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2020年卒企業新卒内定状況調査

2020年卒の「採用充足率」は80.4%で売り手市場が続く。次年度の採用スケジュールは「内々定出し」4月が最も高く、前倒しの傾向に。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、国内企業を対象に2020年卒採用の内定状況と、2021年卒の採用の見通しなどをまとめた「2020年卒マイナビ 企業新卒内定状況調査」の結果を発表した(1,349社回答)。

調査概要

内容 マイナビ2020年卒企業新卒内定状況調査
調査期間 2019年9月4日(水)告知、10月3日(木)受付締切
調査方法 ・新卒採用支援情報サイト「新卒採用サポネット」会員にメールマガジンにて案内
・マイナビ2020のサポートメール、企業向けHPにて案内
回答方法 WEBフォームより回答
有効回答数 1,349社

TOPICS

<採用充足率>2020年卒は80.4%で売り手市場が続く。内定者数は前年とほぼ同等数【図1-A、B】

「採用充足率」(内定者数/募集人数)は、前年を4.0%下回る80.4%となった。2017年卒から右肩下がりとなっており、企業側の厳しい状況が続いている。業種別に見ると、「金融(99.8%)」の採用充足率が最も高く、「小売(71.9%)」が前年比10.2pt減と特に低い結果だった。

また、‟2020年卒募集人数/2019年卒入社実績数”で前年の入社実績に対する2020年卒募集人数の割合を計算すると、全体で2019年卒入社実績よりも19.0%増で募集人数を設定していることがわかる。採用充足率は減少しているが、2019年卒の入社実績と2020年卒の内定者数を比較すると、ほぼ同等数(−3.2%)は確保できている結果となった。

【図1‐A】 採用充足率(全体-新卒全般)の年次推移

【図1‐B】 募集人数及び内定者数の前年入社実績数比

<外国人留学生採用>実施した企業は15.2%。2021年の採用枠増加も検討

2020年卒に「外国人留学生を採用した(する予定)+採用活動はしたが、採用できなかった」と回答した企業は15.2%となった。そのうち上場企業は37.0%、非上場企業は13.2%だった。依然として、企業側の外国人を受け入れる環境整備や採用手続きが課題となっているようだ。

また、次年度(2021年卒採用)に外国人留学生の採用を予定している企業は、「採用する予定」と「検討中」で36.3%。特に上場企業は「採用する予定」と「検討中」あわせて56.1%となり、企業の半数以上が採用数を増やすことを検討していることから、課題はありながらも外国人留学生の採用意欲が高まっていることがうかがえる。

【図2‐A】 本年、外国人留学生を採用したか

【図2‐B】 2021年卒採用で外国人留学生の採用予定がある

<採用スケジュール>「内々定出し」は4月が最も高く、採用前倒しの傾向が予測される

20年卒採用スケジュールの実績と、21年卒採用スケジュールの予定を比較すると、インターンシップの開始時期は20年卒、21年卒ともに「8月」の割合が高く、夏からの実施傾向も変わらない。一方、21年卒活動予定スケジュールで「面接」開始時期が、20年卒と比べて「3月」と回答する割合が高く(21年卒:43.2%、20年卒:36.1%)、「内々定出し」も昨年より早まり「4月」がピークとなりそうだ。

2020年7月から開催予定の、東京オリンピック・パラリンピックの影響もあり、イベント会場や移動手段や宿泊施設の確保が通常より困難となることが予想されるため、2021年卒の企業説明会・採用選考スケジュールは、企業・学生ともに慎重に情報開示・情報収集していくことが重要である。

【図3‐A】 20年卒採用スケジュール

【図3‐B】 21年卒採用スケジュール

有効回答数内訳 上場 非上場 製造 非製造 総計
人数 239 2,086 934 1,391 2,325

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