中途採用・転職 総括レポート 2022年版(2021年実績)
- 正社員はコロナ禍でも「人手不足」な状態が続く
株式会社マイナビは、2021年における中途採用・転職市場を3部構成でまとめた、「中途採用・転職総括 レポート2022年版(2021年実績)」を発表した。第1部は「雇用市場の概況」、第2部は「企業の中途採用状況」、第3部は「求職者の動向」についてまとめている。
目次
トピックス
雇用市場の概況
有効求人数、有効求職者数および有効求人倍率の推移
2021年の有効求人倍率は1.13倍(前年比0.05ptマイナス)。前年と比べ求人数は増加したものの、求職者数も増加したため、有効求人倍率は低下傾向となった。【図1】
【図1】有効求人数、有効求職者数および有効求人倍率の推移
雇用人員 判断D.I.
正社員はコロナ禍でも「人手不足」な状態。個別の企業によって状況は当然異なるが、2021年における正社員の過不足判断をみるといずれの業種も不足感が高くなっており、特に「建設業」「医療、福祉」「運輸業、郵便業」 「情報通信業」でその傾向が強い。【図2】
【図2】雇用人員 判断D.I.(「不足」-「過剰」)ー正社員等 5月時点の年推移
企業の中途採用状況
マイナビ転職の掲載求人件数推移
2021年の求人数はコロナ前を上回って推移。業種により差はあるものの、活発な採用活動が行われていた。【図3】
【図3】マイナビ転職 掲載求人件数推移(2018年平均を100%とした)
WEB面接実施状況
WEB面接を実施した企業は約7割、対面よりWEBを多く実施した割合は4割強。今後はコロナ対策だけでなく、より広範囲から候補者を確保する手段としてWEB面接の割合を増やす企業がさらに増える見込み。【図4】
【図4】WEB面接実施状況
転職者の動向
正社員の転職率
2021年の正社員の転職率はコロナ前まで復調。企業の採用活動が活発化したことで、前年より少ない活動量で転職できていた様子。【図5】
【図5】正社員の転職率(20-50代)
各面接・選考手法の受験経験と実施企業への受験意欲への影響
転職者のうちWEB面接経験がある人は約5割。企業が新しい面接・選考手法を実施していたら「受験意欲が高まる」は年々増加。【図6】
【図6】各面接・選考手法の受験経験と実施企業への受験意欲への影響
2021年の中途採用のまとめ
企業
- 2021年の求人数はコロナ前を上回って推移。業種により差はあるものの、活発な採用活動が行われていた。
- 中途採用の印象として「厳しかった」と感じた割合は前年より増加したものの、コロナ前には達さず。
- 「退職者の増加」等の喫緊の課題解決の中途採用に加え、「組織の強化・活性化」「年齢など人員構成の適化」等の今後を見据えた採用活動が多く行われていた。
- WEB面接を実施した企業は約7割。今後はコロナ対策だけでなく、採用手段の一つとしてWEB面接の割合を増やす企業がさらに増える見込み。
転職者
- 2021年の正社員の転職率はコロナ前まで復調。企業の採用活動が活発化したことで、前年より少ない活動量で転職できていた。
- 転職活動を始めた理由のトップは「職場の人間関係が悪かった」。前年に増加していた「会社倒産やリストラ・ハラスメント等の非自発的理由」は減少傾向。
- 入社を決めた理由トップは「希望の勤務地である」。「リモートワーク・在宅勤務が可能」の伸びが顕著に見られ、職場決定理由に“働く場所“の影響が年々高まっているようだ。
- WEB面接の経験者は約5割。「WEB面接」「動画エントリーシート・選考」「AI面接」を企業が実施していたら「受験意欲が高まる」転職者は年々増加。
レポート内目次
第1部.雇用市場の概観 ・・・ P.4~7
第2部.企業の中途採用状況 ・・・ P.9~14
第3部.転職者の動向 ・・・ P.16~22
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