2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(6月)
学生情報を採用選考に利用するインターンシップに「参加したい」学生は8割
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2025年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(3,857名)を対象に実施した、「マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(6月)」の結果を発表しました。
調査概要
内容 | マイナビ 2025年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(6月) |
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調査期間 | 2023年6月20日~6月30日 |
調査対象 | マイナビ2025会員のうち2025年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 | マイナビ2025会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 | 3,857名 |
目次
- 学生情報を採用選考に利用するインターンシップに「参加したい」学生は8割
- 調査概要
- TOPICS
- 6月時点でこれまでにインターンシップ・仕事体験に参加したことのある割合は39.8%(対前年比10.9pt増)
- 25年卒から「インターンシップ」の定義が改正されたことについて「特定の条件を満たしたインターンシップに参加した場合、その情報が採用選考に利用されることがある」の認知度が最も高く47.9%
- インターンシップに参加した学生の情報を採用選考に利用するプログラムには8割近くの学生が「参加したい」
- 今月、オープンカンパニー等を含めたキャリア形成活動に参加した割合は47.4%で、そのうち、最も多く参加されたプログラムは「オープン・カンパニー型」
- 今後の参加方針については「期間が短い(2~3日程度)の就業体験のあるプログラムを中心に参加していきたい」が最多で31.4%
- インターンシップ・仕事体験の応募にあたり重視することは「興味ある業界・職種である」が最多83.7%
TOPICS
6月時点でこれまでにインターンシップ・仕事体験に参加したことのある割合は39.8%(対前年比10.9pt増)
25年卒学生に6月時点でこれまでにインターンシップ・仕事体験に参加したかを聞いたところ、これまでに参加したことのある割合は39.8%(対前年比10.9pt増)だった。【図1】 6月単月で参加した割合については26.5%(対前年比2.5pt増)だった。【図2】 インターンシップ・仕事体験への参加が年を追うごとに一般的になっているが、25年卒学生においても、その傾向は続いているようだ。
25年卒から「インターンシップ」の定義が改正されたことについて「特定の条件を満たしたインターンシップに参加した場合、その情報が採用選考に利用されることがある」の認知度が最も高く47.9%
25年卒から「インターンシップ」の定義が改正されたことについて知っているか、その内容を提示したうえで聞いたところ、「特定の条件を満たしたインターンシップに参加した場合、その情報が採用選考に利用される可能性がある」の認知度が最も高く、47.9%で、次いで、「『インターンシップ』というには実施期間や就業体験の有無など特定の条件を満たす必要がある」が39.4%となった。学生にとっては、採用選考の結果に直接関係する可能性があるということで、関連する項目への注目度は高いようだ。【図3】
一方で、内容についてはいずれも「知らない」と回答した人も31.9%いた。25年卒学生についてはいずれ自分自身の採用選考の結果に関わるということもあるが、そもそも参加するキャリア形成活動を選択するうえで、必要な情報だと思われるため、今後、情報を浸透させる必要性があると考えられる。
インターンシップに参加した学生の情報を採用選考に利用するプログラムには8割近くの学生が「参加したい」
インターンシップに参加した学生の情報を採用選考に利用するプログラムに参加したいと思うかについて聞いたところ、「自信がついてから参加したい」が最多で42.7%、次いで、「すぐにでも参加したい」が36.3%となっており、合計すると8割近くの学生が参加したいと回答していた。【図4】
「まだよくわからない」との回答も18.3%あったが、全体的には、いずれは参加したいと前向きに捉えているようだ。
今月、オープンカンパニー等を含めたキャリア形成活動に参加した割合は47.4%で、そのうち、最も多く参加されたプログラムは「オープン・カンパニー型」
インターンシップ・仕事体験に加えて、オープン・カンパニー型、キャリア教育型(大学等の授業で実施されるプログラムを含む)を含むキャリア形成活動について、今月参加したかを聞いたところ、「参加した」と回答が47.4%と、半数近くに上ることがわかった。【図4】
また、そのプログラム内容について聞いたところ、「オープン・カンパニー型(業界・企業による説明会・イベント)」が最多で74.4%、次いで、「期間が『半日・1日』の就業体験のあるプログラム」で25.4%だった。【図4】 インターンシップ・仕事体験に加えて、新しく選択肢に加わった「オープン・カンパニー型」のプログラムもあわせて、キャリア形成活動が積極的に行われているようだ。
今後の参加方針については「期間が短い(2~3日程度)の就業体験のあるプログラムを中心に参加していきたい」が最多で31.4%
インターンシップ・仕事体験などのキャリア形成活動全般に対して、今度どのような方針で活動していくかを単一回答で聞いたところ、「期間が短い(2~3日程度)の就業体験のあるプログラムを中心に参加していきたい」が最多で31.4%、次いで、「いろんなタイプのプログラムにまんべんなく参加していきたい」が16.0%となった。全体的にまずは浅く広く経験していきたいという方針を持つ人が多いようだ。【図7】
なお、文理別で比較すると、理系学生では「期間が長い(5日以上)就業体験のあるプログラムを中心に参加していきたい」との回答が2番目に多くなっており、文系学生に比べると、長期間のプログラムへの参加意欲が高い傾向が見られた。
インターンシップ・仕事体験の応募にあたり重視することは「興味ある業界・職種である」が最多83.7%
インターンシップ・仕事体験の応募に当たって重視することは「興味ある業界・職種である」が最多で83.7%、次いで「授業・研究・試験などと日程が重複しない」が多く59.3%となっており、上位項目は直近3年で比較しても変わらない。25年卒で前年から増加した項目に注目すると、最も増加幅が大きいのは「交通費や昼食など、もらえるものや具体的な補助がある」で7.2pt増加の18.3%となっている。次に増加幅が大きいのは「採用選考で有利になる」で前年から6.0pt増加の32.6%だ。【図8】
24年卒向けのインターンシップ・仕事体験では徐々に対面での開催が増えつつあったが【図9】、25年卒について新型コロナウイルス感染症が5類に移行した後となるため、より一層、その傾向が進むと考えられる。そのような状況のなか、少しでも交通費などの負担を軽減したいと考える学生が増えていると推察される。また、先述したとおり、インターンシップ参加時の情報が採用選考に使われる可能性があることもあり、学生側も採用選考を意識して参加しようと考える傾向が高まっていると考えられる。
【調査者コメント】
インターンシップの定義が改正された2025年卒学生のインターンシップ・仕事体験への参加が本格化する時期がきました。改正された内容が学生に伝わっているかについて不安視していましたが、採用選考に関わる項目などは半数近くの学生が認知しているようです。しかし、改定について「知らない」という学生も3割程度おり、参加するプログラムを正しく選べるほど十分に情報が浸透している状況ではないこともわかりました。今後も、啓蒙していく必要があると感じています。インターンシップ・仕事体験へ参加する心境として明確な意図を持っている人もいますが、一部では「とりあえず参加する」「周囲の友達に遅れを取りたくないから」という回答も見られました。この時期はまだ十分に準備できる時間がありますので、まずは経験してみることで気づきを得て、目的を明確化していければよいと思います。
学生の属性データ
有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
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人数 | 607 | 1,604 | 839 | 807 |
3,857 |