2018年卒企業新卒採用予定調査
- 採用予定数は前年実績比17.8%増
- 「商社」「建設」「製造」が大幅増を目指す
- 「学生アルバイトの社員登用」を「小売」の22.3%が実践
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、「2018年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」を発表しました。
目次
トピックス
- 全体平均で前年実績比17.8%の増加。業種別では「商社」「建設」「製造」が大幅増を目指す一方、「金融」「マスコミ」は採用増の勢いに落ち着きが見られる
- 過半数の企業が文理ともに前年より「厳しくなる」と回答。短期化の影響で、採用活動の初期フェーズへの危機感が強い
- 厳しい採用環境を反映し、特に初期段階でスケジュールの前倒しが起こる。面接や内々定出しも緩やかに前倒しの傾向
- 「学生アルバイトの社員登用」を「小売」の22.3%、「サービス・インフラ」の15.5%が実践
調査詳細
2018年卒学生の採用予定数
- 全体平均で前年実績比17.8%の増加
- 業種別では「商社」「建設」「製造」が大幅増を目指す一方、「金融」「マスコミ」は採用増の勢いに落ち着きが見られる
前年と比べた採用予定数
2018年卒の採用予定数については、すべての学生分類において「増やす」が「減らす」を上回り、特に「大学」は文系、理系ともに4分の1以上の企業が前年より「増やす」と回答した(文系:25.1%、理系:30.2%)。
経年で見ると、「大学(文系)」は2013年卒以来6年連続、「大学(理系)」は2012年卒以来7年連続で「増やす」が「減らす」を上回っている。しかし「増やす」と回答した企業の割合自体は前年(文系:26.0%、理系31.4%)を下回る結果となった。
採用予定数の前年実績比
また、大学卒(院卒含む)の採用予定数を前年実績数(※)と比較すると、全体平均で17.8%の増加となり、大きく増加予定となっているが、前年の割合(19.1%)を下回った。引き続き採用意欲が高い状態は続いているが、昨年からの勢いはやや落ち着きを見せている。
業種別の前年実績数との比較では、「商社(前年比35.6%増)」「建設(前年比29.5%増)」「製造(前年比19.8%増)」が大幅な増加を目指している一方、「金融(前年比3.1%増)」「マスコミ(前年比7.5%増)」は増加割合が一桁台となり、業種で差が出る結果となった。
※ 前年実績数=調査時点での2017年卒入社予定数
採用環境の見通し
- 過半数の企業が文理ともに前年より「厳しくなる」と回答
- 短期化の影響で、採用活動の初期フェーズへの危機感が強い
採用環境の見通しは、「厳しくなる(「非常に」を含む)」が文系で53.9%、理系で63.2%となり、半数以上の企業が、前年より厳しくなると回答した。
採用環境が「非常に厳しくなる/厳しくなる」と考える理由
理由を聞いたところ、「母集団(エントリー数)の不足」を挙げた企業が74.5%(前年比7.3pt増)と最も多く、「内定辞退の増加」が51.5%(前年比8.0pt減)、「セミナー動員数の不足」が40.4%(前年比6.7pt増)と続いた。
「内定辞退の増加」が前年に比べて減少していることからも、スケジュール短期化の影響により、今年は母集団の確保や選考への誘導など、採用活動の初期フェーズに特に危機感を持っている企業が多いことが分かる。
採用スケジュール
- 厳しい採用環境を反映し、特に初期段階でスケジュールの前倒しが起こる
- 面接や内々定出しも緩やかに前倒しの傾向
エントリーシートの受付と結果通知の開始時期
昨年より変化が見られたのは「エントリーシート結果通知の開始」で、ピークが前年の「4月」から「3月」に前倒しとなった。「3月」に受付を開始し、受付後すぐに結果通知を開始する企業が増加しているものと見られる。同様に「適性検査・筆記試験」も開始のピークが「4月」から「3月」へ前倒しとなった。
面接と内々定出しの開始時期
面接の開始時期については、「4月」が開始のピークであることは前年同様である一方、「6月上旬」が若干減少しており、その影響からか「3月」が前年を上回った。内々定出し開始についても、ピークは前年同様「6月」であるが、「2月」から「5月」にかけて前年を上回り、面接の開始および内々定出しの両方に、それぞれ緩やかな前倒しの傾向が見られる。
採用活動のスタート後すぐに、前年より一層スピード感を持って初期選考や面接へと移行し、内々定出しへ進むと見られ、特に「3月」は企業・学生ともに非常に多忙な月となった。
採用手法
- 「学生アルバイトの社員登用」を「小売」の22.3%、「サービス・インフラ」の15.5%が実践
実践している採用手法
企業が「実践している」「特に注力している」採用手法について、いずれも「体験型インターンシップの受け入れ」と「学校訪問」等が増加し、その他の採用手法よりも高い伸び幅を見せた。
学生アルバイトの社員登用の実施率
なお、今回の調査から新たに選択肢に追加した「学生アルバイトの社員登用」については、全体の実施割合は5%程度であったが、「小売」では22.3%、「サービス・インフラ」では15.5%が実践していると回答した。
新卒採用において学生の本質を見極めるのに良いと思う方法
また、学生の本質を見極めるのに良いと思う方法については、「長期インターンシップ(32.2%、前年比5.2pt増)」、「アルバイト経験をさせてからの採用(24.2%、前年比3.9pt増)」が増加しており、現場での活躍や適性を見極めることが、採用・育成の成功につながると感じている企業が増えているようだ。
調査概要
内容 | マイナビ 2018年卒 企業新卒採用予定調査 |
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調査期間 | 2017年2月6日(月)~3月3日(金) |
調査対象 | 新卒採用実績のある国内企業 |
調査方法 | ・新卒採用実績のある国内企業に回答用紙を郵送 ・採用・研修担当者のための新卒採用支援情報サイト「新卒採用サポネット」会員にメールマガジンにて案内 ・マイナビ2018利用企業担当者宛にメールマガジンにて案内 ・弊社営業担当より、各企業様にご案内 |
有効回答数 |
2,419社(上場 403社/非上場 2,016社 ,製造 865社/非製造 1,554社) |
レポート内目次
PDFデータ内の主なトピックを記載しています。
- 実施要綱 / 目次
- TOPICS
- 採用予定数の増減
- 2018年卒採用予定数と2017年卒入社予定数の比較
- 採用予定数決定の大きな要因
- 採用実施の理由
- 採用基準
- 質・量の優先度
- 採用環境の見通し
- 採用予算 / 採用担当者数
- 採用スケジュール
- ①~インターンシップ応募受付開始
- ②~新卒採用エントリー受付開始
- ③~採用に直結しない会社説明会・セミナー開始
- ④~採用に直結する会社説明会・セミナー開始
- ⑤~OB・OG・リクルーターによる面談開始
- ⑥~エントリーシート受付開始
- ⑦~エントリーシート結果通知開始
- ⑧~適性検査・筆記試験開始
- ⑨~面接開始
- ⑩~内々定出し開始
- ⑪~内々定辞退対策開始
- 内々定辞退対策の内容
- ⑫~採用活動終了
- 社会人基礎力の評価
- 面接時に特に注視するところ
- 学生の本質を見極めるのによいと思う方法
- 実践している採用手法
- インターンシップを実施した月と、実施した期間
- インターンシップ参加学生について
- 学業成績をどの程度考慮するか
- 各採用フェーズでの交通費支給状況
- 採用ターゲット
- 内定式
- 業種対応表
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