- 正社員の約4割が花粉症で面接・筆記試験などの転職活動に影響【詳しくはこちら】
- 67.2%が花粉症は業務に支障をきたしていると実感【詳しくはこちら】
- 半数以上の企業が空調整備やマスク支給などの「花粉症対策」を実施【詳しくはこちら】
株式会社マイナビは、全国の企業、個人を対象に実施した「花粉症と仕事に関する調査2026年」を発表した。本調査は、花粉症が転職活動やアルバイト探し、仕事に与える影響、また企業の花粉症対策の実態を把握することを目的に実施しており、今回が2回目の調査となる。
はじめに
花粉症とは、スギやヒノキなど植物の花粉が原因となって発生するアレルギー疾患のことを指す。昨年同時期、正社員を対象に花粉症と仕事に関する調査を初めて行った。
今年は、花粉症が仕事探しに与える影響をより広く把握するため、前年の正社員に加えて アルバイト探しをしている人も調査対象に含めた。アルバイトの職種に多い飲食や販売などの「接客業」では対人業務が多く、来店客の出入りによって外気が店内に流入しやすい環境にあるため、花粉症の影響を受けやすいのではないかと考えたためである。
しかし結果として、仕事探しにおける花粉症の影響は正社員の転職活動の方が大きい可能性がうかがえた。調査結果を詳しく見ていきたい。
花粉症である割合
転職を考えている正社員の花粉症割合
- 転職を考えている正社員の54.6%が「花粉症」
- 特に辛いのは3月と4月で前年結果よりも約6pt増
転職を考えている20~50代の正社員のうち、 「花粉症」の割合は54.6% となり、2人に1人以上が「花粉症」であることがわかった。特に「花粉症」がつらい月を聞くと、4月(79.1%)が最多となり、次いで3月(75.1%)だった。
前年結果と比較してつらいと回答した割合が、3月は6.2pt、4月は5.8pt増加しており、依然として春先に症状が強く意識されていることがうかがえ、これからの季節は「花粉症」に悩む人が増えることが予想される。【図1】
【図1】正社員の花粉症である割合/花粉症と仕事に関する調査2026年
アルバイト探しをしている人の花粉症割合
- アルバイト探しをしている人の47.5%が「花粉症」
また、アルバイト探しをしている人の「花粉症」である割合は47.5%で、約半数が「花粉症」を抱えながら仕事探しをしていることが明らかになった。【図2】
【図2】アルバイト探しをしている人の花粉症である割合/花粉症と仕事に関する調査2026年
花粉症と仕事探し
花粉症が「転職活動」に与える影響
- 転職を考えている正社員の約4割は「花粉症」が転職活動に影響
- 具体的には筆記試験や面接時など
転職を考えている正社員のうち「花粉症」であると回答した人に、「花粉症」が「転職活動に影響があるか」聞いたところ、36.9%が「影響がある」と回答した。年代別では特に20代(55.9%)は2人に1人以上が影響を感じており、次いで30代(39.3%)、40代(33.5%)で、若い年代ほど「花粉症」の影響を強く受けていることがわかった。
具体的な影響は、「面接時に目がかゆくなる、面接中に鼻をすする、かむという行為に気を取られやすく全力が出せない」「筆記試験で集中できなくてパフォーマンスが下がった」といった声が挙がり、「花粉症」が転職活動の妨げになっている様子がうかがえる。【図3】
【図3】花粉症の「転職活動」への影響/花粉症と仕事に関する調査2026年
花粉症が「アルバイト探し」に与える影響
- アルバイトを探している人では約4人に1人が「花粉症」の影響を実感
アルバイトを探している人では、全体の25.4%は「花粉症」がアルバイト探しに「影響がある」と回答しており、年代別では特に30代(39.2%)が高かった。具体的には、「頭痛で寝込んでアルバイト先を探すことができなかった」「不快な状態で面接をしたが、鼻声のために応答がはっきり伝わらない」などの声がみられた。【図4】
【図4】花粉症の「アルバイト探し」への影響/花粉症と仕事に関する調査2026年
雇用形態別で比較すると、アルバイト探しに比べて転職活動の方が「花粉症」の影響を受けやすい傾向がみられたが、雇用形態にかかわらず一定の影響が生じていることがわかった。
花粉症が業務に与える影響
正社員に聞いた業務への支障
- 転職を考えている正社員の67.2%が「花粉症」による業務の支障を実感
- 職種別では[ITエンジニア(73.2%)][管理・事務(72.3%)]などが高い傾向
転職を考えている正社員のうち「花粉症」であると回答した人に、「花粉症で業務に支障が出る」か聞いたところ、全体の67.2%が支障が出ると回答した。年代別では20代(77.2%)が最多となり、「花粉症」が転職活動に影響する割合と同様に、若年層ほど「花粉症」が業務に支障を与えている傾向がみられた。
職種別で見ると、「業務に支障が出る」割合が最も高かったのは [ITエンジニア(73.2%)]で、 [管理・事務(72.3%)] [販売・フード・アミューズメント(70.5%)] と続いた。具体的な業務への支障を聞くと、特に「パソコン画面」「事務作業」など、デスクワークにおける集中力の低下を指摘する回答が目立ったほか、営業など外出を伴う職種の回答も見られた。【図5】
【図5】正社員に聞いた花粉症の業務への支障/花粉症と仕事に関する調査2026年
アルバイト就業者に聞いた業務への支障
- 現在アルバイト就業者でアルバイト探しをしている人の46.6%が業務への支障を感じている
アルバイト就業中かつアルバイト探しをしている人では、46.6%が「花粉症」による業務への支障を感じていることがわかった。【図6】
【図6】アルバイト就業者に聞いた花粉症の業務への支障/花粉症と仕事に関する調査2026年
花粉症への対策
企業の花粉症対策
- 約6割の企業が「花粉症対策を実施している」
- 具体的には空調整備や花粉症対策グッズの支給など
企業の中途採用担当者に花粉症対策の取り組み状況を聞いたところ、花粉症対策を実施している企業は57.5%で、半数以上の企業が「花粉症」に何かしらの対策をとっており、労働環境において無視できない課題として認識されていると推察される。
具体的な取り組み内容では、「花粉症対策として空気清浄機の設置など空調の整備をしている(27.3%)」がもっとも多く、「花粉症対策グッズを支給している(23.3%)」「花粉症手当を支給している(14.6%)」と続き、環境の整備だけでなくグッズや手当の支給などの対策を取る企業も一定数あることがわかった。【図7】
【図7】企業側の花粉症対策/花粉症と仕事に関する調査2026年
正社員が魅力に感じる花粉症対策
- 正社員が魅力に感じる花粉症対策も空調整備や花粉症グッズの支給
また、転職を考えている正社員に企業の花粉症対策として魅力的だと感じる対応を聞くと、「花粉症対策として空気清浄機の設置など空調の整備をしている(44.1%)」がもっとも多く、「花粉症グッズを支給している(43.3%)」「花粉症手当を支給している(42.3%)」と続き、企業が実際に実施している対策と正社員が魅力に感じる対策は同様であった。【図8】
【図8】正社員が魅力に感じる花粉症対策/花粉症と仕事に関する調査2026年
総評
今回の調査からは、仕事探しにおける「花粉症」の影響はアルバイト探しよりも転職活動の方がやや大きい可能性がうかがえた。転職活動の面接は、アルバイトの面接と比べて回数が多い傾向にあり、1回当たりの時間も長いことが推察されるため、転職活動の方が「花粉症」の影響を受けやすい可能性があると考えられる。また、「花粉症」による業務への影響についてもアルバイト就労者より正社員の方が高い割合で支障を感じており、特にデスクワーク中心の職種が「花粉症」の症状の影響を受けやすいようだ。
一方で、アルバイト就業者にも一定の支障がみられ、雇用形態にかかわらず「花粉症」が働くうえで負担になっている点は共通している。企業側も半数以上が花粉症の対策を取っていると回答していることから、「花粉症」は企業にとっても軽視できない課題と捉えている可能性がある。春に向けて「花粉症」の症状がひどくなる従業員も増えることを鑑み、企業は今後も花粉症対策をはじめ、社員が働きやすい環境を整えることが重要であるといえるのではないだろうか。
キャリアリサーチラボ 研究員 朝比奈あかり
調査概要
| 内容 |
マイナビ 花粉症と仕事に関する調査2026年 |
| 調査期間 |
正社員・企業の中途採用担当者: 2026年1月5日(月)~ 2026年1月8日(木) アルバイト求職者:2026年1月5日(月)~ 1月9日(金) |
| 調査対象 |
正社員:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20-50代の正社員のうち、前月転職活動を行った人、今後3か月で転職活動を行う予定の人(3か月以内に中途入社した人を除く)
企業の中途採用担当者:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人のうち、前月採用活動を行った人、今後3カ月で採用活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
アルバイト求職者:全国の15-69歳の男女(中学生を除く)のうち、該当期間にアルバイトの仕事探しをした人 |
| 調査方法 |
インターネット調査 |
| 有効回答数 |
正社員1,375名、企業の中途採用担当者807名、アルバイト求職者1,427名 |