合は前年比3.7pt増の89.8%
- 「就職活動の方向性が固まっている」という回答が前年より7.7pt増加し、64.1%
- 就職先を検討する際の「初任給の金額」に対するこだわりは、「平均的な金額であれば、他の条件が希望通りであることを優先する」が最多で46.8%
- インターンシップ・仕事体験や就職活動において、半数の学生がタイパを意識することは「メリットとデメリットが半分半分だと思う」と回答
調査詳細
インターンシップ・仕事体験参加率
1月時点のインターンシップ・仕事体験への累計参加率は89.8%(対前年比3.7pt増)
1月時点のこれまでのインターンシップ・仕事体験への参加割合は89.8%(対前年比3.7pt増)となった。【図1】
1月は大学によっては授業だけでなく、後期試験があったり、ゼミ・研究室配属が始まったりして、これまで以上に学業が多忙になる時期でもある。そのため、月ごとの参加率は低下する傾向にあるが、累計参加率はほぼ9割と高い水準を維持しており、25年卒学生がインターンシップ・仕事体験に積極的に参加している様子がうかがえる。
就職活動の方向性が固まっているか
「就職活動の方向性が固まっている」という回答が前年より7.7pt増加し、64.1%
インターンシップについて不安に思うことを聞いたところ、前年と同様に「インターンシップ選考のエントリーシートを通過できるか」が最多で36.2%だった。 「不安に思うことはない(9.7%)」が前年から5.0pt増加しているように、全体的に前年から減少する項目が多く見られ、特に「インターンシップ・仕事体験に参加して今後の就職活動の方向性が見えるか(26.0%)」は前年からの減少幅が最も大きく、8.3pt減少していた。【図2】
また、「就職活動の方向性として、現在の状況はどうか」という質問に対して、「就職活動の方向性(志望業種や企業、職種、大事にしたい価値観など)が固まっている」という回答が前年より7.7pt増加し、64.1%となった。【図3】
25年卒は、【図1】が示すように、6月から前年よりも高い水準でインターンシップ・仕事体験への参加割合が推移しており、就職活動に向けての準備もまた前年よりも進んでいると推察される。
「初任給の金額」へのこだわり
就職先を検討する際に「初任給」の金額にどの同程度こだわるかについては、「平均的な金額であれば、他の条件が希望通りであることを優先する」が最多で46.8%
就職先を検討する際に注目するポイントとして、業種や仕事内容、勤務地や待遇など様々な要因が考えられるが、「初任給の金額」についてどの程度こだわるかについて聞いた。回答としては「平均的な金額であれば、他の条件が希望通りであることを優先する」が最多で46.8%だった。
一方で、「平均的な金額よりも目立って高額な初任給であるかを重視する」はわずか8.2%だった。しかし、「平均的な金額を下回ったとしても、他の条件が希望どおりであることを優先する」という回答もまた、わずか7.0%だったことを考えると、少なくとも平均的な金額があることが前提になっていると言えるだろう。【図4】
就活におけるタイパに対する意識
インターンシップ・仕事体験や就職活動において、半数の学生がタイパを意識することは
「メリットとデメリットが半分半分だと思う」と回答
インターンシップ参加、就職活動準備、就職活動においてタイパを意識することのメリット、デメリットについてどのように感じるか聞いたところ、前年と同様に「メリットとデメリットが半分半分だと思う」が最多で55.5%(前年比4.4pt増)だった。次いで多いのは「メリットが多い」だったが、前年から7.8pt減の38.0%となっていた。【図5】
また、理由については、「メリットの方が多い」人は「時間配分に気を付け、効率性を重視して動くこと」の必要性を感じており、「デメリットの方が多い」人は「(将来について決めることは重要なことなので)多くの時間(リソース)をかけて決めること」の必要性を感じているようだった。
<「メリットの方が多いと思う」人の理由>
タイパ、つまり効率性を意識することは、多くの企業、そして多くの興味分野がある学生にとっては、必要不可欠といえるし、当然デメリットもあるとは思うが、力の配分、時間の配分に気をつけ、そういった側面についてもある程度の理解があれば、良い方向に働くと考えているため。
<「デメリットの方が多いと思う」人の理由>
時短を望むあまり却ってそれが遠回りになっていることは往々にしてある。なにより就活はこれまでの人生の積み重ねを最大限発揮して一瞬の輝きを見せる場であるため小手先の策では到底通用しない。そのためたとえ時間がかかったとしても多くリソースを費やした方が今の為にも、ひいては未来の為になると思う。
調査担当者のコメント
本調査では就職活動で「タイパ」を意識することのメリット・デメリットを聞いています。前年も話題になった価値観であり、25年卒においても前年と同様に「タイパ」についてメリットを感じる人が一定数いる一方で、半々だという人も含めると、デメリットを感じる人の割合も増えています。メリット、デメリットについては回答が分かれますが、その理由からは「就職先を選ぶ」という活動を大切だと感じている点は共通してみられ、時間の使い方に関するアプローチの違いがあるだけだと思われます。25年卒学生においては、インターンシップ・仕事体験の参加率が前年よりも高く、就職活動の準備が前倒しで進んでいる様子が見られますが、「早く就職先を決める」ことが就職活動の成功ではありません。自己分析をしたり、企業や仕事内容と自分の価値観のマッチングを見極めるようなフェーズで、まだ不十分だと感じる方は、しっかり時間をかけて、納得できる活動にしていただきたいと思います。
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学生の属性データ
有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
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人数 | 176 | 494 | 272 | 321 |
1,263 |