マイナビ キャリアリサーチLab

アルバイト就業者調査(2023年)

アルバイト就業者で希望していたキャリアを歩めている割合は17.6%、就業フリーターでそう思わない割合が55.3%と半数を超え、高くなった

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国のアルバイト就業者の実態と意識を明らかにすることを目的に、「アルバイト就業者調査(2023年)」を発表した。

◆ TOPICS

■アルバイト就業実態

・1週間あたりのアルバイト日数は「5日」が33.3%と最も高くなり、「3日」~「5日」で8割弱を占める。 属性別では、高校生・大学生では3日以下が7割を超えた。【図1】
・1日あたりの平均アルバイト時間は「4時間程度」から「8時間以上」まで大幅な偏りなく広く分布している。属性別でみると、高校生では4時間程度以下が6割を超えた。【図1】
・1ヶ月あたりのアルバイト収入平均は約9.7万円となった。【図1】
・アルバイトの数は「1つ」が87.1%となった。属性別では、大学生で2つ以上の掛け持ちも他の属性より多くみられ、3割以上となった。【図1】
・直近3年間で早期離職経験があるのは8.5%。【図1】

【図1】アルバイト就業実態一覧

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■アルバイト職種(現在・希望・副業/掛け持ち)

・現在のアルバイト職種は「飲食・フード(接客・調理)」が最も高く、次いで「販売(コンビニ・スーパー)」、 「オフィスワーク・事務」となった。「飲食・フード(接客・調理)」として働いている割合は10代20代で高くなっており、高校生では5割、大学生では3割が従事している。【図2】
・やってみたいアルバイトの職種は「オフィスワーク・事務」が最も高く、次いで「軽作業」、「飲食・フード(接客・調理)」となった。10代・20代では「イベント」の人気が高いが、30代以上は全年代において「オフィスワーク・事務」がトップとなった。【図2】
・副業/掛け持ちのアルバイトの職種は「飲食・フード(接客・調理)」が最も高く、次いで「教育(塾・家庭教師等)」、 「販売(コンビニ・スーパー)」となった。10~30代・50代では「飲食・フード(接客・調理)」が最も高く、40代では「軽作業」、60代では「医療・介護・福祉」、70代では「清掃」と年代で違いが見られた。「教育(塾・家庭教師等)」を副業としている割合は特に大学生で高かった。【図2】

【図2】現在の職種、やってみたい職種、副業/掛け持ちの職種上位

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■アルバイトでの就業調整有無

・アルバイトで就業調整をしている割合は29.5%。【図3】
・属性別では、大学生の「自分の所得税の非課税限度額を超えないようにするため(103万円の壁)」、主婦の「配偶者の社会保険のふようとなる限度額を超えないようにするため(130万円の壁)」を意識した就業調整が全体より高くなった。【図3】

【図3】アルバイトでの就業調整有無(複数回答)

■SNSでのアルバイト探し

・「SNSで怪しい求人を見かけたことがある」が24.4%で、「SNSで直接アルバイトの検討や応募をしてトラブルにあった経験がある」が1.7%となった。【図4】
・「SNSで直接アルバイトの交渉をすると危険性があることを知っている」は4割にとどまり、危険性を認知していない人が一定数いる状況となっている。【図4】

【図4】SNSでのアルバイト探し(単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

アルバイトのやりがい

・やりがいを感じるときは「一緒に働く人から感謝の言葉をもらったとき」「仲間と楽しく仕事ができたとき」が上位となった。【図5】
・性別でみると、「やりがいはない」が男性では25.6%になるのに対し、女性では13.3%に留まり、女性の方が男性よりも何かしらやりがいを感じてアルバイト・パートに臨んでいる。【図5】
・属性別にみると、「自分の成長を感じたとき」は若年層になるほどより強くやりがいとして感じられている。【図5】

【図5】アルバイトのやりがい(複数回答/単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■希望していたキャリアを歩めているか

・現在希望していたキャリアを歩めているかでは、「そう思う(計)」が17.6%、「そう思わない(計)」が47.7%となった。【図6】
・属性別では、就業フリーターで「そう思わない(計)」が55.3%と半数を超え、高くなった。【図6】

【図6】現在希望していたキャリアを歩めているか(単一回答) ベース:学生を除く

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■希望していた働き方・今後希望する働き方

・希望していた働き方は元々「アルバイト・パート」だったのが63.9%となった。今後希望する働き方も「アルバイト・パート」が65.3%となっている。【図7】
・年代別では、10~20代で「アルバイト・パート」を希望していた割合が低く、今後「フルタイム正社員」として働きたい割合が高い。50代以上では今後も「アルバイト・パート」希望割合が高く、7割を超えている。【図7】

【図7】本来的に希望していた働き方・今後希望する働き方(複数回答/単一回答) 
ベース:学生を除く

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■今後正社員・非正規雇用(アルバイト等)で働きたい理由

・今後正社員で働きたい理由としては「固定給が欲しいから」 「雇用が安定しているから」「正社員の方が福利厚生が充実していることが多いから」が上位となった。【図8】
・今後非正規雇用で働きたい理由としては「自宅の近くで働きたいから」 「家事・育児・介護等との両立がしやすいから」 「趣味や他の時間との両立をしやすいから」が上位となった。【図8】
・今後非正規雇用で働きたい理由を年代別でみると、20代は「趣味や他の時間との両立をしやすいから」、30~40代は「家事・育児・介護等との両立がしやすいから」、50~70代は「自宅の近くで働きたいから」がそれぞれ最も高くなった。【図8】

【図8】今後正社員で働きたい理由今後[アルバイト・パート/派遣労働者/契約社員/業務委託]として働きたい理由(複数回答/単一回答) ベース:学生を除く

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■経済的・時間的ゆとり有無と求める経済的な支援内容

・経済的には「ゆとりがない(計)」が65.0%となる一方、時間的には「ゆとりがある(計)」が66.1%となった。【図9】
・属性別では、就業フリーターで経済的なゆとりがない人が8割となり目立つ。【図9】
・求める経済的な支援内容としては「給与アップ」が7割と突出している。次いで「給与以外による金銭面での支援(給付金など)」が約4割となり、金銭的支援が上位となった。【図10】
・年代別にみると、60~70代で「年金補助」「年齢制限なし」が特に高くなっている。【図10】
・属性別にみると、就業フリーターで「正社員採用・登用」が3割と特に高くなっている。【図10】

【図9】経済的・時間的なゆとりがあるか(単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

【図10】求める経済的な支援の内容(複数回答/単一回答) 
ベース: 「経済的にゆとりがない」と回答した人

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■非就業理由

・現在アルバイトをしていない理由は、 「プライベートを大事にしたい」 「育児との両立が難しい」「希望する勤務条件のアルバイト・パートがない」が上位となった。【図11】
・年代別にみると、10代では「学校生活との両立が難しい」「学校で禁止されている」、20代では「プライベートを大事にしたい」、30代では「育児との両立が難しい」「家事との両立が難しい」、40代では「育児との両立が難しい」「家事との両立が難しい」 「希望する勤務条件のアルバイト・パートがない」 、50代では「病気・怪我のために働けないから」、60~70代では「希望する仕事内容のアルバイト・パートがない」が全体より高くなっており、年代によって非就業理由が異なる。【図11】

【図11】現在アルバイト・パートとして働いていない理由(複数回答/単一回答)
ベース:非就業者のうち、高校生/大学生または希望する雇用形態がアルバイト・パート

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

■新しいスキルを身に付けること/学びなおしの実施状況

・学びなおしの状況としては「必要性を感じている(計)」は54.3%となるものの、「取り組んでいる(計)」は16.5%に留まった。【図12】
・学び直しの必要性は若年層の方がより強く感じている傾向にある。【図12】
・学びなおしが必要と思う理由は「収入を増やしたいため」「自分ができる仕事の幅を広げたいため」が上位になった。「収入を増やしたいため」は前年比で9.3pt増加している。【図13】
・学びなおしが必要と思わない理由は「転職をする予定がないため」が約5割と特に高くなった。【図13】

【図12】学びなおしをすることについて、あなたの考えや実施状況に最も近いものをお選びください。(単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

【図13】新しいスキルを身に付けること、学びなおしをすることの必要性を感じる理由・必要性を感じない理由をお選びください。(複数回答/単一回答)

出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」
出典:マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

◆ INDEX

1,就業実態
2,アルバイト探しについて
3,就業意識
4,学びなおしについて
5,Appendix

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