2024年卒企業新卒内定状況調査
- 2024年卒の採用充足率は75.8%で、16年卒以降最低
- 約9割が2025年卒インターンシップ参加学生の「応募データ・人柄・姿勢」などの情報を採用活動に利用予定
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、「マイナビ2024年卒 企業新卒内定状況調査」を発表しました。
目次
トピックス
- 2024年卒の採用充足率は75.8%で同時期の調査と比較して過去最低
- インターンシップ・仕事体験を実施した企業としなかった企業の充足率の差は14.3pt
- 2025年卒において、インターンシップ参加学生の情報を採用活動に利用する予定の企業は88.5%
- 2025年卒のキャリア形成支援活動で実施率が高いのは「オープン・カンパニー」。インターンシップ実施は「マンパワー不足で難しい」という声も
調査詳細
2024年卒の採用活動の振り返り
- 2024年卒の採用充足率は75.8%で同時期の調査では過去最低
採用充足率と内定者満足度
2024年卒の採用充足率(内定者数/募集人数)は75.8%(前年比5.5pt減)で2年連続の減少となり、採用スケジュールが変更された2016年卒以降、同時期の調査と比較して過去最低の結果となった。
内定者満足度に関しても「質・量ともに満足」の割合が22.4%で、こちらも過去最低となり採用難度の高さが見てとれる。【図1】
採用活動を終了する時期
採用活動を終了する時期を詳しくみると、12月や3月を終了予定としている企業が2月の採用予定時点と比較して増加しており、11月以降も採用活動を継続する予定の企業は55.5%となった。
採用苦戦により当初の予定より採用活動が長引いており、2022・2023年卒の同時期と比較しても採用の終了予定が後ろ倒しになっている様子がわかる。【図2】
充足率の違い
- インターンシップ・仕事体験を実施した企業としなかった企業の充足率の差は14.3pt
採用充足率についてインターンシップ・仕事体験の実施有無別に比較したところ、実施した企業の充足率は76.8%で実施しなかった企業の62.5%に比べて14.3pt高かった。
インターンシップ・仕事体験を実施した企業は、企業や仕事への理解を深めてもらう機会も多く、実施しなかった企業よりも採用充足率が高くなっているようだ。【図3】
2025年卒のキャリア形成活動について
- 2025年卒において、インターンシップ参加学生の情報を採用活動に利用する予定の企業は88.5%
インターンシップ(タイプ 3・ 4)を実施予定の企業
2025年卒から、一定の要件を満たしたインターンシップでは、参加学生の情報を採用活動に利用することが可能となっているが、要件を満たすタイプ3・4のインターンシップを実施予定の企業のうち、88.5%が情報利用の予定があると回答した。【図4】
利用予定の情報
最も活用予定が多いのは「応募データ(専攻内容・連絡先など)」の79.6%で、参加者情報を採用広報解禁後の選考案内等に使うことを想定していると考えられる。
また、「参加時に感じた適性・人柄(67.6%)」や「参加時の姿勢(62.2%)」も利用予定の割合が6割以上と、インターンシップで得た情報を採用活動に繋げていきたい企業は多いようだ。【図5】
キャリア形成支援活動の実施予定
- 2025年卒の実施率が高いのは「オープン・カンパニー」
- インターンシップ実施は「マンパワー不足で難しい」という声も
2025年卒のキャリア形成支援活動のタイプ
2025年卒のキャリア形成支援活動は「オープン・カンパニー」の実施率がもっとも高く63.4%だった。【図6】
キャリア形成支援活動の実施にあたっての課題
情報利用可能なタイプ3・4の実施をするには複数日程の開催や就業体験が必要になるが、採用担当者のコメントでは、「マンパワーが足りない」「他の業務と掛け持ちしている中での実施は負担が大きい」などの声が見られた。実際に、新卒採用担当部門のマンパワー不足を実感している企業は70.5%にのぼっている。
採用の難化により採用手法の多様化や内定者フォローなどの対応が増えており、採用業務に対して人手が不足しているため、タイプ3・4のように期間が長く現場の協力も必要なキャリア形成支援活動の実施にはハードルが高いと感じる企業が多いと推察される。【図7、8】
調査担当者コメント
2025年卒から新しい定義でのインターンシップ(タイプ3・4)を実施する企業では、約9割が参加学生の情報を採用活動に利用する予定だとわかりました。一方で、キャリア形成支援活動の中で実施率が高いのはオープン・カンパニーとなっており、インターンシップを実施するには、採用担当部署のマンパワー不足が壁となっているという声が見られます。
ただ、学生との接点を持つ機会を増やすことは、採用活動が難しくなっている現在の新卒採用において重要な取り組みとなっています。タイプ3・4のインターンシップを実施するのが難しい企業については、まずは短期間の仕事体験のプログラムを実施するなど、できる取り組みから第一歩を踏み出してみてほしいと思います。
調査概要
内容 | 2024年卒マイナビ企業新卒内定状況調査 |
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調査期間 | 2023年9月6日~10月5日 |
調査方法 | 採用・育成・組織戦略に関するマイナビの情報メディア「HUMAN CAPITALサポネット」掲載のWEBフォームへ入力 |
有効回答数 | 2,381社(上場 208社・非上場 2,173社|製造 919社・非製造 1,462 社) |
レポート内目次
PDFデータ内の主なトピックを記載しています。
- 採用充足率 / 24年卒募集人数対23年卒入社実績数比 / 24年卒内定者数対23年卒入社実績数比
- 内定者への満足度
- 採用活動の印象
- 採用活動が厳しかったと回答した理由
- エントリー学生の印象
- 内定を出す基準
- 今年度(24年卒)インターンシップ参加学生数/ 日当の有無/ 参加者へのフォロー
- 応募学生数(エントリー数)/ エントリーシート提出学生数
- 説明会参加学生数 / 説明会で力を入れて説明した点
- 1次面接受験学生数
- 選考回数
- 新卒採用担当部署について
- 採用活動の業務について
- 選考途中の辞退率 / 内々定辞退率
- 内定者1人あたりの応募学生数・説明会参加学生数等平均
- 内定後の対応
- 内定者研修
- 採用活動進捗状況 / 採用活動を終了した(する)時期 / 採用活動期間
- 採用スケジュール
- 新卒採用担当者の勤務状況
- 対面での機会を求められたときの対応
- 入社式について
- 障がい者雇用について
- 外国人留学生の採用
- ジョブ型雇用導入の実態
- 25年卒の採用活動について
- インターンシップ(25年卒の現状と予定)/コロナ禍でのインターンシップ実施で困っていること
- インターンシップの方針について
- 次年度(25年卒)重点を置くこと
- 次年度(25年卒)WEBの活用状況
- その他の取り組み
【1107 数値修正】
以下の前年データに誤りがございましたため、訂正いたしました。
P46 選考回数
P108 コロナ禍でのインターンシップ・仕事体験実施で困っていること
詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください