2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)
5人に1人が新卒入社する会社で「定年まで」働きたいと回答。
「1~3年ぐらい」は3.9%にとどまる
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2025年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(2,055名)を対象に実施した、「マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(10月)」の結果を発表しました。
調査概要
内容 | マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月) |
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調査期間 | 2023年11月20日~11月30日 |
調査対象 | マイナビ2025会員のうち2025年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 | マイナビ2025会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 | 2,055名 |
目次
TOPICS
11月(単月)のインターンシップ・仕事体験の参加率は56.9%(対前年比3.2pt増)
25年卒学生の11月(単月)のインターンシップ・仕事体験の参加割合は56.9%(対前年比3.2pt増)
【図1】、11月時点でこれまでにインターンシップ・仕事体験に参加した割合は87.6%(対前年比4.8pt増)となり、いずれも前年を上回った。【図2】
新卒で入社する会社で「定年まで」働きたい人は20.1%(対前年2.0pt減)
「新卒で入社する会社で何年働きたいか」と聞いたところ、「特に決めていない・わからない」が最多で34.3%(対前年2.6pt増)、次いで「定年まで(20.1%、対前年2.0pt減)」となった一方で、最も少なかったのは「1~3年ぐらい(3.9%、対前年比1.0pt減)」だった。全体的には前年と同様の傾向が見られた。【図3】
大卒の入社3年以内の離職率は年によって上下しながらも、1995年頃から、約3割で推移している。(※1)しかし、就職活動中の段階では、3年以内で退職しようと考えている人は少ないようだ。
(※1)「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」(厚生労働省)
社会人になったら「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」が最多で21.6%
40代くらいまでのキャリアを想定して、社会人になったらどのように働きたいかについて聞いたところ、「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」が最多で21.6%となっており、この項目は文理ともに最多だった。【図4】
この設問の項目はマイナビキャリアリサーチラボで発表された「2040 近未来への提言『つむぐ、キャリア』 ~転機をどのように捉え、選択過剰の時代をどう生きるのか~」のなかで「仕事の経験の作り方」として紹介された4つのタイプ「なれる」「かさねる」「つなげる」「こえる」を踏まえて、具体的な内容に落とし込んだものとなっている。最多だった「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」は「つなげる」を示す項目である。
文理別で見た際に、理系で特徴的だったのは「同じ会社で、同じ内容の仕事をしていきたいが、技術・能力的に年を追うごとに難しい内容の仕事をしていきたい」が2番目に多かった点で、文系に比べると8.3pt多い17.6%だった。この項目は「かさねる」に該当しており、どちからというと、プロフェッショナルを目指していこうという意識を表現した項目である。一方、文系で2番目に多い項目は「現時点ではまったくイメージできない」で理系よりも4.5pt多い15.3%だった。また、3番目に多い「同じ会社内で、部署異動しながらいろんな仕事をしていきたい」も13.2%と同程度の結果だった。
これらの結果だけで結論づけることは難しいが、どちらかというと、理系学生の場合はキャリアを縦方向に積み重ねていくイメージでプロフェッショナル志向が見られ、文系学生は働きながらの試行錯誤も念頭に置いた横方向の広がりを望む傾向が見られる結果となった。
「最初に配属される勤務地」が限定されていると「応募意欲が高まる」が78.0%
就職活動が始まった後と想定して、応募時に「最初に配属される勤務地」が限定されていると応募意欲が高まるかと聞いたところ、「応募意欲が高まる(とても+他の条件によるが)」が78.0%となった。全体的には前年と同様に、勤務地が限定されていることが応募意欲を高めることがわかった。【図5】
また、「入社後の転勤(働く場所が変わること)に関する現在の考え」を聞いたところ、「引っ越しが不要な範囲内であれば転勤があっても良い」が最多で27.8%(対前年比0.7pt減)、次いで「転勤はしたくない」が26.7%(対前年比0.4pt減)だった。概ね、前年と同様の結果となったが、わずかではあるものの、「海外含め転勤しても良い」が前年から2.8pt増の10.5%となっていた。【図6】
「最初に配属される職種(仕事内容)」が限定されていると「応募意欲が高まる」が74.3%
就職活動が始まった後と想定して、応募時に「最初に配属される職種(仕事内容)」が限定されていると応募意欲が高まるかと聞いたところ、「応募意欲が高まる(とても+他の条件によるが)」が74.3%となり、前年と同様の傾向が見られた。【図7】
また、「入社後の『仕事内容が変わる異動』に関する現在の考え」を聞いたところ、「自分の希望が叶えられるのであれば異動があっても良い(社内公募制等)」が最多で42.1%(対前年比2.5pt減)で、他の項目においても前年の同様の傾向となった。【図8】
<調査者コメント>
インターンシップ・仕事体験の11月の累計参加割合は前年より4.8pt増え87.6%と高い水準になっています。本調査では社会人になったあとどのような働き方をしたいか、またその理由を聞いていますが、「自分の知識や経験を積み重ねて、それらの蓄積を難しい仕事、規模が大きい仕事に活かしたい」などいずれも自分の志向を踏まえて、人生を長い視点で捉えてキャリアを考えたうえでの回答が見受けられました。自己分析やインターンシップ・仕事体験を通じてしっかりとキャリア観が醸成されている様子がうかがえます。3月の採用広報活動開始前に、インターンシップ・仕事体験として実際の職場を経験できるのもあと少しの期間となりました。まだ十分に活動できていない方は、年末から年明けにもまだ多くのプログラムが開催されていますので、この機会を生かしていただきたいと思います。
学生の属性データ
有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
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人数 | 343 | 790 | 444 | 478 |
2,055 |