非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)
- 非正規雇用の採用活動率は22.9%で3期連続減少
- アルバイト人材の過不足感「不足」は1.2pt緩和
- 非正規従業員の服装・身だしなみ、いずれの雇用形態でも3~4割弱は緩和済
- 28.7%が無期雇用派遣社員を「今後1年以内に増やしたい」
- 28.1%が今後フリーランスへの業務委託を「継続または新たに導入予定」
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、従業員数10名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、自社の採用方針を把握している人(有効回答数:スクリーニング調査15,500名、本調査811名)を対象に実施した「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月)」の結果を発表しました。※非正規雇用:アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託
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調査詳細
2025年1-2月の非正規雇用の採用ニーズ
- 非正規雇用の採用活動率は22.9%で3期連続で減少。前年同期比でも2.2pt低い
非正規雇用者の採用活動率
2025年1-2月の非正規雇用採用活動実施率(アルバイト・派遣社員・契約社員・嘱託いずれか)は22.9%(2024年11-12月比:1.2pt減、2024年1-2月比:2.2pt減)で3期連続減少となった。
雇用形態別でみてもどの形態も2024年11-12月比、2024年1-2月比ともに減少か横ばいとなり大きな上昇はみられなかった。【図1】

2025年1-2月のアルバイト採用活動状況・人手不足感
- アルバイト採用活動率は18.4%で3期連続減少。新規採用率は13.9%で前期とほぼ横ばい
- アルバイトの人手不足感は前期から1.2pt緩和も、引き続き4割弱を占める
- アルバイトの人手不足感が最も高いのは[飲食・宿泊]で54.0%
アルバイトの採用率・採用活動率
2025年1-2月のアルバイトの採用活動実施率は18.4%(2024年11-12月比:0.9pt減、2024年1-2月比:1.6pt減)で3期連続減少となり、前年同期比でみても低い数値となった。
一方で新規採用率は13.8%(2024年11-12月比:0.1pt増、2024年1-2月比:0.8pt減)となり、前期比ではほぼ横ばいにとどまる。前年同期比も採用活動実施率と比べると減少幅は小さかった。【図2】
アルバイトの過不足感推移
2025年1-2月のアルバイトの過不足感は「不足」が37.8%を占め、過剰を28.3pt上回る。2024年11-12月から1.2pt減少、2024年1-2月比では1.5pt減少となった。【図2】

アルバイトの不足感が高い業種
2025年1-2月のアルバイトの「不足」を業種別にみると、[飲食・宿泊]が54.0%と最も高いが、2024年11-12月比では4.5pt減少した。
次点の[医療・福祉]は51.9%で「不足-過剰」が+46.1ptとなり、2024年11-12月(+38.2pt)と比べて不足超過の度合いが強まった。【図4】
TOPIC:非正規従業員の服装・身だしなみ緩和状況
- 3~4割弱が非正規雇用の服装・身だしなみについて「決まりがあったが緩和した」
- 今後緩和を検討している内容は「服装」「髪色」が上位
- 2割半~3割弱が服装・身だしなみを理由としたアルバイトの退職を経験
- 応募時に自由化や決まりの意図を説明しているのは70.7%
非正規従業員の服装・身だしなみ緩和状況
5年以内に従業員の服装や身だしなみの決まりを緩和したか聞いたところ、「決まりがあったが緩和した」はアルバイト従業員については31.8%、派遣従業員は38.1%、契約従業員は38.2%、嘱託従業員は37.7%で、いずれの雇用形態も3~4割弱は緩和していた。
アルバイト従業員は「決まりがある」が29.5%で最も多く、どちらかというと他形態と比べて自由度が低めであることが考えられる。【図5】

業種別にみるアルバイトの服装・身だしなみ緩和状況
アルバイト従業員の服装・身だしなみ緩和状況について業種別にみると、[建築][小売]において「決まりがあったが緩和した」が40%以上で他業種と比べて高かった。【図6】
今後緩和を検討している内容
アルバイト従業員の服装や身だしなみについて今後緩和を検討している内容は、「あてはまるものはない(57.5%)」を除くと、「服装(15.0%)」が最も多く回答され、「髪色」が10.8%で続いた。【図7】
服装・身だしなみによるアルバイトの退職経験
服装・身だしなみによるアルバイトの退職経験を聞いたところ、「決まりが”ある”ことで退職されたことがある」は27.1%、「決まりが”ない(自由である)”ことで退職されたことがある」は24.5%が該当した。規定がある場合と服装自由な場合どちらにおいても一定数は退職理由となるケースがあるようだ。
業種別にみると、[小売][飲食・宿泊]では「決まりが”ある”ことで退職されたことがある」が「決まりが”ない(自由である)”ことで退職されたことがある」を約5pt以上上回ることから、「決まりがあること」によるネガティブな影響の方が大きいことが推察される。【図8】
服装・身だしなみについて応募時に説明をしているか
アルバイト従業員について、応募時に服装や身だしなみの決まりや自由化の内容・意図について説明しているか聞いたところ、70.7%が説明を実施していた一方29.3%は非実施だった。
前述の通り、服装や身だしなみを理由に退職につながるケースがあることを考えると応募時にしっかりと説明し、納得を得た上で採用することも重要となるだろう。【図9】
無期雇用派遣社員の採用意向
- 3割弱が無期雇用派遣社員を「今後1年以内に増やしたい」。
- [ソフトウェア・通信][建設]では4割以上
派遣雇用について把握している人に勤め先における今後の無期雇用派遣社員の採用意向を聞いたところ、「今後1年以内に増やしたい(計)」は28.7%だった。
業種別では[ソフトウェア・通信][建設]の順に「今後1年以内に増やしたい(計)」が高く、4割以上となった。【図10】
フリーランスなど個人への業務委託意向
- フリーランスへの委託を今後継続・導入予定ありは28.1%。
- 課題は「委託先の選定や契約条件の交渉に労力と時間がかかる」
フリーランスなど個人への業務委託の現状と今後の意向を聞いたところ、「今後継続または導入予定あり(現在行っていてさらに拡大したい+現在行っていて今後も継続したい+現在行っていないが今後実施を検討)」の回答は28.1%を占めた。【図11】
フリーランス等個人への業務委託にあたり難点・課題に思うこと
フリーランスなど個人への業務委託における課題点・難点は「委託先の選定や契約条件の交渉に労力と時間がかかる」が40.4%で最も多かった。フリーランサーとの契約にあたり、選定や条件をすり合わせることの手間が難点として大きい様子。【図12】

調査概要
内容 |
非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2025年1-2月) |
---|---|
調査期間 | 2025年3月3日(月)-3月7日(金) |
調査対象 | 自社の非正規雇用労働者の採用方針を把握している会社員/会社役員/経営者、かつ、従業員数10名以上の企業に所属している者 |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | スクリーニング調査:15,500名(従業員規模によって割付を実施) 本調査:811名 |
詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください
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