マイナビ キャリアリサーチLab

2024年3月度
中途採用・転職活動の定点調査

企業が3月に中途採用を実施した割合は44.3%で前月から上昇
正社員が転職活動を実施した割合は3.8%で前月から上昇
企業側は3人に1人以上がリファレンスチェックを実施、正社員のリファレンスチェック経験率は31.5%

株式会社マイナビは、全国の企業・個人を対象に実施した、「中途採用・転職活動の定点調査」の結果を発表した。調査の詳細は以下の通り。
※リファレンスチェックとは、企業が中途採用の過程で、採用予定者や内定候補者の前職での勤務状況や人物などについて関係者にヒアリングすることを指す

調査概要

内容 中途採用・転職活動の定点調査
調査期間 <企業調査>:2024年4月1日
<個人調査>:2024年4月1日~2日
調査対象  <企業調査>
・スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人
・本調査:上記のうち、前月採用活動を行った人、今後3か月で採用活動を行う予定の人
<個人調査>
・スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20-50代の正社員
・本調査:上記のうち、前月転職活動を行った人、今後3か月で転職活動を行う予定の人(3か月以内に中途入社した人を除く)
調査方法 外部パネルによるインターネット調査
有効回答数 <企業調査>
スクリーニング調査:4,880名 本調査:858名
<個人調査>
スクリーニング調査:28,521名 本調査:1,382名

トピックス

  • 3月の企業の中途採用活動実施率は44.3%(前月比:1.6pt増、前年同月比:0.8pt増)【図1】
  • 3月の正社員の転職活動実施率は3.8%(前月比:0.5pt増、前年同月比:0.6pt減)【図3】
  • 企業側は3人に1人以上がリファレンスチェックを実施していると回答【図5】
  • 正社員のリファレンスチェック経験率は31.5%。4割近くが選考でリファレンスチェックがあった場合「応募意欲が高まる」と回答【図6】

調査詳細

企業の動向

3月の企業の中途採用活動実施率は44.3%(前月比:1.6pt増、前年同月比:0.8pt増)

24年3月に中途採用活動を行った企業は全体で44.3%。前月比1.6pt増、前年同月比0.8pt増であった。調査開始からの推移をみると、緩やかな増加が続いていることがわかる。【図1】

【図1】企業の中途採用活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図1】企業の中途採用活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

業種別にみると、中途採用実施率がもっとも高かったのは「IT・通信・インターネット」。次いで「医療・福祉・介護」、「フードサービス」と続いた。【図2】

【図2】業種別 企業の中途採用活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図2】業種別 企業の中途採用活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

個人の動向

3月の正社員の転職活動実施率は3.8%(前月比:0.5pt増、前年同月比:0.6pt減)

24年3月に転職活動を行った個人は全体で3.8%。前月比0.5pt増、前年同月比0.6pt減であった。調査開始からの推移をみると、24年1月は調査開始以降もっとも低い値となっている。直近3カ月は増加傾向にある。【図3】

【図3】個人の転職活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図3】個人の転職活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

直近1年間の転職活動実施率の推移を年代別にみると、特に20代の減少が目立っている。20代よりも30代の方が転職活動実施率が高くなることも複数回みられ、年代別の構成比に変化が見られている。【図4】

【図3】年代別 個人の転職活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図4】年代別 個人の転職活動実施率/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

転職活動時の悩みでは、20代で「自分に何が向いているかわからなかった(37.9%/全体比較+10.5pt)」、「何をアピールすべきかわからなかった(37.9%/全体比較+11.6pt)」が同率でトップとなり、他の年代と大きな差が見られた。

中途採用において経験者・即戦力が求められる中、20代は現在の職場でスキルを向上させないと転職できないと感じている人がいる可能性がある。【図5】

【図4】年代別 転職活動時の悩み/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図5】年代別 転職活動時の悩み/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

月次トピック【リファレンスチェック】

企業側は36.6%がリファレンスチェックを実施
正社員のリファレンスチェック経験率は31.5%

企業に対して、中途採用の選考でリファレンスチェックを実施しているか聞いたところ、36.6%が「実施している」と回答した。企業規模が大きくなるにつれて高まり、大企業では半数以上が「実施している」と回答している。【図6】

【図6】リファレンスチェックを実施しているか/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図6】リファレンスチェックを実施しているか/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

リファレンスチェックの効果については、「ミスマッチによる早期離職防止」がもっとも高く、次いで「客観的、公正な選考評価」、「採用選考の効率化」と続いた。【図7】

【図7】リファレンスチェックの効果/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図7】リファレンスチェックの効果/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

正社員として働く個人に対して、中途採用の選考でリファレンスチェックを受けたことがあるか聞いたところ、3割以上が「ある」と回答している。年代別にみると、リファレンスチェックを受けたことがある割合がもっとも多かったのは20代だった。【図8】

【図8】個人のリファレンスチェック経験割合/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図8】個人のリファレンスチェック経験割合/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

個人に対して、選考にリファレンスチェックがあった場合どう感じるか聞いたところ、全体では4割近くが応募にプラスの影響があると回答した(応募意欲が高まる+どちらかというと応募意欲が高まるの計)。年代別に見ると、年齢が若いほどリファレンスチェックが応募にプラスの影響を及ぼしていることがわかる。

【図9】選考にリファレンスチェックがあった場合どう感じるか/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査
【図9】選考にリファレンスチェックがあった場合どう感じるか/2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査

レポート内目次

【TOPICS】
・企業・正社員の動向概要
【企業調査】
・中途採用活動を行った企業の動向
・今後3か月以内に中途採用活動を行う企業の動向
・中途採用活動を行わず、今後も予定のない企業の動向
・中途入社者がいた企業の動向
・月次追加トピック
【個人調査】
・転職活動を行った正社員の動向
・今後3か月以内に転職活動を行う正社員の動向
・転職活動を行わず、今後も予定のない正社員の動向
・中途入社した正社員の動向
・月次追加トピック

詳しくはPDFデータをご覧ください

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