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2023年度 既卒者の就職活動に関する調査

卒業後の活動で「大変だったと思うこと」は「既卒者としての活動の仕方がわからなかった」が52.6%と最多。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、マイナビ2024会員のうち既卒の登録者を対象に実施した「2023年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」の結果を発表しました。

調査概要

内容 2023年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査
調査期間 2023年9月14日~2023年9月28日
調査対象 マイナビ2024会員のうち既卒で登録している38,567名
調査方法 Web上のアンケートフォームより入力
有効回答数 143名

TOPICS

在学中の就職活動

在学中に活動したものの「内定を獲得した」割合は35.1%と昨年より下がり、減少傾向にある。在学中の活動率も下がり、インターンシップ参加率も減少傾向にある中で、在学中の活動についての反省点としては「スタートが遅かった」が最も多く、「面接対策が不十分だった」「業界研究・企業研究が不十分だった」「自己分析が不十分だった」などが続いている。

在学中の内定有無(在学中は活動しなかった人を除く)
在学中の活動についての反省点(上位抜粋)

卒業後の活動の変化

卒業後の活動について、在学中の活動と比較してどのように変化したのかを聞いたところ、「変化があった」内容としては前年と変わらず「既卒者を受け付けている企業を選ぶようになった」、「在学中より業界の幅を広げた」「在学中より職種の幅を広げた」などの回答が上位に並んだ。前年より増えた項目としては、「企業情報を収集する手段を増やした」や「在学中より勤務地の幅を広げた」などがあり、視野を広げる動きがみられる。  一方、「在学中より職種を絞り込んだ 」「在学中より勤務地を絞り込んだ 」という回答も前年より増加しており、少数ながらも幅を絞り込む方向に変化した人も存在している。必ずしも視野を拡大することだけが良いわけではく、適度に視野を広げてから絞り込んでいくなど一定のプロセスを経ることが重要という過去の示唆もある。次年度はこのあたりの変化も確認してみたい。

エントリー先、応募先の選び方の変化

「既卒者としての活動」への悩み・苦労

卒業後の活動で「大変だったと思うこと」(複数選択)では、「既卒者としての活動の仕方がわからなかった」が52.6%と最も多い回答となった。次いで「既卒者として就職活動している理由を聞かれる」、「既卒者の募集が少ない」、「既卒者の募集が少ない」などの回答が上位に入った。卒年別でみると、22年卒以前の悩みが23年卒より総じて高く、特に「既卒者としての活動の仕方がわからなかった」(全体比+7.3ptの59.9%)や「新卒の就職サイトに登録して活動していいものか迷った」(全体比+5.9ptの34.4%)、「既卒として就職活動している理由を聞かれる」(全体比+5.8ptの28.8%)などの回答で全体との差が大きかった。期間が1年以上開くことで、より活動しにくい様子がうかがえる結果となっている。

卒業後の就職活動において大変だと思うこと(複数回答) ※一部抜粋

既卒者の内定保有率は34.8%。前年より10pt減少。

既卒者が現在、内定を「保有している」と回答したのは34.8%で、前年より10pt減少した。ここ数年は既卒者の内定率は上昇していたが、今期は減少に転じている。調査の回答数が前年の半数(22年度320名:23年度143名)になっていることもあり、内定を得た学生がサイトを利用しなくなっている可能性も考えられる。内定保有率を活動量別に比較すると、在学中より「活動量が(かなり+やや)増えた」の42.7%に対し、「活動量が(やや+かなり)減った」は25.2%となり、活動量により内定率に差が見られた。

内定獲得後の今後の活動予定については、「内々定先に満足したので終了する(している)」が前年比5.8pt増の70.2%となった。内定率は減少に転じたものの、内定先への満足度は上昇しているようだ。内定先の企業規模が「1,000人以上」の割合が若干増加していることも、その証左かもしれない。

現在の内定の有無
活動量別の内定保有率
  
今後の活動について

回答者(学生)の属性データ

有効回答数内訳文系理系男子女子総計
人数106377568143
   

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