「ノマド・ワーカー」とは、「遊牧民」を意味する「ノマド」と「労働者」を意味する「ワーカー」を掛け合わせた言葉である。特定の場所や決められた就労時間に縛られることなく、任意の場所で、任意の時間に仕事をする姿が遊牧民的であることからその名で呼ばれている。

社会のIT化の進展と共にインターネット上で完結する仕事も増えたことから、ノマド・ワークが可能となり、新しくかつ自由な就業のありかたとして日本でも注目されている。具体例としては決まった時間にオフィスに出社することを義務付けられていないITエンジニアやデザイナー、ライターなどがあげられる。カフェや個々人にとって集中しやすい環境で就業している者が多い。

メリットとしては、出社のための移動の必要が無くなり、労働時間も自身の裁量で調整できるため、子育てや家事、資格取得との両立が容易であることがあげられる。また、他の社員とのコミュニケーションの機会が減ることにより、対人関係のストレスも減少することもメリットとしてあげられている。

一方で、仕事の依頼者との契約によっては、収入が不安定になりやすいこと、スケジュールの管理をすべて自身で行う必要があること、カフェなどではネットワークのセキュリティが脆弱になりやすいことがデメリットとしてあげられる。