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結婚後「共働きを望む」男子の割合が初の5割超え、男女ともに、働きながら子育てを希望する割合が高い傾向に

新卒学生向け就職サイト「マイナビ」の運営をはじめ、各種就職・転職情報サービスを行う株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役:中川信行)は、2021年卒の大学生・大学院生を対象に「大学生のライフスタイル調査」を実施いたしました。

調査概要

内容 マイナビ 2021年卒大学生のライフスタイル調査
調査期間 2019年11月25日~2019年12月23日
調査対象 2022年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生
調査方法 2019年11月25日時点のマイナビ2021会員の大学生・大学院生にWEB DMを配信。2019年11月27日に過去のアンケート回答者にWEB DMを配信。
有効回答数 4,850名

※当調査は法政大学キャリアデザイン学部との共同調査です。

TOPICS

スマホ決済アプリを「最も利用したい」学生は30.1%。前年の約3倍に急増

スマホ決済アプリについては、実際に使っている割合、支払方法として最もよく利用している割合、最も利用したい割合が、いずれも急増した。

 実際に使っている割合は35.3%(前年比22.1pt増)で、前年に比べて一気に普及が進んだ。文理男女別で最も高い文系男子では39.8%と4割近かった。男女別では、男子が36.6%(前年比21.3pt増)、女子が33.5%(前年比23.1pt増)と男子の方がやや高い割合だった。

 スマホ決済アプリを利用している割合や、利用したい割合については、「現金」「カード(クレジット、プリペイドなど)」「スマホ決済アプリ」の中から、「最もよく利用する」支払方法と、「最も利用したい」支払方法を選択してもらう形式で調査を行った。
 スマホ決済アプリは、「最もよく利用する」割合では9.2%(前年比7.6pt増)と、前年より大きく増加したものの1割に満たず、「現金」の67.6%(前年比11.3pt減)、「カード」の23.2%(前年比3.7pt増)とはまだ大きな差があった。しかし、「最も利用したい」割合では、30.1%(前年比20.2pt増)と前年の約3倍となり、「現金」の35.7%(前年比17.0pt減)、「カード」の34.2%(前年比3.2pt減)とあまり差がなくなった。スマホ決済アプリを「最もよく利用する」学生では、スマホ決済アプリを「最も利用したい」割合は90.0%となり、今後利用できる場所が増えればさらに普及が進むと考えられそうだ。男女別でみると、スマホ決済アプリを「最もよく利用する割合」は男子10.8%、女子7.1%、「最も利用したい」割合は男子31.8%、女子27.7%で、いずれも男子の方が割合が高い。他の支払い方法では、現金を「最も利用したい」割合で、男子32.0%、女子40.7%と差が大きく、女子は現金派が多いという結果となった。

Instagramをよく利用する割合がさらに増加し、女子ではTwitterを上回る

「よく利用するSNS」について聞いたところ、「Instagram」をよく利用する学生の割合は前年よりさらに増加し、男子の6割弱、女子のほぼ8割だった(男子 56.7%、前年比7.8pt増:女子 80.2%、前年比7.9pt増)。「Facebook」をよく利用する学生はさらに減った(男子 14.0%、前年比5.0pt減:女子 13.0%、前年比5.9pt減)。「LINE」はわずかに増加した。「Twitter」はわずかに減少し、女子では76.4%(前年比1.2pt減)と、「Instagram」の割合を下回った。

 「Youtube」をよく利用する学生は男子43.7%、女子46.0%だった。「Slack」は男子5.1%、女子4.0%だが、理系の情報系の学生では、学部生の17.7%、院生の22.1%がよく利用すると回答した。

よく利用するSNS (複数回答・割合が高いものを抜粋)

「新聞」が8年連続で「最も信頼度が高いメディア」となるも、割合は過去最低

情報源として「最も利用しているメディア」について聞いたところ、圧倒的に割合が高いのは「インターネット」(87.8%、前年比2.5pt増)で、その割合は14年卒の調査開始以来最高だった。

 情報源として「最も信頼度が高いメディア」について聞いたところ、最も割合が高いのは8年連続で「新聞」(30.5%、前年比3.1pt減)だった。しかし、その割合は14年卒の調査開始以来最低だった前年をさらに下回った。7年前(49.2%)に比べると、18.7pt減ったことになる。
 一方、「本(雑誌、書籍など)」(25.2%、前年比1.3pt増)「インターネット」(22.7%、前年比1.3pt増)という回答はそれぞれ前年よりわずかに増加した。「テレビ」(19.8%、前年比0.2pt増)はほぼ前年並みだった。

情報源として最も信頼度が高いメディア

「育児休業をとって積極的に子育てしたい」男子の割合は5年連続増加で初の5割超

子育てについての考えを聞いたところ、「育児休業を取って積極的に子育てしたい」と回答した割合は、男子は51.5%(前年比7.9pt増)、女子は71.4%(前年比5.4pt増)男女とも大きく増加し、男子では14年卒の調査開始以来初めて半数を超えた。経年の推移を見ると、男子の割合は16年卒以降5年連続で増加している。男女差は19.9%で調査開始以来最小値だった。

 子育てについて前向きな回答をした学生に、子供は何人欲しいか聞いたところ、男子の平均は2.24人、女子の平均は2.10人だった。1人と回答したのは男子9.5%(前年比1.6pt増)女子9.1%(前年比0.4pt増)、2人と回答したのは男子67.7%(前年比2.1pt増)女子71.2%(前年比1.5pt増)でそれぞれ前年よりわずかに増加した。一方、3人と回答したのは男子18.8%(前年比3.9pt減)女子17.7%(前年比1.7pt減)でそれぞれ前年より減少した。育児休業取得に対して積極的な学生が増えた一方、欲しい子供の数はわずかに減る傾向にある。

子育てについての考え方「育児休業をとって積極的に子育てしたい」の割合推移

「育児休業を取得する」男性を「すごくかっこいい」と思う女子は4年連続で増加

社会人の働き方における「残業」「育児休業」という側面において、それぞれ学生がどのように感じているのかを、「同性の社会人」「異性の社会人」それぞれについて調査した。

<働き方の例>
◇ 時間内に仕事を終え、積極的に子育てする
◇ 子育てに専念するため育児休業を取得する
◇ 毎晩遅くまで残業し、トップの成績を上げている
◇ 時間内に仕事を終え、一切残業しない

<選択肢>
「すごくかっこいい」「まあまあかっこいい」「どちらとも言えない」
「あまりかっこよくない」「かっこわるい」
※「すごくかっこいい」と回答した割合をグラフ化

 育児に関する働き方の印象について聞いたところ、「時間内に仕事を終え、積極的に子育てする」男性を女子が「すごくかっこいい」と思う割合は、4年連続で増加した。また「子育てに専念するため育児休業を取得する」男性・女性を「すごくかっこいい」と思う男子・女子の割合は、すべての組み合わせで4年連続増加した。特に「子育てに専念するため育児休業を取得する」男性を女子が「すごくかっこいい」と思う割合(62.1%)は、「子育てに専念するため育児休業を取得する」女性を女子が「すごくかっこいい」と思う割合(60.3%)を初めて上回った。
 厚生労働省の調査によると、2018年度の男性の育児休業取得率は6.16%(前年比1.02pt増、平成30年度雇用均等基本調査)とわずかに増加している。

 残業に関する働き方の印象については、「毎晩遅くまで残業し、トップの成績を上げている」を男子から見て「すごくかっこいい」と思う割合は前年より増加したが、女子から見て「すごくかっこいい」と思う割合は前年より減少した。「時間内に仕事を終え、一切残業しない」を「すごくかっこいい」と思う割合は男女とも増加した。

「子育てに専念するため育児休業を取得する」働き方を「すごくかっこいい」と思う割合

結婚後「共働きを望む」割合は過去最高、女子74.3%、専業主婦志向は男女で過去最低

結婚後の仕事に関しての考えを聞いたところ、「夫婦共働き」を希望する割合は、男子 56.5%(前年比7.0pt増)、女子 74.3%(前年比3.5pt増)で男女とも増加し、ともに16年卒の調査開始以来、最多だった。男子で半数を超えたのは調査開始以来初めてだ。

 「共働きが望ましい」と考える理由では、男子の最多の「結婚相手が仕事を続けたいならその意思を尊重したいので」は3年連続で減少した(23.4%、前年比1.6pt減)。女子では調査開始以来ずっと最多だった「仕事を続けることが生きがいになると思うから」(14.7%、前年比3.1pt減)の割合を「それぞれ自分の仕事を持っていることが自然だと思うから」(15.2%、前年比増減なし)、「一方の収入だけでは生活できないから」(14.9%、前年比0.4pt増)、「自分が自由に使えるお金をある程度持っていたいから」(14.9%、前年比1.8pt増)がそれぞれわずかに上回った。

結婚後の仕事について「共働きが望ましい」割合

男子の「主に自分の収入のみで生活するのが望ましい」と女子の「主に相手の収入のみで生活するのが望ましい」を専業主婦志向として定義すると、男女とも大きく減少し、男子で調査開始以来初めて4割を切り(35.7%、前年比5.7pt減)、女子で初めて2割を切った(16.7%、前年比4.2pt減)。男女差の経年変化を見ると、男子の「配偶者が専業主婦になることを希望する」割合が女子の「自らが専業主婦になることを希望する」割合より2割程度高い状態が6年間継続している。

 また、男子が「主に自分の収入のみで生活するのが望ましい」を選んだ理由で最も高いのは、前年同様「結婚相手には苦労をかけたくない(楽をしてほしい)から」(33.6%、前年比2.0pt減)だった。女子の「主に相手の収入のみで生活するのが望ましい」を選んだ理由で最も高いのは前年同様「家事や子育てに専念したい」(44.6%、前年比3.2pt減)だった。

結婚後の仕事について「専業主婦志向」の割合

「いじめ・教育問題」に興味がある割合が増加。「地球温暖化」の割合はあまり高まらず

26の社会問題の中から興味のあるものをすべて選択してもらった。
 文系男子で最も割合が高いのは「高齢化社会・介護問題」(37.8%、前年比4.2pt増)で、これは他の分類の学生でもそれぞれトップ5にランクインし、かつ割合が増加している(理系男子2位:2.3pt増、文系女子4位:3.0pt増、理系女子2位:1.8pt増)。
 理系男子の1位は5年連続で「地球温暖化」(41.5%、前年比0.9pt増)だったが、昨年、COP24開催などで大きな話題になったにも関わらず、それほど興味がある割合は増えなかった。理系女子では3位(39.2%、前年比1.8pt増)だが、文系では男子7位、女子8位とあまり関心が高くない。
 文系女子・理系女子の1位はともに5年連続で「少子化・働く女性支援(文系女子 60.1%、前年比1.1pt増:理系女子 52.1%、前年比6.9pt減)」だった。
 文系男子の3位・文系女子の2位の「いじめ・教育問題」は前年より割合が大きく増えた(文系男子:35.8%、前年比8.9pt増、文系女子:46.9%、前年比10.3pt増)。理系の学生でも同様に割合が増えている(理系男子4位:7.2pt増、理系女子4位:4.5pt増)。
 今年新しく追加した社会問題では、「年金問題」が理系男子の4位(30.6%)、理系女子の5位(30.6%)に入り、「あおり運転・高齢ドライバー」は理系男子の5位(30.6%)、「SNS被害」は文系女子の5位(36.9%)だった。

興味のある社会問題(複数回答)*今年から選択肢に追加

文 系 男 子 文 系 女 子
1位 高齢化社会・介護問題 37.8% 1位 少子化・働く女性支援 60.1%
2位 非正規社員・労働問題 36.5% 2位 いじめ・教育問題 46.9%
3位 いじめ・教育問題 35.8% 3位 LGBT 40.1%
4位 国際政治問題・民主化運動 35.5% 4位 高齢化社会・介護問題 37.8%
5位 格差社会 31.6% 5位 SNS被害* 36.9%
理 系 男 子 理 系 女 子
1位 地球温暖化 41.5% 1位 少子化・働く女性支援 52.1%
2位 高齢化社会・介護問題 36.9% 2位 高齢化社会・介護問題 39.5%
3位 国際政治問題・民主化運動 32.9% 3位 地球温暖化 39.2%
4位 いじめ・教育問題 30.9% 4位 いじめ・教育問題 33.9%
5位 年金問題* 30.6% 5位 年金問題* 30.6%
5位 あおり運転・高齢ドライバー* 30.6%
 

学生の属性データ

有効回答数内訳文系男子文系女子理系男子理系女子総計
人数8252,3067549654,850
   

 

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