マイナビ キャリアリサーチLab

2021年卒大学生就職意識調査

大手志向は2001年卒以降過去最高の55.1%新型コロナウイルスの影響が拡大した3月以前と以後で就職観に変化も

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、「マイナビ 2021年卒大学生就職意識調査」を発表しました。本調査は、学生の就職意識や就職活動全体の動向を把握することを目的に、1979年卒より毎年実施しています。調査結果の概要は以下の通りです。

調査概要

内容 マイナビ 2021年卒大学生就職意識調査
調査期間 2019年12月1日~2020年3月20日
調査対象 2021年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点)
調査方法 WEB入力フォームによる回収
有効回答数 31,007名

TOPICS

学生の就職観は2021年卒も引き続き「楽しく働きたい」がトップ、「人のためになる仕事をしたい」が3月以降に増加し、新型コロナウイルス感染拡大の影響がうかがえる結果に

学生の就職観については「楽しく働きたい」が35.8%(前年比2.8pt減)と、2021年卒も例年同様トップとなった。次いで「個人の生活と仕事を両立させたい」(24.3%、前年比0.1pt減)、「人のためになる仕事をしたい」(13.7%、前年比1.6pt増)が続いた。
国内の新型コロナウイルス感染が拡大した今年の3月前後で回答時期を分けて調査結果をみると、3月に回答した学生は「楽しく働きたい」が31.1%、昨年12月から今年2月にかけて回答した学生と比較すると36.9%から5.8pt減少している。対して、今年3月に「人のためになる仕事をしたい」と回答した割合は17.4%で、昨年12月から今年2月に回答した12.7%に比べ4.7pt増加している。
昨年3月に回答した2020年卒学生との比較では、「楽しく働きたい」が38.9%から7.8pt減少。「人のために働きたい」は12.8%から4.6pt増と、今年3月に回答した学生の調査結果は、これまでと異なる傾向にあることがわかる。新型コロナウイルス感染拡大という社会的な状況が、学生の就職観に例年と違う影響を与えていることがうかがえる。

kか【図1】あなたの「就職観」に最も近いものはどれですか(経年比較)
【図2】学生の「就職観」回答月推移(上位抜粋)
※グラフ内の数値は該当する月に回答した学生における割合
【図3】3月前後の学生の「就職観」比較(上位抜粋

大手企業志向が2001年卒以降過去最高の55.1%。関東、関西の国公立大学の学生は約7割が大手志向

前年は売り手市場ながらも高止まり感を見せていた大手企業志向(「絶対に大手がよい」+「自分にやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)であったが、2021年卒では55.1%(前年比2.4pt増)と、2001年卒以降で最も高い結果となった。中堅・中小志向は41.1%と2.3pt減少している。特に大手企業が多い関東・関西の国公立大学は約7割が大手企業を志望している。

【図4】学生の企業志向について
【図5】国公立私立別の大手企業志向の割合

企業選択時のポイントは「安定している」、「自分のやりたい仕事(職種)ができる」、「給料のよい」

企業選択にあたり、どのようなポイントを重視するか尋ねたところ、「安定している会社(38.3%、前年比1.3pt減)」が微減ながらも前年に続きトップとなり、男女文理別では、文系男子(41.4%)・理系男子(43.5%)に対し、文系女子(32.9%)・理系女子(32.7%)と男女で大きく差が開いた。男子学生の方がより安定を求める傾向にあるようだ。3位にランクインした「給料のよい会社(19.8%、前年比0.8pt増)」においても、文理ともに男子学生が女子学生を大きく上回る結果となっており、男子学生は女子学生よりも「安定」と「収入」を求める傾向が強いことがうかがえる。
一方、「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」や、「勤務制度、住宅など福利厚生の良い会社」、「働きがいのある会社」は女子学生の割合が高く、自己実現可能な働き方や福利厚生の充実を重視しているようだ。

【図6】企業選択をする場合、どのような企業がよいと思うか
(選択肢の中から2つ回答、上位抜粋)
【図7】<文理男女別>企業選択をする場合、どのような企業がよいと思うか
(選択肢の中から2つ回答、上位抜粋)
有効回答数内訳 文系男子 文系女子 理系男子 理系女子 総計
人数 8,133 13,446 5,458 3,970 31,007


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