「セキュアベースリーダーシップ」とは、リーダーがチームメンバーの安全基地(セキュアベース)となることで、メンバーの可能性を開くというリーダーシップ論の一つである。
安心して失敗できる場「セキュアベース」はメンバーへ安心感を与えるだけでなく、リスクをとって挑戦する意欲や才能、創造性、エネルギーをもたらすことができる。また仕事面において継続して高いパフォーマンスをあげるためには、セキュアベースによる「安心感」と「リスク」の両方が必要である。「安心感」だけでは過保護の状態となってしまい、社員の才能などの可能性を狭めてしまうからだ。
ジョージ・コーリーザーらによる書籍『セキュアベース・リーダーシップ』によると、リーダーの特性には「冷静でいる・人として受け入れる・可能性を見通す・傾聴し、質問する・力強いメッセージを発信する・プラス面にフォーカスする・リスクをとるよう促す・内面的動機で動かす・いつでも話せることを示す」の9つが求められるという。もちろんリーダーの9つの特性をもっていなくとも、自己理解を深めることで「セキュアベースリーダーシップ」を築くことは可能だ。そして自己理解を深めたリーダーがとるべき行動は、思いやりをもちメンバーが安心して心置きなく挑戦できる環境を整えることである。