マイナビ キャリアリサーチLab

アルバイト就業者調査(2024年)

アルバイト就業者で希望していたキャリアを歩めていない割合は5割
学びなおしの必要性を感じている割合は半数を超えた一方で、取り組んでいる割合は22.3%にとどまった

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国のアルバイト就業者の実態と意識を明らかにすることを目的に、「アルバイト就業者調査(2024年)」を発表した。

トピックス

アルバイト就業実態

  • 1週間あたりのアルバイト平均日数は3.9日。【図1】
  • 1日あたりの平均アルバイト平均時間は5.3時間。【図1】
  • 1ヶ月あたりのアルバイト収入平均は約9.0万円。【図1】
  • アルバイトの数は掛け持ち率は13.9%。【図1】
  • 直近3年間で早期離職経験があるのは8.6%。【図1】

【図1】アルバイト就業実態一覧

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

アルバイト職種(現在・希望・副業/掛け持ち)

  • 現在のアルバイト職種は「飲食・フード(接客・調理)」が最も高く、次いで「販売(コンビニ・スーパー)」、 「オフィスワーク・事務」となった。「飲食・フード(接客・調理)」として働いている割合は10代20代で高くなっており、高校生では5割、大学生では3割が従事している。【図2】
  • やってみたいアルバイトの職種は「オフィスワーク・事務」が最も高く、次いで「軽作業」、「飲食・フード(接客・調理)」となった。10代・20代では「イベント」の人気が高いが、30代以上は全年代において「オフィスワーク・事務」がトップとなった。【図2】
  • 副業/掛け持ちのアルバイトの職種は「飲食・フード(接客・調理)」が最も高く、次いで「教育(塾・家庭教師等)」、 「販売(コンビニ・スーパー)」となった。10~30代・50代では「飲食・フード(接客・調理)」が最も高く、40代では「軽作業」、60代では「医療・介護・福祉」、70代では「清掃」と年代で違いが見られた。「教育(塾・家庭教師等)」を副業としている割合は特に大学生で高かった。【図2】

【図2】現在の職種、やってみたい職種、副業/掛け持ちの職種上位

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

アルバイトでの就業調整有無

  • アルバイトで就業調整をしている割合は31.5%。属性別では、大学生と主婦とミドルシニア・シニアで全体より高くなった。【図3】
  • アルバイトで就業調整をしている理由は、 「自分の所得税の非課税限度額を超えないようにするため(103万円の壁)」が最も高くなった。属性別では、10代・20代で「自分の所得税の非課税限度額を超えないようにするため(103万円の壁)」、60代・70代で「自分の住民税の非課税限度額を超えないようにするため(100万円の壁)」を意識した就業調整が全体より高くなった。【図4】

【図3】アルバイトでの就業調整有無(複数回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

【図4】アルバイトでの就業調整をしている理由(複数回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

SNSでのアルバイト探し

  • 「SNSで直接アルバイトを探した経験がある」が17.6%で、「SNSで直接アルバイトの応募をした経験がある」が11.9%、「SNSで直接アルバイトの応募をして働いた経験がある」は10.1%となった。【図5】
  • 属性別では、SNSでのアルバイト探し・応募経験・応募して働いた経験のいずれにおいても高校生で高く、特にSNSでのアルバイト探し経験は約5割となった。【図5】

【図5】SNSでのアルバイト探し(単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

アルバイトのやりがい

  • やりがいを感じるときは「一緒に働く人から感謝の言葉をもらったとき」「仲間と楽しく仕事ができたとき」「仕事の成果を褒められたとき」が上位となった。【図6】
  • 性別でみると、「やりがいはない」が男性では25.8%になるのに対し、女性では12.4%にとどまり、女性の方が男性よりも何かしらやりがいを感じてアルバイト・パートに臨んでいる。【図6】
  • 属性別にみると、「自分の成長を感じたとき」は若年層になるほどより強くやりがいとして感じられている。【図6】

【図6】アルバイトのやりがい(複数回答/単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

希望していたキャリアを歩めているか

  • 現在希望していたキャリアを歩めているかでは、「そう思う(計)」が19.7%、「そう思わない(計)」が50.5%となった。【図7】
  • 属性別では、就業フリーターで「そう思わない(計)」が59.5%と他属性よりも高くなった。【図7】

【図7】現在希望していたキャリアを歩めているか(単一回答) ※回答ベース:学生を除く

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

希望していた働き方・今後希望する働き方

  • 希望していた働き方は元々「アルバイト・パート」だったのが65.8%となった。今後希望する働き方も「アルバイト・パート」が66.5%となっている。【図8】
  • 年代別では、10~20代で「アルバイト・パート」を希望していた割合が低く、20代では今後「フルタイム正社員」として働きたい割合が高い。60代・70代上では今後も「アルバイト・パート」希望割合が高く、8割を超えている。【図8】

【図8】本来的に希望していた働き方・今後希望する働き方(複数回答/単一回答) 
※回答ベース:学生を除く

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

今後正社員/非正規雇用(アルバイト等)・業務委託で働きたい理由

  • 今後正社員で働きたい理由としては 「固定給が欲しいから」「雇用が安定しているから」「賞与が欲しいから」が上位となった。【図9】
  • 今後非正規社員・業務委託で働きたい理由としては「自宅の近くで働けるから」が最も高く、次いで「家事・育児・介護との両立がしやすいから」 「趣味や他の時間との両立をしやすいから」「責任が軽いから」が挙がる。【図9】

【図9】今後正社員で働きたい理由今後[アルバイト・パート/派遣労働者/契約社員/業務委託]として働きたい理由(複数回答/単一回答) ※回答ベース:学生を除く

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

経済的・時間的・精神的なゆとり有無

  • 経済的には「ゆとりがない(計)」が63.8%となる一方、時間的には「ゆとりがある(計)」が66.6%となった。また精神的には「ゆとりがある(計)」が55.5%となる。【図10】
  • 属性別では、就業フリーターで経済的、精神的なゆとりがない人が目立つ。【図10】

【図10】経済的・時間的・精神的なゆとりがあるか(単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

非就業理由

  • 現在アルバイトをしていない理由は、 「プライベートを大事にしたい」 「育児との両立が難しい」「希望する仕事内容のアルバイト・パートがない」が上位となった。【図11】
  • 年代別にみると、10代では「学校生活との両立が難しい」「学校で禁止されている」、20代では「育児との両立が難しい」、30代では「育児との両立が難しい」「家事との両立が難しい」、40代では「育児との両立が難しい」 「希望する勤務条件のアルバイト・パートがない」 「家事との両立が難しい」 、50代では「希望する勤務条件のアルバイト・パートがない」 「家事との両立が難しい」 、60代では「希望する仕事内容のアルバイト・パートがない」 「希望する仕事内容のアルバイト・パートがない」、70代では「希望する仕事内容のアルバイト・パートがない」が全体より高くなっており、年代によって非就業理由が異なる。【図11】

【図11】現在アルバイト・パートとして働いていない理由(複数回答/単一回答)
※回答ベース:非就業者のうち、高校生/大学生または希望する雇用形態がアルバイト・パート

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

新しいスキルを身に付けること/学びなおしの実施状況

  • 学びなおしの状況としては「必要性を感じている(計)」は54.5%となるものの、「取り組んでいる(計)」は22.3%にとどまった。ただし、「取り組んでいる(計)」は昨年比では5.8pt増加している。学び直しの必要性は若年層の方がより強く感じている傾向にある。【図12】
  • 学びなおしが必要と思う理由は「自分ができる仕事の幅を広げたいため」「収入を増やしたいため」が上位になった。【図13】
  • 学びなおしが必要と思わない理由は「転職をする予定がないため」「正社員になりたいと思っていないため」が上位になった。【図13】

【図12】学びなおしをすることについて、あなたの考えや実施状況に最も近いものをお選びください。(単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

【図13】新しいスキルを身に付けること、学びなおしをすることの必要性を感じる理由・必要性を感じない理由をお選びください。(複数回答/単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2024年)」

レポート内目次

1,就業実態
2,アルバイト探し
3,就業意識
4,学びなおし(リスキリング)について
5,アルバイト先でのコミュニケーション
6,年齢の壁について
7,限定正社員制度について
8,Appendix

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

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