【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

朝比奈あかり
調査担当者
キャリアリサーチLab研究員
AKARI ASAHINA

株式会社マイナビは、全国の20~59歳の既婚者かつ共働きをしている正社員男女を対象に実施した「【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)」の結果を発表した。調査の詳細はページ末尾に記載している。

共働きをしている正社員の金銭状況

  • 共働き世帯の正社員の44.0%が「家計が苦しい」と感じている
  • 現在の平均世帯年収は792.2万円で理想と313.9万円のギャップ

家計が苦しい割合

共働き世帯の正社員のうち、「家計が苦しい」と感じている人は全体の44.0%だった。年代別では、20代は40.0%と比較的低い一方、40代で45.4%と最も高く、年代によって差がみられた。【図1】

【図1】家計が苦しい割合/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

【図1】家計が苦しい割合/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

理想と現実の世帯年収

世帯年収をみると、現在の平均世帯年収は792.2万円であるのに対し、理想の世帯年収は1106.1万円で現実と約314万円のギャップがみられた。また、世帯を維持するために必要だと考えられている最低限の世帯年収は679.1万円だった。現実の年収は世帯維持のために最低限だと思う水準を上回っているものの、理想との間には一定の差がみられる。【図2】

【図2】世帯年収/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

【図2】世帯年収/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

「お小遣い制度※」の割合

また、「お小遣い制度※」について聞くと、全体の23.8%が導入しており、年代による大きな差はみられなかったが、50代が最もお小遣い制度である割合が高かった。家計管理の方法として、一定の世帯で共通して取り入れられている様子がうかがえる。【図3】

【図3】お小遣い制度割合/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

【図3】お小遣い制度割合/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

※本調査における「お小遣い制度」とは、世帯収入の管理方法の一つであり、毎月自由に使える金額をあらかじめ決めておく仕組みを指す

共働きをしている正社員の「仕事と家庭の両立」について

  • 他年代と比較して20代は月平均残業時間が短く、平均家事時間は長い傾向
  • 一方で「大変でも仕事と家庭のどちらもおろそかにしない」割合は20代が高く約6割

残業時間と家事時間

共働き世帯の正社員に残業時間について聞いたところ、月間平均残業時間は15.1時間で、年代別では「20代(13.2時間)」、「30代(13.5時間)」がやや短い傾向にあることがわかった。家事時間を見ると、1日あたりの平均家事時間は1.9時間で、20代が2.2時間と最長だった。家事や仕事に対する意識や時間の配分に年代差がみられる背景には、ライフステージの違いが影響している可能性も考えられる。【図4】

【図4】残業時間と家事時間/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

【図4】残業時間と家事時間/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

仕事と家庭についての意識

また、「大変でも仕事と家庭のどちらもおろそかにしない」割合は全体で45.7%となり、こちらも「20代(57.1%)」や「30代(50.8%)」が比較的高かった。20代・30代は残業時間が短い一方で家事時間が長い傾向が見られ、仕事・家庭のどちらも重要と捉えている様子がうかがえる。【図5】

【図5】仕事と家庭についての意識/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

【図5】仕事と家庭についての意識/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

共働きをしている正社員の「出世意欲」

  • 共働き正社員の約3割は出世意欲があり、30代は46.0%と高い傾向
  • 理由は「年収を上げたい」「ライフワークバランスを保てる範囲で挑戦したい」など

出世意欲とどこまで出世したいか

共働き世帯の正社員に出世意欲について聞いたところ、全体の31.2%が「出世したい」と回答した一方で、60.2%は「これ以上出世は望まない」と回答した。年代別では、「出世したい」割合は20代が43.0%、30代が46.0%で、若い年代でも出世意欲を持つ人が一定数存在している。

「出世したい」と答えた人に今後目指したい役職について聞くと、20代では「係長・主任・職長クラス」が49.7%と最も高く、30代では「部長クラス以上」「係長・主任・職長クラス」がそれぞれ3割台となった。一方、40代・50代では「部長クラス以上」を目指す割合が相対的に高く、現在の役職も異なる可能性があることから、年代によって目指すキャリアの段階に違いがみられる。【図6】

【図6】出世意欲とどこまで出世したいか/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

【図6】出世意欲とどこまで出世したいか/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

出世したい・したくない理由

「出世したい」理由では、「年収を上げたい」「ライフワークバランスを保てる範囲で挑戦したい」といった声があがった。一方、「出世したくない」理由では「責任や仕事の量を増やしたくない」「仕事よりプライベートを大切にしたい」といった意見がみられた。

また、「子育てが落ち着いたら、より責任のある仕事にも取り組みたい」などの声もみられ、出世に対する考え方は一様ではなく、自身のライフステージに応じて出世時期を検討している人もいることがうかがえる。【図7】

【図7】出世したい・したくない理由/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)
【図7】出世したい・したくない理由/【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)

総評

今回の調査から、共働き世帯の正社員は、家計や時間の制約の中で家庭内の役割分担や働き方を調整しながら、仕事と私生活の両立を図っている実態が明らかとなった。仕事と家庭のバランスの取り方や家計管理の方法には年代差がみられ、それぞれの状況に応じた工夫が行われている可能性がある。出世意欲に関する自由回答では、現在は家庭や私生活を優先しつつも、子育てが落ち着いた後など、将来的なキャリアのステップを見据えている様子もうかがえた。

こうした結果から、共働き世帯の正社員のキャリア観は一様ではなく、人生の段階に応じて重視するものを調整しながら選択していることが示唆される。企業においては、時期や状況に応じて柔軟にキャリアを描ける仕組みを整えることが、人材を中長期的に活かしていくうえで重要になると考えられる。

キャリアリサーチLab研究員 朝比奈 あかり

調査概要

内容 【共働き世帯の正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2026年(2025年実績)」
調査期間 2025年11月18日~21日  
調査対象

20~59歳の正社員の男女のうち既婚者かつ共働きをしている人

調査方法 外部パネルによるインターネット調査
有効回答数

1,066件

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