マイナビ キャリアリサーチLab

2018年卒企業新卒内定状況調査

採用充足率は前年比4.7pt減の83.0%。
上場企業の4社に1社がWEBセミナーを実施

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、国内企業を対象に2018年卒採用の内定状況と2019年卒の採用の見通しなどをまとめた「2018年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」の結果を発表した(2,238社回答)。

調査概要

内容 マイナビ2018年卒企業新卒内定状況調査
調査期間 2017年9月4日(月)告知、10月3日(火)受付締切
調査方法 ・新卒採用実績のある国内8,000社に回答用紙を郵送
・新卒採用支援情報サイト「新卒採用サポネット」会員にメールマガジンにて案内
・マイナビ2018利用企業担当者宛にメールマガジンにて案内
回答方法 WEBフォームより回答
有効回答数 2,238社(上場 274社・非上場 1,964社|製造 730社・非製造 1,508 社)

トピックス

  • 採用充足率は前年比4.7pt減の83.0%。上場が17.5ptの差で非上場を上回る結果に
  • 調査時点では51.7%の企業が今後も採用を継続すると回答。
    未充足の場合は「中途等の即戦力で補充」が最多の54.0%
  • 7割以上が「2019年卒の採用活動は厳しい」と回答。
    採用数は「増やす」企業が2割で、「減らす」を上回る
  • インターンシップ実施率は、調査開始以来最高の56.7%。時期は2月が最多で、8月が続く
  • WEBセミナーの実施率は1割となり、上場企業に限ると4社に1社が実施経験あり。

調査詳細

2018年の新卒採用の振り返り

採用充足率は前年比4.7pt減の83.0%。
上場が17.5ptの差で非上場を上回る結果に

今年(2018年卒)の「採用充足率(調査時点の内定者数/募集人数)」は、「新卒全般」で前年を4.7pt下回る83.0%となった。上場・非上場で比較すると、上場企業の充足率(95.3%)は前年(93.6%)を上回る一方、非上場企業(77.8%)は前年(82.5%)を下回る結果となった。上場・非上場の充足率の差は17.5ptとなり、学生の大手・安定志向などの影響か、非上場企業の方がより採用活動の厳しさがうかがえる。業界別では金融が最も高い(98.0%)一方、サービス・インフラは69.5%と、苦戦した様子が見て取れる。

採用充足率(調査時点の内定者数/募集人数)/2018年卒企業新卒内定状況調査
採用充足率(調査時点の内定者数/募集人数)
採用充足率(調査時点の内定者数/募集人数)※業種別/2018年卒企業新卒内定状況調査
採用充足率(調査時点の内定者数/募集人数)※業種別

採用活動の継続状況

調査時点では51.7%の企業が今後も採用を継続すると回答。
未充足の場合は「中途等の即戦力で補充」が最多の54.0%

調査時点(9月~10月初旬)の段階では、51.7%の企業が今後も採用を継続すると回答した。理由は、「内定者数の不足(63.6%)」が最多となり、前述の通り充足率が目標に満たないことが大きな要因となった。また、「良い人材がいたら追加採用したいから(37.1%)」「内々定辞退の補充(20.7%)」が続いた。

採用活動の終了時期(予定含む)は、「6月」~「9月」にかけてピークとなり、「12月」と答えた企業も多い。今後活動を継続する企業は、年内に採用活動を終了することを視野に入れていると思われる。なお、「採用を継続する」とした企業に、新卒採用で予定数が充足しなかった場合の対応を聞くと、「中途等の即戦力で補充」が54.0%で最多となった。後述するとおり、次年度の募集増加はもちろんだが、加えて中途採用を活発にし、人員を補おうとしている様子が分かる。

活動を継続する企業の割合/2018年卒企業新卒内定状況調査
活動を継続する企業の割合
採用を継続する理由/2018年卒企業新卒内定状況調査
採用を継続する理由
新卒採用で予定数が充足しなかった場合、どのように対応するか/2018年卒企業新卒内定状況調査
新卒採用で予定数が充足しなかった場合、どのように対応するか

次年度(2019年卒)採用の見込み

7割以上が「2019年卒の採用活動は厳しい」と回答。
採用数は「増やす」企業が2割で、「減らす」を上回る

次年度(2019年卒)の採用活動は、「非常に厳しくなる」と「厳しくなる」の合計が73.3%(前年比16.5pt増)に達し、7割以上の企業が今年度より一層厳しい採用環境を予測した。また、採用数は「増やす(大幅+多少)」の18.0%(前年比0.4pt減)が「減らす(大幅+多少)」の9.3%(前年比0.6pt減)を前年同様上回り、2018年卒で目標に達しなかった分を、次年度で取り返そうという姿勢がうかがえる。

次年度(19年卒)の採用活動の見込み/2018年卒企業新卒内定状況調査
次年度(19年卒)の採用活動の見込み

次年度(2019年卒)のインターンシップ実施予定

インターンシップ実施率は、調査開始以来最高の56.7%。
時期は2月が最多で、8月が続く

この夏もしくは秋以降にインターンシップを実施した、もしくは実施予定の企業は56.7%(前年比5.0pt増)となり、2012年の調査開始以来、過去最高となった。上場企業に限ると、73.7%まで増える。
インターンシップの実施時期は、前年同様に2月(64.7%、前年比9.4pt増)が最多で、次に多いのが8月(57.1%、前年比9.5pt増)となり、それぞれ大きく増加した。

プログラムの内容は、業界や上場・非上場で異なるが、全体的に「会社見学・工場見学・職場見学」が最も多く、「人事や社員の講義・レクチャー」「実際の現場での仕事体験」と続いた。

この夏もしくは秋以降にインターンシップを実施する(実施予定の)企業の割合/2018年卒企業新卒内定状況調査
この夏もしくは秋以降にインターンシップを実施する(実施予定の)企業の割合
インターンシップを行った、または行う可能性のある月/2018年卒企業新卒内定状況調査
インターンシップを行った、または行う可能性のある月
実施しているインターンシップのプログラム/2018年卒企業新卒内定状況調査
実施しているインターンシップのプログラム

WEBセミナーの実施状況

WEBセミナーの実施率は1割となり、
上場企業に限ると4社に1社が実施経験あり。

WEBセミナーを実施したことがある企業は全体の10.1%だった。上場企業に限ると25.1%となり、4社に1社が実施したことになる。

実施経験がある企業に、WEBセミナーに期待することを聞くと、「遠方の学生にも情報を伝えたい(83.9%)」、「学生の都合に合わせた説明会を開催したい(60.6%)」、「会社説明会の動員を増加させたい(56.4%)」と続き、場所(距離)・時間・会場のキャパシティを選ばない点にメリットを感じていることが分かる。今後の採用活動における注目の手法となりそうだ。

WEBセミナーを実施したことがあるか/2018年卒企業新卒内定状況調査
WEBセミナーを実施したことがあるか
WEBセミナーに期待するもの/2018年卒企業新卒内定状況調査
WEBセミナーに期待するもの

レポート内目次

PDFデータ内の主なトピックを記載しています。

  • 採用充足率
  • 内定者への満足度
  • 採用活動の印象
  • 採用活動が厳しかったと回答した理由
  • 内定を出す基準
  • 応募学生数(エントリー数)/ エントリーシート提出学生数
  • 説明会参加学生数 / 説明会予約者の参加率 / 説明会で力を入れて説明した点 / 1次面接受験学生数
  • 選考回数 / 採用活動での人事以外の社員の活用 / 新卒専任担当者数
  • 選考途中の辞退率 / 内々定辞退率 / 内々定辞退の方法 / 内定後の対応
  • 内定者1人あたりの応募学生数・説明会参加学生数等平均
  • 採用活動進捗状況 / 採用活動を終了した(する)時期 / 採用活動期間
  • 次年度(19年卒)の採用活動について
  • 次年度(19年卒)重点を置くこと
  • インターンシップ
  • 外国人留学生の採用
  • 今年度・次年度採用スケジュール(全体 / 上場・非上場 )
  • 障がい者雇用について
  • AI(人工知能)やWEBセミナーの活用状況

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

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