- 2025年4-6月の正社員の初年度平均年収は488.8万円
- 前年同時期から23.0万円増加し、調査開始(2018年)以降最高額
- 求人件数は2023年平均比156.8%で、関西エリアでは約2倍に増加
本調査は、総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)に掲載された求人の「平均初年度年収(未経験・経験者求人別)」「求人件数・応募数」の推移を調査したものである。
トピックス
- 2025年4‐6月の平均初年度年収は488.8万円で、調査開始以降最高額を更新
- 2025年4‐6月の求人件数は2023年平均比156.8%と約1.5倍に増加。経験者の募集比率が4割超え
- 業種別では「金融・保険」の平均初年度年収が581.1万円で最も高く、経験者求人の年収が未経験者求人を179.6万円上回る
- エリア別の求人件数では、「関西」が2023年平均比199.5%で最も増加。府県別では「京都府」が2023年平均比292.7%と高い結果に
調査詳細
2025年4-6月 全体の傾向
平均初年度年収推移
- 2025年4‐6月の平均初年度年収は488.8万円で調査開始(2018年)以降、最高額を更新
2025年4‐6月の正社員の平均初年度年収は488.8万円で、前年同時期(465.8万円)から23.0万円増加し、最高額を更新した。2025年に入ってからは、480万円台を推移しており、企業の平均初年度年収は堅調に上昇している。【図1】
【図1】正社員の平均初年度年収推移/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
未経験求人の平均初年度年収は446.2万円で、2025年1-3月平均(441.6万円)から4.6万円増加した。一方、経験者求人は548.5万円で、2025年1-3月平均(548.4万円)からの増加は0.1万円にとどまった。【図2】
【図2】未経験者・経験者求人の平均初年度年収推移/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
求人件数推移
- 2025年4‐6月の求人件数は2023年平均比156.8%と約1.5倍に増加
2025年4‐6月の求人件数は、2023年平均比156.8%となり、前年同時期(113.3%)から43.5pt増加した。3カ月ごとでみると、前回の2025年1-3月平均の144.5%から12.3pt増加し、企業の採用意欲は高水準を維持している。【図3】
【図3】正社員の求人件数推移(前年同時期と比較)/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
募集条件比率推移
経験者・未経験者の募集比率は、未経験者求人が58.3%、経験者求人が41.7%だった。経験者求人は前回の2025年1-3月(未経験者:60.5%、経験者:39.5%)から、2.2pt増加しており、2024年1-3月以降、連続して増加している。
コンサルティング、金融、ITなど専門性の高い業界では即戦力人材の需要が高く、これらの業界による経験者募集の増加が、中途採用市場全体の経験者求人割合を押し上げていると考えられる。 【図4】
【図4】正社員の募集条件比率推移/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
企業は即戦力人材の確保を一層重視する傾向が強まっている一方で、未経験者層の採用姿勢も依然として活発であり、採用市場は多様な人材ニーズが混在している様子がうかがえる。
業種別の傾向
- 業種別では[金融・保険]の平均初年度年収が581.1万円で最も高く、経験者求人の年収が未経験者求人を179.6万円上回る
業種別に平均初年度年収をみると、[金融・保険]が581.1万円で最も高く、次いで[IT・通信・インターネット]が561.3万円、[コンサルティング]が543.2万円と続いた。
未経験者求人と経験者求人の差をみると、[金融・保険]が179.6万円で最も差額が大きく、[コンサルティング]が114.7万円となった。一方、[不動産・建設・設備][IT・通信・インターネット]では差額が80万円台にとどまり、未経験者と経験者の年収水準が近い傾向にあった。【図5】
【図5】業種別の平均初年度年収の差/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
エリア別の傾向
- エリア別の求人件数では、「関西」が2023年平均比199.5%で最も増加
- 府県別では「京都府」が2023年平均比292.7%と高い結果に
求人件数をエリア別でみると「関西」エリアが2023年平均比199.5%で最も高く、前回の2025年1-3月平均から19.4pt増加、前年同時期平均から73.2pt増加した。【図6】
【図6】エリア別の求人件数の増減/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
「関西」エリアを府県別で、兵庫県、大阪府、京都府を比べると、求人件数は「京都府」が2023年平均比292.7%で最も増加しており、前回の2025年1-3月平均(229.3%)から63.4pt増、前年同月比平均(169.1%)から123.6pt増加となった。平均初年度年収では、「大阪府」が474.2万円で最も高く、「兵庫県」が468.4万円で続いた。【図7】
![【図7】関西エリアの府県別 求人件数・平均初年度年収/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」]()
【図7】関西エリアの府県別 求人件数・平均初年度年収/2025年4-6月総評 「正社員の平均初年度年収推移レポート」と「正社員の求人件数・応募数推移レポート」
調査担当者コメント
2025年4-6月の平均初年度年収は、488.8万円で過去最高額となりました。特に未経験者向け求人の年収増加幅が経験者を上回り、企業が幅広い人材層に対して待遇改善を進めているようです。一方で、経験者求人の比率が5期連続で増加しており、即戦力人材へのニーズの高まりもうかがえます。
また、業種によって未経験者求人と経験者求人の年収差に違いがあることから、企業はポテンシャル人材と即戦力人材の両方に注目し、状況に応じた採用戦略を展開していると考えられます。そして、有効求人倍率が関西エリアで12カ月連続1位となっている京都府では、求人件数が2023年平均比で約3倍の大幅な増加となりました。
観光業を中心としたインバウンド需要の回復が求人増加の一因と考えられます。関西エリアは2025年4月に開幕した国際展覧会の影響もあり、今後の夏季シーズンではさらなる人手不足が懸念され、企業の採用活動は一層活発化することが予測されます。
マイナビキャリアリサーチラボ 研究員 嘉嶋 麻友美
調査概要
| 調査期間 |
2025年4月1日~2025年6月30日
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| 集計対象 |
該当月における、総合転職情報サイト「マイナビ転職」に掲載開始された求人情報から、下記除外対象データを除き集計 ※除外対象:雇用形態が正社員以外 ※厚生労働省「国民生活基礎調査 所得の分布状況」を元に、所得金額上側1%を本レポートでは外れ値として設定 |
| 計算方法 |
マイナビ転職では、初年度年収は各求人ごとに幅をもって記載されている。当レポートでは各求人に掲載されている初年度年収の下限と上限の中間の値を平均値として「初年度年収」を算出した。(例:マイナビ転職上で初年度年収が400万~550万円だった場合、当レポート上の1案件あたりの初年度年収は475万円と計算) |
未経験者・ 経験者募集求人 の区分方法 |
マイナビ転職内で設定されたコードに基づいて、以下のように区分した。 未経験者募集求人:職種・業種ともに未経験OKの求人 経験者募集求人:職種・業種いずれか、または両方の経験を問う求人 |
本社所在地 設定方法 |
マイナビ転職の求人内において、本社窓口として設定された県をもとにエリア区分を行った(不明分を除く)。 |
| エリア区分 |
全国47都道府県 関東:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、栃木県、茨城県、群馬県 近畿:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県 東海:愛知県、静岡県、岐阜県、三重県 北海道・東北:北海道、宮城県、青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県 甲信越・北陸:新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県 中国・四国:広島県、岡山県、鳥取県、島根県、山口県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県 九州・沖縄:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
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