- 初任給の引き上げ予定がある企業は55.4%で前年より増加。上場企業で引き上げ率が大幅増加【詳しくはこちら】
- AIの浸透で「新卒採用数は変わらない」が9割以上。企業は「コミュニケーション力(AIを補完し、人との協働を円滑にする力)」を重視【詳しくはこちら】
- 新卒採用スケジュールについて「ルールは必要」とする企業が5割超で最多。スケジュールは「今のままで良い」が約4割で最多【詳しくはこちら】
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:粟井俊介)は、「マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査」を発表しました。
2027年卒の新卒採用計画
- 2027年卒の採用予定数は「増やす」が2年連続で減少し「前年並み」が増加
- 採用予定数決定の大きな要因として「従業員の年齢構成 」「前年の採用実績」が増加傾向
採用予定数
2027年卒の採用予定数は全体・文系・理系ともに「増やす」が減少し、「前年並み」が増加した。【図1】
【図1】採用予定数/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
採用予定数の見通しのD.I.(「採用数を「増やす」ー「減らす」)も減少傾向にある。【図2】
【図2】新卒採用予定数D.I./マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
採用予定数決定の大きな要因
採用決定数を決定する大きな要因としてもっとも多かったのは「従業員の年齢構成」(52.2%)で2年連続で増加している。【図3】
【図3】採用予定数決定の大きな要因/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
次に多かった「前年の採用実績」(48.5%)も2年連続の増加となった。前年(26年卒)は採用充足率が全体で過去最低を更新しており、新卒採用において苦戦を強いられている企業が多くなっているなかで、採用数を増やすのではなく現状維持とする企業が増えていると考えられる。
給与の引き上げについて
- 初任給の引き上げ予定がある企業は55.4%で前年より増加。上場企業で引き上げ率が大幅増加
- 「他企業が引き上げをしているため」「定着率を高める・離職を防ぐため」引き上げる企業が増加
初任給の引き上げ
給与の引き上げについて聞いたところ、初任給の引き上げを行う予定の企業は合計で55.4%で、前々年(2025年卒)の47.2%、前年(2026年卒)の54.1%からさらに増加した。【図4】
【図4】初任給の引き上げについて/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
そのうち「現時点ですでに引き上げており、さらに引き上げを行う予定」が全体で48.7%(前年比4.5pt増)、上場企業では62.1%(前年比18.2pt増)、非上場企業では47.8%(前年比3.5pt増)といずれも増加し、特に上場企業において積極的な引き上げが見られた。
大卒初任給(学部卒・支給額)の平均額
初任給(学部卒・支給額)の平均額は2027年卒全体で234,223円となり、2026年卒から8,437円増加した。【図5】
【図5】大卒初任給(学部卒・支給額)の平均額の前年比較/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
上場企業・非上場企業ともに前年比増となった。しかしながら学生の理想の平均初任給額は28.8万円と、求職者の希望額には及ばない結果だ。(参考:マイナビ 2027年卒 大学生キャリア意向調査(1月)<インターンシップ・キャリア形成活動>)
初任給引き上げの理由
引き上げの理由としてもっとも多かったのは前年同様「求職者へのアピールのため」(56.4%)となった。次いで多かった「他企業が引き上げをしているため」や「定着率を高める・離職を防ぐため」などは前年から増加しており、他企業との待遇面における差別化や、それによる人材流出の防止という観点から引き上げを行う企業が多い。【図6】
【図6】初任給引き上げの理由/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
「就活セクハラ」防止対策
- 「就活セクハラ」防止へ対策企業が前年より増加。採用担当者向け・全社向けの「研修・教育」や「社内への啓発」「行動規範の明文化」などに取り組む企業が増加。
- 「学生と社員が社内以外で直接接触しないようにしている」「説明会等は男女のペアで開催している」という企業も
「就活セクハラ」防止に向けた企業の取り組み実態
就職活動中の学生に対するセクシュアルハラスメント防止策が企業に義務付けられることになったことを踏まえ、自社で取り組んでいる、もしくは取り組みを検討中の項目について聞いた。もっとも多かったのは「対策しているものはない」(33.4%)であったが、前年の39.8%から6.4pt減少しており、対策を実施する企業は前年より増加していた。【図7】
【図7】「就活セクハラ」防止策として現時点で取り組んでいる、あるいは検討していること/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
取り組み企業・検討企業が増加した項目は「採用担当者向けの研修や教育」「全社向けの周知・啓発(ポスター掲示やパンフレット作成)」「全社向けの研修や教育」 「行動規範やポリシーの制定・明文化」で、採用活動の現場のみならず全社員向けに啓発・教育を行った企業が増えている。
その他の「就活セクハラ」防止に向けた取り組み
その他取り組みとして「学生と社員が社内以外で直接接触しないようにしている」「説明会等は男女のペアで開催している」というものや、「面接に社労士も担当として同席」「ホットラインの設置」「学生と関わる先輩社員への説明」なども寄せられた。【図8】
【図8】「就活セクハラ」防止策としての取り組み/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
施行日は正式には決まっていないものの、厚生労働省からは施行日のイメージとして「2026年10月1日施行」と示されているため、今後企業による対策・取り組みがさらに活発化していくと考えられる。
※令和7年11月17日 厚生労働省/第87回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 資料「求職活動等におけるセクシュアルハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に関 する指針の素案」
新卒採用とAI
- AIの浸透で「新卒採用数は変わらない」が9割以上。「減らす」は4.0%
- AI時代に新卒入社の新入社員に求めるスキル・能力、入社後に伸ばして欲しいスキル・能力については「コミュニケーション力(AIを補完し、人との協働を円滑にする力)」(50.0%)
- AI時代に新卒採用を行う理由は「若手人材の長期育成を重視しているため」(65.1%)が最多
AIの浸透による新卒採用数への影響
AIが浸透するなかで自社の新卒採用数はどのように変わるかを聞いた。もっとも多かったのは「変わらない」(90.3%)で、「増える」(5.7%)、「減る」(4.0%)の順となった。【図9】
【図9】AIの浸透で自社の新卒採用数はどのように変わるか/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
AI時代に新卒入社の新入社員に求めるスキル・能力
AI時代に新卒入社の新入社員に求めるスキル・能力、入社後に伸ばして欲しいスキル・能力について聞くと、「コミュニケーション力(AIを補完し、人との協働を円滑にする力)」(50.0%)がもっとも多く、対人的なコミュニケーションや関係構築に関するスキルを重視している。【図10】
【図10】AI時代に新卒採用で入社した社員に対して求めるスキル・能力/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
これまで新入社員の担当させていた業務について、AIで代替可能かどうかを聞いたところ「データ入力」(57.0%)や「集計業務」(53.8%)、「定型的な資料作成」(50.7%)の業務は「新入社員に任せていて、AIで代替可能」という回答が5割を超えた。
一方で「新入社員に任せていて、AIでは代替できない」とする回答が多かったのは、「顧客対応の一時窓口(受電、メール対応)」(33.9%)や「顧客への提案」(28.1%)、「顧客要望のヒアリング」(25.9% )など顧客とのやり取りが発生する業務であった。【図11】
【図11】新卒入社の新入社員に任せている業務、AIに代替させられると思う業務/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
顧客対応に関わる業務はAIには代替が難しいためにと考える企業が多いことがわかるが、図10にて新卒入社の社員に対して対人的なコミュニケーションや関係構築に関するスキルを重視する企業が多いのも、そうした考えによるものであると考えられる。
AI時代に新卒採用を行う理由
AI時代において、自社で新卒採用を行う理由を聞いた。もっとも多かったのは「若手人材の長期育成を重視しているため」(65.1%)となり、「将来の幹部候補を確保するため」(48.8%)、「組織文化や価値観の継承が必要だから」(43.7%)なども上位となった。【図12】
【図12】AI時代における新卒採用の意義・新卒採用をする理由務/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
企業の持つ文化や価値観を継承するためにも、将来のコア人材となる社員の採用と、そうした人材の長期的な育成が必要だと考えている企業が多いようだ。
新卒採用スケジュールについて
- 新卒採用スケジュールについて「ルールは必要」とする企業が5割超で最多
- スケジュールは「今のままで良い」が約4割で最多
2025年12月に政府より、2029年卒を対象に新卒採用のスケジュールについて見直しを含め継続議論していくという方針を発表したことを受け、採用スケジュールの必要性についての考えを聞いたところ、もっとも多かったのは「ルールは必要」(54.8%)で、「ルールは不要」は10.3%、「わからない」が34.9%となった。【図13】
【図13】新卒採用スケジュールのルールについて/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
「ルールは必要」とする企業からは「新卒採用スケジュールの早期化は、学生・企業双方にデメリットが大きいため」や「早期化が進みすぎており、学生の負担はもちろん、企業側も複数年度の採用活動を並行して行う負担があり、お互いのためにも可視化できる正規のスケジュールが必要であると考える」、「学生が本来の目的である学業に専念できるような体制を整えてあげてほしい。学生本人が自分らしいキャリアを歩んでいくためには、学業に専念しつつ、自己分析や業界研究をする時間をしっかりとったうえで、業界や業種・職種を選んでいくことが重要だと思うから」「何をしても良いのならば、資金とマンパワーが潤沢にある企業がやりたい放題にできる構造になってしまう恐れがある」などの声があり、一定のルールを設けることで、学生の学業・研究時間の確保、および企業間の採用格差の是正が見込まれるのではないかというものだった。【図14】
【図14】新卒採用スケジュールのルールは「必要」と考える理由/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
現行の「3月1日:広報活動解禁」「6月1日:選考活動解禁」「10月1日:内定」のスケジュールに関する考えを聞くと、「今のままで良い」(38.6%)がもっとも多く、「早めたほうが良い」(21.6%)、「わからない」(18.6%)、 「自由に開始したほうが良い」(14.6%)、 「遅らせたほうが良い」(6.5%)の順で多くなった。【図15】
【図15】現行スケジュールについて/マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
調査概要
| 内容 |
マイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査
|
| 調査期間 |
2026年1月26日(月)~2月8日(日) |
| 調査対象 |
・採用・育成・組織戦略の課題に寄り添うマイナビ運営の情報メディア 「HUMAN CAPITALサポネット」会員にメールマガジンにて案内 ・マイナビ2027利用企業担当者宛にメールマガジンにて案内 |
| 調査方法 |
WEBフォームにて回答 |
| 有効回答数 |
1,579社(上場 107社・非上場 1,472社|製造 609社・非製造 970 社) |
レポート内目次
PDFデータ内の主なトピックを記載しています。
- 採用予定数の増減
- 採用予定数決定の大きな要因
- 採用実施理由
- 採用基準
- 質・量の優先度
- 新卒採用において人材を見極める際に重視すること~「質」とは~
- 面接時に特に注視するところ
- 学業成績をどの程度考慮するか
- 採用環境の見通し
- 難易度が高いと思う採用フェーズ
- インターンシップ・仕事体験について
- 各活動の開始時期
- 採用手法
- 新卒採用におけるWEB活用
- 新卒採用にまつわる取り組み
- 学生との連絡手段とSNS活用
- 2026年入社の入社式について
- 今後の採用活動について(法改正関連)
- 初任給について
- 2026年卒入社予定数と25年卒入社実績数の比較
- 2027年卒採用予定数と26年卒入社予定数の比較
- 社会人基礎力の評価
- 既卒者採用について
- 障がい者採用について
- 新卒採用についての考え
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