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非認知能力 ひにんちのうりょく

非認知能力とは、試験などによって数値化することが困難な能力全般を指す概念である。
たとえば、自己肯定感、学習に対する意欲、忍耐力、自制心、メタ認知、思いやり、創造性、他者とのコミュニケーション能力などが挙げられ、これらの能力は、試験などによって明確に測定できる認知能力(学力など)とは区別される。

非認知能力は、学術研究により学歴や収入などに大きく影響を与えることが明らかにされている。1960年代に米国で実施された「ペリー就学前プロジェクト」では、子供たちが主体となって学習を進めるアクティブラーニングを受けた被験者と、そうでない被験者が、その後40年にわたって追跡調査を受けたが、アクティブラーニングを受けた被験者の方が、安定した生活を送り、犯罪に手を染める確率や生活保護の受給率も低いことが証明された。
このため、非認知能力を高めるための幼児教育が近年、注目を集めており、医師・教育家のマリア・モンテッソーリが提唱した、子供自身の自発的な活動を尊重する教育手法が全世界の140ヶ国以上で実施されている。
また、非認知能力は、ビジネスパーソンにとっても必要かつ重要な能力として認識されており、成人の自制心を鍛えるためのトレーニングや、コミュニケーション能力を高めるための取り組みも注目を集めている。