フレックスタイム制とは、就業規則や労使協定で定められた総労働時間の範囲内で労働者が自ら始業時間や終業時間、勤務時間を決めることができる制度のことである。日本では1988年から合法化され、近年ワークライフバランスを重視した働き方を求めている労働者から多くの注目を集めている。

企業がフレックスタイム制を導入する方法としては、1日の労働時間帯の中で必ず勤務をしなければならない「コアタイム」と、自由に出退勤してよい「フレキシブルタイム」の時間帯を設けていることが一般的である。コアタイムの長さや時間帯は企業によってさまざまだが、フレックスタイム制を最大限に活用できるような時間帯に設定することが大切だ。一方でコアタイムが無い「スーパーフレックスタイム制」といわれる勤務形態もあり、始業時間や終業時間をすべて労働者が決めて働くことが可能である。

フレックスタイム制のメリットとしては、始業時間を遅らせて通勤ラッシュを避けたストレスの無い通勤ができることや、仕事とプライベートを両立するワークライフバランスの実現が可能であること、自分のペースで効率的に業務を進められるようになることが挙げられる。また労働者が自分自身で労働時間を管理する制度のため、計画を自主的に立てて実行に移していく自己管理能力の向上も期待できる。