2024年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)
新卒入社する会社で何年働きたいか「特に決めていない・わからない」が31.7%、「定年まで」が22.1%
8割弱の学生が、ファーストキャリアで人生の6割以上が決まると考えていると回答
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2024年3月卒業予定の全国の大学3年生、大学院1年生(2,767名)を対象に実施した、「マイナビ 2024年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)」の結果を発表しました。
調査概要
内容 | マイナビ 2024年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月) |
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調査期間 | 2022年11月20日~11月30日 |
調査対象 | マイナビ2024会員のうち2024年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生 |
調査方法 | マイナビ2024会員にメール告知・WEBフォームにて回答 |
有効回答数 | 2,767名 |
目次
- 新卒入社する会社で何年働きたいか「特に決めていない・わからない」が31.7%、「定年まで」が22.1%8割弱の学生が、ファーストキャリアで人生の6割以上が決まると考えていると回答
- 調査概要
- TOPICS
- 11月(単月)のインターンシップ・ワンデー仕事体験の参加率は53.7%(対前月5.9pt増)
- 新卒で入社する会社で何年働きたいかについては「特に決めていない・わからない」が最多で31.7%、次いで「定年まで」が22.1%
- ファストキャリアで人生の「6割」が決まると考えている学生が最多で39.1%、次いで「8割」が34.9%
- 応募時に「最初に配属される勤務地」が限定されていると「応募意欲が高まる」との回答が8割程度だが、その多くは「他の条件による」との回答
- 応募時に「最初に配属される職種(仕事内容)」が限定されていると「応募意欲が高まる」との回答74.1%だが、その多くは「他の条件による」との回答
- ガクチカとして話せるエピソードの数は「2個」が最多で42.2%、エピソードの数は前年よりも増加傾向
TOPICS
11月(単月)のインターンシップ・ワンデー仕事体験の参加率は53.7%(対前月5.9pt増)
24年卒学生の11月のインターンシップ参加状況を聞いたところ、参加した割合は53.7%と、前年同月比で1.9pt減少し, 前月からは5.9pt増加した。【図1】また、11月時点での累計参加率は82.8%(対前年1.0pt増)で、前年と同程度の水準となっている。【図2】
新卒で入社する会社で何年働きたいかについては「特に決めていない・わからない」が最多で31.7%、次いで「定年まで」が22.1%
「新卒で入社する会社で何年働きたいか」と聞いたところ、「特に決めていない・わからない」が最多で31.7%、次いで「定年まで(22.1%)」だった。一方、最も少ないのは「1~3年ぐらい(4.9%)」だった。どちらかというと男子学生のほうが期間を長く想定する傾向にあり、特に理系男子では「定年まで」が27.7%で、文理男女区分では最多だった。【図3】
次に自由記入でそのように回答した理由を聞いたところ、「特に決めていない・わからない」と回答した学生の理由は、「実際に働きだした後に価値観が変わることもある」など、環境変化の激しい状況のなか、今の自分の価値観も同様に変化していくことを想定した回答が目立った。また、「定年まで」と回答した理由では、「今後変化する可能性はあるが」と前置きがあったうえで、「定年まで働きたいと思える会社に出会うことを目指すことで、満足できる会社選びにつながる」という意見や、「同じ会社で昇進を目指したい」という意見が見られた。【表1】
昨今は、「定年まで働くことが当たり前でなくなってきている」と言われているが、学生は決して最初から短期間で退職することを想定していないことがわかる。また、24年卒の学部生の多くは、コロナ禍で行動制限が本格化した時期が大学入学時期と重なっている。大きく社会情勢が変化することや、それにより価値観が変化することを実感しており、それらが影響していると思われる回答が多く見られた。
ファストキャリアで人生の「6割」が決まると考えている学生が最多で39.1%、次いで「8割」が34.9%
「ファーストキャリアで人生の何割が決まると思うか」と聞いたところ、「6割」が最多で39.1%、次いで「8割」が34.9%となった。「10割(全て)」という回答は4.1%と選択肢のなかでは「0割」に次いで少なかったが、6割以上を合算すると78.1%となっており、新卒で入社する会社で得られるキャリアが人生のなかで重要な位置を占めると考える学生が多いことがわかる。【図4】
応募時に「最初に配属される勤務地」が限定されていると「応募意欲が高まる」との回答が8割程度だが、その多くは「他の条件による」との回答
就職活動が始まった後と想定して、応募時に「最初に配属される勤務地」が限定されていると応募意欲が高まるかと聞いたところ、「応募意欲が高まる(とても+他の条件によるが)」が79.7%となった。しかしながらその内訳をみると、「他の条件によるが、~」が最多で51.4%となっており、「最初に配属される勤務地」は重要でありつつも、他の条件(仕事内容や労働条件など)も同時に考慮されるものであるという考えが見られた。【図5】
また、「入社後の転勤(働く場所が変わること)に関する現在の考え」を聞いたところ、「引っ越しが不要な範囲内であれば転勤があっても良い」が最多で28.5%、次いで「転勤はしたくない」が27.1%だった。【図6】
応募時に「最初に配属される職種(仕事内容)」が限定されていると「応募意欲が高まる」との回答74.1%だが、その多くは「他の条件による」との回答
応募時に「最初に配属される職種(仕事内容)」が限定されていると応募意欲が高まるかと聞いたところ、「応募意欲が高まる(とても+他の条件によるが)」が74.1%となった。しかしながら、その内訳をみると、「他の条件によるが、~」が最多で43.1%となっており、「最初に配属される職種」は重要でありつつも、他の条件(勤務地や労働条件など)も同時に考慮されるものであるという姿勢が見られ、この点は先述した「最初に配属される勤務地」と同様の傾向が見られた。【図5、7】
ただし、【図5】で示した勤務地に比べると【図7】で示した職種では「応募意欲がとても高まる」とする割合が増えているが、反対の意識を示す「影響しない」「わからない」「むしろ意欲が下がる」も増加している。職種については、現時点で具体的なイメージができているか否かによって意見が分かれるのではないかと推察される
また、「入社後の(仕事内容が変わる)異動に関する現在の考え」を聞いたところ、「自分の希望が叶えられるのであれば異動があっても良い(社内公募制等)」が最多で44.6%、次いで「それまでの経験が活かせる仕事であれば異動があっても良い」が21.1%だった。【図8】
ガクチカとして話せるエピソードの数は「2個」が最多で42.2%、エピソードの数は前年よりも増加傾向
ガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)として話せるエピソードが現時点でどれくらいあるかを聞いたところ、「2個」が最多で42.2%(対前年0.1pt減)で、次いで「1個」が28.1%(対前年1.4pt減)だった。また、3個以上(3個+4個+5個以上の合算)では22.2%(対前年2.7pt増)となっており、全体的にエピソードの個数としては増加傾向が見られた。【図9】
ガクチカについて現在の状況や気持ちを複数回答で選択してもらったところ、「選考でどれくらい評価されるか不安」が最多で45.1%(対前年2.4pt増)、次いで「言語化・文章化することが難しい」が37.2%(対前年0.4pt減)であり、上位の項目は前年と同様の傾向が見られた。一方、前年との差が大きかったのは「コロナ禍で思うように活動できなかった」で、前年から4.4pt増の22.7%だった。【図10】
24年卒学生はインターンシップ参加割合も過去と比べても高水準であり【図2】、最近は大学での授業が対面に戻るなど、日常生活が取り戻されていると思われているが、先述したように、コロナ対策で本格的に行動制限がなされた2020年の春に大学に入学した学生が多くを占めており、ガクチカのエピソードとして「これまでの学生生活」を振り返ると、むしろコロナ禍の影響を強く受けた学年とも考えられる。この点は、大学における就職支援や企業側の選考時に配慮する必要があるだろう。
【調査者コメント】
本調査では新卒で入社した企業で経験するファースト・キャリアの重要性を問う質問をしました。人生の「6割以上が決まる」と考えている学生が78.1%で、学生にとって重要な位置を占めていることが分かります。昨今は「転職することが当たり前の社会になった」と言われていますが、学生は最初からそのように考えているわけではありません。新卒で入社した会社で「定年まで」働きたいと考える学生のコメントに「定年まで働き続けたいと思える会社を選ぶことが、満足のいく会社選びにつながると感じる」とありますが、変化の大きい環境下でいずれ違う選択をするかもしれないですが、可能な限り最も納得できる選択をしたいというのが大切にしたい気持ちではないでしょうか。
学生の属性データ
有効回答数内訳 | 文系男子 | 文系女子 | 理系男子 | 理系女子 | 総計 |
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人数 | 529 | 1,139 | 509 | 590 |
2,767 |