非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2024年7-8月)
- アルバイト採用活動率・新規採用率ともに前年比増で採用活発化
- 【TOPIC】2022年10月での社会保険適用拡大で良い影響があった企業が18.0%
- 【TOPIC】アルバイトの小休止実態:「トイレ」「水分補給」のための小休止は「あまり休んでいない」が1割前後
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、従業員数10名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、自社の採用方針を把握している人(有効回答数:スクリーニング調査13,000名、本調査846名)を対象に実施した「非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2024年7-8月)」の結果を発表しました。※非正規雇用:アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託
目次
調査詳細
2024年7-8月のアルバイト採用活動状況・人手不足感
- アルバイト採用活動率は21.8%、新規採用率は15.7%でいずれも前年比で増加し採用活発化
- 人手不足感は4割弱で横ばいが続く。
アルバイトの2024年7-8月の採用活動実施率は21.8%(24年5-6月比:1.9pt増、23年7-8月比:1.9pt増)。2024年7-8月のアルバイトの新規採用率は15.7%(24年5-6月比:1.0pt増、23年7-8月比:2.3pt増)となり、採用活動率・採用率ともに前年から増加。加えてここ1年間では最も高い数値となる。アルバイト採用の活発化がうかがえる。【図1】
アルバイトの過不足感推移
2024年7-8月のアルバイトの過不足感で「不足」の回答は38.2%(24年5-6月比:1.3pt増、23年7-8月比:1.5pt減)となり、不足が過剰を28.9pt上回った。【図2】
不足感上位の業種
また、業種別では「不足」は[飲食・宿泊]で52.7%と最も高くなり、次いで[小売]で45.7%となった。【図3】
2022年10月の社会保険適用拡大の影響
- 2022年10月の社会保険適用拡大により良い影響があった割合は全体の18.0%
- 応募数増加や労働時間延長につながったケースもみられた
2022年10月より、健康保険・厚生年金(社会保険)の加入対象者が拡大されたことを受けて「良い影響があった」回答は全体の18.0%。【図4】
2022年の社会保険適用拡大で良い影響があったこと
「良い影響があった」回答理由は「応募数の増加(45.6%)」が最も多く、「より長い労働時間、働いてもらえるようになった」が44.9%で続く。2024年10月からさらなる適用範囲拡大があるため、今後の影響に注目があつまる。【図4】
アルバイトの小休止実態
- アルバイトのトイレに行くため・水分補給のための小休止は大半が実施しているものの、「あまり休んでいない」も1割前後
- 顧客からの印象や勤務態度への影響への懸念が小休止をしにくくしている様子も
会社で雇用しているアルバイトについて「勤務時間中に」小休止をしているか聴取したところ、【トイレに行くための小休止】【水分補給のための小休止】はいずれも「小休止している(計)」が9割前後を占め、小休止を取れている人が大半であったが、「あまり小休止していない+まったく小休止していない」も【トイレにいくための小休止】で9.3%、【水分補給のための小休止】は12.3%みられた。【図6】
雇用しているアルバイトが小休止をしていない理由
【トイレに行くための小休止】をしていない理由では、「お客さんからの印象の悪化を防ぐため」が36.2%で最も多く、【水分補給のための小休止】をしていない理由では「勤務態度に影響がでるため」が26.0%で最多で「変えるきっかけがないため」が24.7%で続いた。【図7】
調査概要
内容 |
非正規雇用に関する企業の採用状況調査(2024年7-8月) |
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調査期間 | 2024年9月2日~9月9日 |
調査対象 | 自社の非正規雇用労働者の採用方針を把握している会社員/会社役員/経営者、かつ、従業員数10名以上の企業に所属している者 |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | スクリーニング調査:13,000名 本調査:846名 |
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