- 就職活動を通じて、働く人に感謝をするようになった学生は94.5%
- 働くうえで「感謝される」機会がある人は約8割
- 仕事のモチベーションが上がるのは「上司」「同僚」に感謝されたとき
株式会社マイナビは、2026年3月に卒業予定の大学生と20代~50代の正規・非正規社員を対象に実施した『勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査』の結果を発表した。
トピックス
- 就職活動を通じて、働く人へ感謝をするようになった割合は94.5%。感謝を伝えたい相手は「家族」が最多【図2、3】
- 働くうえで「感謝する」機会がある人は8割超、「感謝される」機会がある人も約8割。感謝している人は自身も感謝される傾向【図4】
- 「感謝する」「感謝されている」人ほど、職場への満足度や仕事のモチベーションが高い傾向【図5】
- 「上司」や「同僚」に感謝された時に仕事のモチベーションが上がる傾向。モチベーションが上がる感謝の言葉は「ありがとう」だけでなく「助かった」「おかげ」なども目立つ【図6、7、8】
2026年3月に卒業予定の大学生向け調査
就職活動と「働く人への感謝」
- 就職活動を通じて、「働く」ことは大変だと思った学生は86.1%
- 就職活動を通じて、働く人に感謝をするようになった割合は94.5%
就職活動を通じた「働く」ことへの大変さの意識
2026年3月卒業予定の大学生に対する調査では、就職活動を通じて「働くことは大変だと思う」と回答した学生は86.1%(「そう思う」49.1%+「ややそう思う」37.0%)にのぼった。
具体的なエピソードとしては、勤務時間や1日のスケジュールを知り、大変さを覚えたケースや社会人の“プロフェッショナル”な姿を見て、そのレベルに到達するまでの努力を想像し、大変さを感じたケースなどがあげられた。こうした結果から、学生は就職活動を通じて、実際の働き方や社会人の姿を知ることで「働くことの大変さ」を認識していることがうかがえる。【図1】
【図1】就職活動を通じた「働く」ことへの大変さの意識/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
就職活動後の働く人への意識変化
2026年3月に卒業予定の大学生に対して、就職活動後の働く人への感謝の意識変化を聞いたところ、94.5%(「とても感謝するようになった(46.3%)」+「よく感謝するようになった(48.2%)」)が感謝するようになったと回答し、就職活動を通して「働く人への感謝」の意識は変化していることが分かった。【図2】
【図2】就職活動後の働く人への意識変化/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
感謝を伝えたい相手と感謝を覚えたエピソード
- 感謝を伝えたい相手は「家族」が最多
- 就職活動の中でより「働くこと」へのイメージが鮮明になり、感謝を覚えている傾向
感謝を伝えたい相手では、「家族(85.8%)」が最多で、「日常で関わる、働いている人(34.0%)」と続いた。就職活動を通じて、感謝を覚えたことについて聞いた自由回答では、「社員の方々が忙しい中でも丁寧に対応してくれる姿に感謝した。」「仕事をしながら育児家事をこなしていた母に感謝するようになった。」など、就職活動を通して社会で働くことの大変さなどを実感し、家族を含む働く人々に感謝の気持ちを抱くようになった様子がうかがえた。
就職活動の中でより「働くこと」へのイメージが鮮明になることで、これまで当たり前に享受していたサービスや環境の裏側には、誰かの努力や献身があることに改めて気づき、家族や働く人々への感謝の念が深まったようだ。【図3】
【図3】感謝を伝えたい相手・感謝を覚えたこと/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
正規・非正規社員向け調査
働くうえで「感謝する・される」割合
- 働くうえで「感謝する」機会がある人は8割超、「感謝される」機会がある人も約8割
- 感謝している人は自身も感謝される傾向
20代~50代の正規・非正規社員に、働くうえで「感謝する」機会があるかを聞いたところ、全体では「時々ある(33.4%)」が最多で、「よくある(31.9%)」「ほぼ毎日ある(18.1%)」と続き、8割以上が働くうえで感謝する機会があることがわかった。
一方、「感謝される」機会の有無では、「時々ある(45.9%)」が約半数で最多となり、感謝される機会がある人は全体で76.8%(「ほぼ毎日ある(9.8%)」+「よくある(21.1%)」+「時々ある(45.9%)」)だった。「感謝する」「感謝される」のいずれも雇用形態による大きな差はみられなかった。
また、「感謝する」機会がある人の中で、「感謝される」機会があると回答した割合は88.5%で、「感謝する」機会がない人(17.4%)と比べて高いことから、感謝している人ほど自身も感謝されている傾向がみられた。【図4】
【図4】働くうえで「感謝する」「感謝される」機会の有無/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
実際に、「感謝する」機会がある人と「感謝される」機会がある人の回答をスコア化し相関係数を調べたところ、相関係数は0.7041となり、強い相関があることが分かった。仕事に関する感謝をしている人は、感謝されている傾向にあるようだ。【図4‐2】
【図4-2】「感謝する」「感謝される」ことの関係性/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
「感謝する」「感謝されている」人の特徴
- 「感謝する」「感謝されている」人は、職場への満足度や仕事のモチベーションが高い傾向
感謝している人としていない人、感謝されている人とされていない人に、職場の満足度と働くモチベーションの高さについてそれぞれ聞いた。
職場への満足度について、感謝している人は「満足している」割合が47.1%(「満足(11.8%)」+「やや満足(35.3%)」)で、感謝していない人の満足度と比較して25.2pt高かった。また、感謝されている人は「満足している」割合が48.8%(「満足(12.2%)」+「やや満足(36.6%)」)で、感謝されていない人と比べて、こちらも25.2pt高い結果となった。
働くモチベーションの高さについては、感謝している人(28.1%)は感謝していない人(13.2%)と比べて14.9pt高く、感謝されている人(29.5%)は感謝されていない人(12.9%)と比べて16.6pt高かった。この結果から、「感謝している且つされている人」は、そうでない人と比べて職場への満足度や仕事のモチベーションに大きな影響を及ぼしていることがわかった。【図5】
【図5】「感謝する」「感謝される」人の特徴/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
誰からの「感謝の言葉」で仕事のモチベーションが上がるか
- 「上司」や「同僚」に感謝された時に仕事のモチベーションが上がる傾向
正規・非正規で働く人に、「誰に感謝された時に仕事のモチベーションが上がるか」を聞いたところ、全体では「上司(53.5%)」、「同僚(50.3%)」が上位となった。雇用形態別で見ると、正規社員では「上司(54.7%)」、非正規社員では「同僚(54.0%)」の割合が特に高く、若干の差が見られた。【図6】
【図6】働くうえで、誰に感謝されたときに仕事のモチベーションが上がるか/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
どのような「感謝の言葉」で仕事のモチベーションが上がるか
- モチベーションが上がる感謝の言葉は「ありがとう」だけでなく「助かった」「おかげ」なども目立つ
「仕事のモチベーションが上がった感謝の言葉」の自由回答の結果を、【文言(どんなフレーズか)】【状況(どんな場面か)】【対象(何に対する感謝か)】の視点で整理した。
【感謝の文言】
「ありがとう」「助かった」「おかげ」などの文言が多くみられた。また「頑張っている」「褒めてくれる」など、『感謝』のほかに『称賛』や『労い』を意味する内容も多かった。
【感謝の状況】
どんな場面で感謝されると仕事のモチベーションに繋がるかも違いがみられた。その中でも、(1)業務や顧客依頼が完了した場面の「タスク完了時」「コミット時」、(2)他者の業務を手伝う場面の「フォロー時」「アドバイス時」、(3)日常の些細なことに感謝する場面の「何気ない時」「平時」の大きく3パターンが見られた。
【感謝の対象】
仕事のモチベーションに繋がる感謝の対象は様々であったが、いくつかの特徴がうかがえた。分析の結果、自身の仕事の成果・貢献に対する感謝や称賛である「仕事貢献への感謝」、(居てくれることそのものや個人の能力・特性に対する感謝である「存在への感謝」、他者の業務へのサポートに対する感謝である「支援への感謝」、日頃の頑張りや継続的な努力に対する感謝や労いである「頑張りへの感謝」の4タイプに分類することができた。【図7】
【図7】仕事のモチベーションが上がる感謝の言葉の特徴/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
自由回答の【文言】【状況】【対象】から、「日常的か非日常的か」「具体的か抽象的か」を軸として4象限で整理した。実践的な示唆として、「仕事貢献への感謝」「存在への感謝」のように仕事の成果や個人の特性に対して周囲から『頼られているという実感』を持てたり、「支援への感謝」「頑張りへの感謝」のように、他者のサポートや日々の努力に対して周囲が『見てくれているという実感』を持てたりすると、仕事のモチベーションが上がるという特徴がうかがえた。【図8】
【図8】仕事のモチベーションが上がる感謝の言葉の特徴(4象限)/勤労感謝の日に考える「“感謝”の重要性」に関する調査
調査に対するコメント
今回は「勤労感謝の日」に合わせて、大学生と正規・非正規社員を対象に働くことへの感謝の意識について調査を行った。大学生は就職活動を通じて、日常的に受けているサービスや身の回りの環境の背後にある「誰かの働き」に気づき、より働く人への感謝が高まっていることがわかった。就職活動は、単に自分の就職先を探すだけでなく、「働くこと」そのものに向き合うことで、家族や身近な働く人々の存在に改めて感謝を抱くといった意識の変化をもたらしているようだ。
正規・非正規社員の意識では、「感謝する」「感謝される」経験が、働く意欲や職場への満足感に良い影響を与えていることが明らかになった。また、仕事のモチベーションが高まる感謝の言葉を紐解いてみると、「どのような言葉で感謝されるか」「誰から感謝されるか」ということ以外にも、「どのような状況で何に対して感謝されるか」という観点も重要であることがわかった。謝意の奥に「見てくれている」「頼られている」といった、“誰でもない自分”に向けられた感覚が伝わることが、より個人のモチベーションや職場への満足感に繋がると考えられる。
自身も含め、“勤労”の背景にある誰かの努力に目を向け、感謝を言葉にして伝えることは、社会をより温かく、前向きなものにしていく第一歩になるはずだ。「勤労感謝の日」をきっかけに、改めてまずは身近な誰かに感謝の気持ちを伝えてみるのも良いのではないだろうか。
マイナビキャリアリサーチLab 【勤労感謝の日】特別企画プロジェクト
(朝比奈 あかり/関根 貴広/中島 英里香/服部 幸佑/宮本 祥太)
調査概要
大学生調査
| 調査期間 |
2025年10月8日(水)~2025年10月12日(日) |
| 調査方法 |
マイナビ2026会員(退会者含む)にWEB DMを配信、インターネットアンケートより回収 |
| 調査対象 |
2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生 |
| 有効回答数 |
1,105名 |
※調査結果は端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある
※n=30以下は参考値
正規雇用者・非正規雇用者調査
| 調査期間 |
2025年9月25日~26日 |
| 調査方法 |
インターネット調査 |
| 調査対象 |
従業員数5名以上の企業に所属している全国の20‒50代の正規雇用者または非正規雇用者 |
| 有効回答数 |
正規雇用者800件 非正規雇用者800件 ※正規雇用者、非正規雇用者の内訳はそれぞれ総務省の労働力調査の性年代別構成比と同じになるように割付した |
※調査結果は端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある
※n=30以下は参考値
勤労感謝の日の由来などは以下の記事をご参照ください。