2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(中間総括)
インターンシップ・仕事体験のこれまでの参加率は89.5%で調査開始以来、過去最高に
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2025年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(1,353名)を対象に実施した、「マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(中間総括)」の結果を発表しました。
調査概要
内容 | マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(中間総括) |
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調査期間 | 2023年10月5日~10月14日 |
調査対象 | マイナビ2025会員のうち2025年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 | マイナビ2025会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 | 1,353名 |
目次
TOPICS
インターンシップ・仕事体験参加率は89.5%で調査開始以来、過去最高に
10月時点でこれまでのインターンシップ・仕事体験に参加したことのある割合は前年比1.9pt増の89.5%で、2015年10月の調査開始以来、最も高い割合となった。平均参加社数についても前年比0.3社増の6.0社となり、インターンシップ・仕事体験へ学生が積極的に参加している状況がわかった。【図1】
インターンシップ・仕事体験の選考を受けたことがある割合は7割弱
インターンシップ・仕事体験の選考を受けたことがあるかについては、「受けたことがあり、1回以上は選考に落ちたことがある」が最多で57.4%(対前年比2.6pt増)で、「受けたことがあり、すべて通過した(10.8%)」とあわせると、全体で68.2%となった。【図2】
また、参加したインターンシップ・仕事体験の募集形態については、「先着順で参加できるもの」が最多で63.4%で、次いで「選考(エントリーシートや面接)通過者が参加できるもの」が62.6%で、前年から6.6pt増加していた。【図3】
25年卒対象のインターンシップは、三省合意の改正が行われ、「開催期間が5日以上」「開催期間の半分以上は実際の職場での仕事体験がある」など一定の条件を満たしたプログラムのみに「インターンシップ」という呼称が許され、さらにインターンシップ参加時の情報を採用選考に利用しても良いと明記されたことで、こうした条件を満たすインターンシップの実施が増えると期待された。一方で、実際に職場に学生を入れて実施することから、参加可能な人数を制限されるようになること、そのために、インターンシップ参加のための競争率がより高くなることが懸念されてきた。
【図2】【図3】より、インターンシップ選考に参加する機会や、その選考に落ちる機会が増えていることが読み取れるため、参加のための競争が激しくなったと推察される。
今後参加したいインターンシップ・仕事体験プログラムの特徴
今後参加したいインターンシップ・仕事体験のプログラムの特徴を聞いたところ、5割を超える項目は3つあり、最多だったのは「複数日程のなかから参加日を選べる」で53.5%、次いで、「対面形式で開催される」が51.6%、3番目は「採用選考で有利になる」が50.6%だった。【図4】
また、インターンシップ・仕事体験への参加にあたって困っていることを聞いたところ、「参加する時間の余裕がない」が最多で51.6%となった。【図5】 学業や課外活動などの予定もあるなかでのインターンシップ参加となるため、複数日程のなかから参加日を選べることは参加ハードルを下げる大きな要因となっているようだ。
キャリア形成支援活動への参加は大学3年生以降がほとんど、低学年時は67.1%参加していないと回答
インターンシップ等に限らず、キャリア形成支援活動への参加状況を、低学年時(大学1、2年生)と大学3年生以降で分けてきいたところ、多くが大学3年生以降での経験として回答しており、低学年時においては、「上記のようなプログラムには参加していない」が最多で67.1%となった。【図6】
改正された三省合意のなかで、キャリア形成支援活動は、学生自身のキャリア観や職業観の醸成度合いや目的によって参加するプログラムを選択することを推奨されているが、25年卒学生については、自分自身が低学年のタイミングでこうした改正は行われていなかったため、低学年時の準備が十分でなかった可能性がある。
大学3年生以降に参加するインターンシップにおいては、参加時の情報が採用選考に利用されることもあるため、今後は、低学年時にキャリア形成支援活動に参加するなど、キャリア観や職業観を醸成することがより重要視されるだろう。
【調査者コメント】
本調査は主に大学の夏季休暇にあたる9月頃までのインターンシップ・仕事体験などの活動を振り返ることを目的にしています。25年卒は、インターンシップの定義改正が行われるなど、インターンシップの在り方が大きく変化したタイミングでした。このことを受けて学生の関心も高まったのか、参加率は過去最高値となりました。三省合意改正のなかで、インターンシップ参加時の情報が採用選考に利用可能と明記されたことで、質の高いインターンシップが増えると期待された一方で、参加人数が制限されることが懸念されていました。実際にこれまでに比べると、インターンシップ選考で落選することが増えているようです。質の高いインターンシップに参加することが望ましいのは言わずもがなですが、参加できる人が限定されてしまうのは望ましくありません。企業は選考なしで参加可能なインターンシップ・仕事体験プログラムの実施も検討していただき、学生も様々な実施形式のプログラムに参加するなど幅広い活動に目を向けていただきたいと思います。
学生の属性データ
有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
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人数 | 217 | 583 | 251 | 302 |
1,353 |