SDGs(Sustainable Development Goals)とは持続可能な社会を実現させるための国際的な開発目標のことである。「誰一人取り残さない」という理念のもと、2015年国連サミットで採択され、2030年までの目標達成が掲げられている。内容としては地球温暖化、ジェンダー、貧困格差など17のゴールが設定されており、さらに細分化された169のターゲットが組み込まれている。
国連はSDGs以前にもさまざまな取り組みを行っており、2000年にはSDGsの前身となるMDGsが採択されていた。しかし、これはあくまで開発途上国の貧困や飢餓を無くすことが目標であり、世界中すべての国と地域を網羅しているSDGsとは異なる。また、似て非なる言葉としてCSR(Corporate Social Responsibility)があるが、こちらは企業の社会的責任を指し、企業は利益追求だけではなく、社会や環境にも配慮するべきという考え方の1つである。
現在日本でも、女性のキャリア支援やフェアトレードなど、SDGsを経営に反映させたSDGs経営が広まってきている。日本政府による「SDGsアクションプラン2020」や経団連による「Society 5.0」など、SDGs経営により企業イメージの向上や投資家からの信頼獲得など、企業側にもメリットになる点も大きい。一方で、SDGsに正しく取り組んでいないにも関わらず、企業PRのために誇張した宣伝を行う「SDGsウォッシュ」という事例も問題視され始めている。