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非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2023年7-8月)

23年7-8月にアルバイトの仕事を探した割合は13.4%。23年5-6月比・22年7-8月比ともに減少。
23年7-8月に新規就業した非正規雇用の仕事では半数以上の人が就労時間・収入を制限。[主婦]では「100万円の壁」の制限が2割超

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の15~69歳の男女(中学生を除く)(有効回答数:スクリーニング調査16,445名、本調査1,585名)を対象に実施した「非正規雇用に関する求職者・就業者の活動状況調査(2023年7-8月)」の結果を発表しました。※非正規雇用:アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託社員

調査概要

内容 非正規雇用に関する求職者・就業者の活動状況調査(2023年7-8月)
調査期間 2023年9月1日~9月6日
調査対象 ・スクリーニング調査:全国の15~69歳の男女(中学生を除く)
・本調査:全国の15~69歳の男女(中学生を除く)のうち、該当期間に非正規雇用の仕事探しをした人
調査方法 外部パネルによるインターネット調査
有効回答数 スクリーニング調査:16,445名 本調査:1,585名

TOPICS

  • 23年7-8月にアルバイトの仕事を探した割合は13.4%。23年5-6月比・22年7-8月比ともに減少。アルバイトの仕事で最も探された職種は[オフィスワーク]で約3割【図1、2】
  • 23年7-8月に新規就業した非正規雇用の仕事では半数以上の人が就労時間・収入を制限。[主婦]では「100万円の壁」の制限が2割を超える【図3】
  • 就業制限をして働く人の4割超が現在就業中の仕事では社会保険に加入しなくていい、社会保険料を負担したくないと回答。理由は[手取り額の目減りを抑えたいから]【図4、5】

調査詳細

2023年7-8月のアルバイト求職ニーズ

23年7-8月にアルバイトの仕事を探した人は13.4%(23年5-6月比:1.8pt減、22年7-8月比:0.5pt減)となり、今後の予定(現在アルバイトの仕事を「すでに探している」+「探すことを検討している」)は16.4%となった。【図1】

【図1】アルバイト求職率(複数回答)

アルバイト求職率/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2023年7-8月)」

探した職種は[オフィスワーク]29.3%、[販売・接客・サービス]26.5%、[軽作業]20.5%がTOP3。23年5-6月比で増加した職種は[配送・引越しドライバー]が0.3pt増、[オフィスワーク]が0.2pt増、[工場・倉庫・建築・土木][レジャー・アミューズメント]がともに0.1pt増の計4職種となった。
また、22年7-8月比で増加した職種は[工場・倉庫・建築・土木]が1.5pt増、[警備・清掃・ビル管理]が0.3pt増の計2職種となった。【図2】

【図2】アルバイトの仕事で探した上位10職種(複数回答)

アルバイトの仕事で探した上位10職種/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2023年7-8月)」

就業制限の有無・意識する年収の壁

23年7-8月の間に新しく就いた非正規雇用の仕事について、社会保険加入要件に満たないように・扶養内労働となるように等、就労時間や収入を制限しているかを聞いたところ、[就労時間・収入を制限している計]が54.6%で、そのうち「100万円の壁」を超えないようにしているが14.3%で最も高く、次いで、「103万円の壁」を超えないようにしているが12.8%となった。
属性別では、[学生]で[就業時間・収入を制限している計]が65.7%で最も高く、制限の仕方は「103万円の壁」を超えないようにしているが20.0%で最も高い。
また、[主婦]では[就労時間・収入を制限している計]が59.5%で、制限の仕方は「100万円の壁」を超えないようにしているが21.5%で最も高くなった。【図3】

【図3】23年7-8月に新しく就いた非正規雇用の仕事の就労時間・収入制限の有無(単一回答)

23年7-8月に新規就業した非正規雇用の仕事の就労時間・収入制限の有無/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2023年7-8月)」
○○の壁についての参考表
参考

就業制限者の社会保険加入意向

就労時間や収入などを制限しながら非正規雇用で働いている人に、現在就業中の仕事での社会保険加入意向を聞いたところ、社会保険に加入しなくていいが43.6%、社会保険に加入したいが39.5%となり、社会保険に加入しなくていいが4.1pt上回った。
属性別に[社会保険に加入しなくていいい]の割合をみると、[シニア]が63.2%で最も高く、次いで[主婦]が56.8%となり、[社会保険料を負担したくないので、社会保険に加入しなくていい]がシニア・主婦ともに5割程度となった。【図4】

【図4】就業制限をする人の社会保険加入意向(単一回答)

就業制限をする人の社会保険加入意向/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2023年7-8月)」

社会保険に加入しなくていいとした理由では、[手取り額の目減りを少しでも抑えたいから]が42.3%で最も高く、次いで[配偶者などの扶養から外れたくないから]が31.7%、[健康保険の扶養から外れたくないから]が29.6%となった。
また4位以降に[働く時間を増やせないから(23.8%)] [あまり働きたくないから(22.2%)]があり、年収の壁だけが社会保険に加入しなくていいと思う理由ではないことがうかがえる。【図5】

【図5】現在就業中の仕事において、社会保険に加入しなくていいと思う理由

現在就業中の仕事において、社会保険に加入しなくていいと思う理由/マイナビ「非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2023年7-8月)」

INDEX

  1. 求職状況
  2. 今後の求職予定
  3. 新規就業状況
  4. 就労時間・収入制限を設けた働き方の実施状況(扶養内労働など)
  5. 就労時間・収入を制限する人の社会保険加入意向
  6. 「年収の壁」問題解消のために23年10月行われる社会保険料負担の軽減助成策に対する賛否
  7. 「年収の壁」がなくなった場合の転職意向
  8. エリア別集計
  9. 職種区分について

詳しくはPDFデータをご覧ください

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