2021年卒企業新卒内定状況調査
- 夏以降に採用活動が再開し、2021年卒採用充足率は82.3%と例年と同程度に
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、国内企業2,325社を対象に調査を実施し、2021年卒採用の内定状況と2022年卒採用の見通しなどをまとめた「マイナビ 2021年卒企業新卒内定状況調査」の結果を発表しました。概要は以下の通りです。
目次
トピックス
- 2021年卒採用充足率は82.3%(対前年1.9pt増)と例年と同程度に
- コロナ禍の内定者フォローでは懇親会の実施が減少。少人数開催・WEB利用が可能な面談へ移行か
- 2022年卒向けインターンシップは「今年初めて実施した」が減少するも全体では半数以上が実施
- 2022年卒採用は78.3%が継続して実施する予定と回答
調査詳細
2021年卒の採用活動の振り返り
- 2021年卒採用充足率は82.3%。例年と同程度に
採用充足率と内定者満足度
2021年卒の採用充足率(内定者数/募集人数)は82.3%(対前年1.9pt増)と例年と同程度の水準になっている。【図1】
6月に実施した調査では全体的に充足率が下がる傾向にあったが(出所:マイナビ2021年卒企業採用活動調査 6月実施)、夏以降の採用活動で充足しつつあるようだ。
募集人数と内定者数の前年入社実績数比
ただ、「2020年卒入社実績数」「2021年卒募集人数」「2021年卒内定者数」の3項目を比較すると、2021年卒の内定者数は前年入社実績よりも16.3pt減という結果になり、十分充足している状況ではないと推察される。【図2】
ただし、内定者に対する満足度は前年より改善しており、「質・量ともに満足」は37.6%で、前年を11.5pt上回っている。【図1】
採用活動の期間
一方、採用活動の期間については、「長期化した」という回答が36.1%と前年よりも12.6pt増加していた。2021年卒採用は新型コロナウイルスの影響で採用活動を一時期中断するなどスムーズに進められない時期もあり、全体的に活動期間が長くなったようだ。【図3】
しかしながら、就職活動を中断せざるおえなかったのは学生も同じであり、夏以降も活動を継続するとする学生は6月時点で58.6%(対前年12.2pt増、出所:マイナビ 2021年卒 大学生 活動実態調査 (6月) )だったこともあり、採用活動再開後に企業と学生のマッチングが進んだと考えられる。
<各種詳細データは以下をご覧ください>
- 「採用充足率」「募集人数および内定者数の前年入社実績比」…PDFレポート内P.7
- 「内定者満足度」…PDFレポート内P.10
- 「採用活動の期間」…PDFレポート内P.39
内定者フォロー
- コロナ禍の内定者フォローでは懇親会の実施が減少
- 少人数開催・WEB利用が可能な面談へ移行か
内定者に実施しているフォロー
内定者に実施しているフォローについては一般的に食事会を伴う「懇親会」の実施割合が減少しており、「内定者懇親会」は58.2%で前年より16.0pt減少、「先輩社員との懇親会」は30.9%で前年より11.8%減少している。
一方、少人数での実施やWEB利用が可能な面談はいずれも増加しており「人事との面談」は36.5%(対前年6.6pt増)、「先輩との面談・OBOG訪問」は15.0%(対前年7.3pt増)となっている。【図4】
採用担当者の勤務体制と対面の機会を求められたときの対応
また、内定者に対面で会いたいと言われた際の対応を聞いたところ、「感染防止対策をしたうえで、基本的には受け入れる」が56.6%と最も高く、「何の制限もなく受け入れる」7.8%と合わせると6割以上が基本は受け入れる姿勢だと回答している。
ただし、上場企業を中心に、採用担当者自身がリモートワークをしているケースもあり、状況によっては難しいこともある。しかし、WEBで対応するなどなんらかの対応をする企業が多数であるといえるだろう。【図5】【図6】
<各種詳細データは以下をご覧ください>
- 「内定者に実施しているフォロー」…P.33
- 「採用担当者の勤務体制…P.63
- 「内定者から対面の機会を求められたときの対応」…P.65
2022年卒の新卒採用の予定について
- 2022年卒向けインターンシップは「今年初めて実施した」が減少するも全体では半数以上が実施
夏・秋以降にインターンシップを実施したか・今後の実施予定
2022年卒向けのインターンシップ実施状況・予定について聞いたところ、「今年初めて実施した」「これまでも実績があるので実施した」をあわせると55.5%が実施したと回答している。
結果的には半数以上が実施しているわけだが、「今年初めて実施した」とする回答は6.9%と前年よりも11.6pt減少している。昨年もインターンシップを実施した企業は継続して実施するようだが過去に実績のない企業の実施割合が減少しているため全体的に減少傾向となっている。【図7】
コロナ禍でインターンシップを実施する際に困っていること
また、コロナ禍におけるインターンシップ実施に関して困っていることを聞いたところ「インターンシップを実施する場所の新型コロナウイルス感染防止対策」が最多で50.3%、次いで「都道府県をまたぐ移動への対応」48.2%が続く。
上場企業では特に「WEB型インターンシップを実施するにあたってのノウハウがない」(54.0%)、「3密を避けるために定員を減らさなければならない」(41.5%)の回答割合が高かった。【図8】
<各種詳細データは以下をご覧ください>
- インターンシップ(2022年卒の現状と予定)…P.71
2022年卒採用計画の策定状況
- 2022年卒採用は78.3%が継続して実施する予定と回答
2022年卒向け採用計画の策定状況を聞いたところ、例年より遅れている(※1)との回答が14.7%となっており、上場企業で18.2%とやや高い。採用実施については、予定が確定していない場合もあわせると全体で78.3%が継続して実施する(※2)と回答している。【図9】
2022年卒の採用数と採用活動
採用予定数については「減らす」が13.1%、「増やす」が9.0%となっているが、最も多いのは「今年度並み」で66.7%となっている。採用活動についての感覚としては「厳しくなる」が減少傾向にあるものの、やはり「今年度並み」が最も高い。
コロナ禍で景況感が読めないなかではあるが、新卒採用を実施している企業の多くは継続的に実施する予定にしており採用を実施する企業にとってそれほど楽観視できる状況ではないという考えが多数派であると思われる。【図10】【図11】
調査概要
内容 | マイナビ2021年卒企業新卒内定状況調査 |
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調査期間 | 2020年9月4日~10月5日 |
調査方法 | ・新卒採用支援情報サイト「新卒採用サポネット」会員にメールマガジンにて案内 ・マイナビ2021のサポートメール、企業向けHPにて案内 ・新卒採用実績のある企業の採用担当者に個別にメールで案内 |
回答方法 | WEBフォームより回答 |
有効回答数 | 2,325名(上場 239社・非上場 2,086社|製造 934社・非製造 1,391 社) |
レポート内目次
PDFデータ内の主なトピックを記載しています。
- 採用充足率
- 内定者への満足度
- 採用活動の印象
- 採用活動が厳しかったと回答した理由
- 内定を出す基準
- 今年度(2021年卒)インターンシップ参加学生数/ 日当の有無/ 参加者へのフォロー
- 応募学生数(エントリー数)/ エントリーシート提出学生数
- 説明会参加学生数 / 説明会で力を入れて説明した点
- 1次面接受験学生数
- 選考回数 / 採用活動での人事以外の社員の活用 /新卒採用専任担当者の人数
- 選考途中の辞退率 / 内々定辞退率
- 内定後の対応
- 内定者1人あたりの応募学生数・説明会参加学生数等平均
- 採用活動進捗状況 / 採用活動を終了した(する)時期 / 採用活動期間
- 今年度(2021年卒)・次年度(2022年卒)の採用スケジュール<全体>
- WEBの活用状況
- 新卒採用担当者の勤務状況・現在の心境
- 対面での機会を求められたときの対応
- 障がい者雇用について
- 外国人留学生の採用
- インターンシップ(2022年卒の現状と予定)/コロナ禍でのインターンシップ実施で困っていること
- 次年度(2022年卒)の採用活動について
- 次年度(2022年卒)重点を置くこと
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