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2022年度 既卒者の就職活動に関する調査

既卒者の内定保有率は44.8%。2年連続で上昇。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、マイナビ2023会員のうち既卒の登録者を対象に実施した「2022年度マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」の結果を発表しました。

調査概要

内容 2022年度 マイナビ既卒者の就職活動に関する調査
調査期間 2022年9月14日~2022年9月28日
調査対象 マイナビ2023会員のうち既卒で登録している55,730名
調査方法 Web上のアンケートフォームより入力
有効回答数 320名

TOPICS

在学中の就職活動

在学中に活動したものの「内定を獲得した」割合は48.2%と昨年より下がり、年々減少傾向にある。在学中の活動率も下がり、インターンシップ参加率も減少傾向にある中で、在学中の活動についての反省点としては「スタートが遅かった」が最も多く、次いで「自己分析が不十分だった」「業界研究・企業研究が不十分だった」などが続いている。

在学中の内定有無(在学中は活動しなかった学生を除く)/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」
在学中の活動についての反省点/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」

卒業後の活動の変化

卒業後の活動について、在学中の活動と比較してどのように変化したのかを聞いたところ、「変化があった」内容としては「在学中より業界の幅を広げた」「既卒者を受け付けている企業を選ぶようになった」、「在学中より職種の幅を広げた」、「憧れだけで企業を選ばず、自分の適性に沿って選ぶようになった」などの回答が上位に並んだ。業界・職種の幅を広げることで選択肢を増やしたり、自身の適性を踏まえるような方向性に変化しており、前年よりも数値が高くなっている。「在学中より業界を絞り込んだ」「在学中より職種を絞り込んだ 」「在学中より勤務地を絞り込んだ 」と言う回答は前年より減少しており、幅を広げる方向性の活動に変化した様子が伺える。「テレワーク・在宅勤務を行っている企業を選ぶようになった」「副業を認めている企業を選ぶようになった」は前年より数値は増加しており、制度や働き方に対する注目も高まっている傾向を示している。

エントリー先、応募先の選び方の変化/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」

「既卒者としての活動」への悩み・苦労

卒業後の活動で「大変だったと思うこと」(複数選択)では、「既卒者として活動している理由を聞かれる」が最も多い回答となった。次いで「既卒者の募集が少ない」「既卒者としての活動の仕方がわからなかった」、「既卒者募集をしている企業が探づらい」などが続いた。また「新卒の就職サイトに登録して活動していいものか迷った」、「転職サイトなどの第2新卒採用や中途採用の募集に応募していいものか迷った」という、自身が新卒なのか中途なのかという区分に関する迷いを示す回答は前年と比較すると減少しており、既卒者として実際にどのように活動すればいいのか、新卒と中途のサービスの違いや利用の可否などについては一定の理解が進んでいる様子が伺える。最多の「既卒者として活動している理由を聞かれる」や「在学中に就職活動をしなかった理由を聞かれる」は共に数値を上げており、既卒者の「理由を聞かれる」という苦悩の様子が伺える結果となった。

卒業後の就職活動において大変だと思うこと(複数回答) ※一部抜粋/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」

既卒者の内定保有率は44.8%。2年連続で上昇。

既卒者の現在の内定状況を見ると、現在、内定を「保有している」と回答したのは44.8%で、前年の42.4%から増加。2年連続で数値を上げている。また内定保有率を活動量別に比較すると、在学中より「活動量が(かなり+やや)増えた」が53.1%と最も高く、「あまり変わらない」は36.9%、「活動量が(やや+かなり)減った」は18.0%となり、活動量により大きな開きが見られた。

内定獲得後の今後の活動予定については、「内々定先に満足したので終了する(している)」が64.4%となり、前年比9.4pt減となった。大きく数値が増加したのは「内定先に不満ではないが、他の企業も見たいので続行する」の22.9%(前年比9.7pt増)となった。「内々定先に不満なので続行する」も7.5%(前年比1.8pt増)も増加しており、内定を獲得しつつも他の企業を見るために活動を終了せずに、積極的に活動を継続する様子が伺える。

現在の内定の有無・活動量別の内定保有率/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」
  
今後の活動について/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」

新型コロナウイルスの影響について。33.4%が「影響はなかった」

就職活動に対する新型コロナウイルスの影響として、最も当てはまるものを回答してもらったところ「影響はなかった」が33.4%と最も多い割合となった。前年調査においても「影響はなかった」は最多の22.8%を占めていたが、前年比10.6pt増とさらにその数値は増加し、今年の既卒者の活動に関しては新型コロナウイルスの影響はより少なくなったことがわかる。また、「対面で利用したいサービスやイベントが利用できなかった」が9.3%(前年比4.9pt減)、「活動のオンライン化への対応に苦労した」が11.6%(前年比2.8pt減)と以前として既卒者に対して、影響はあるものの減少する結果となった。

新型コロナウイルスの感染拡大について、就職活動への影響として最も当てはまるもの/マイナビ「2022年度 既卒者の就職活動に関する調査」
  

   

回答者(学生)の属性データ

有効回答数内訳文系理系男子女子総計
人数217103185135320
   

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