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6月時点の平均内々定保有社数は2.25社、複数内定を持つ人が前年より増加

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年卒業予定の全国の大学生・大学院生(内々定を保有している学生)を対象に実施した、「マイナビ2023年卒内定者意識調査」の結果を発表しました。

◆ 調査概要

内容 マイナビ 2023年卒 内定者意識調査
調査期間 2022年6月16日~2022年7月5日
調査対象 2023年卒業予定の全国大学4年生及び院2年生
調査方法 Web上のアンケートフォームより入力
有効回答数 3,164名(内々定保有者)

◆ TOPICS

6月時点の内々定保有社数は前年から0.25社増加の2.25社、複数内定を持つ人が増加した

6月時点の内々定保有社数の平均は2.25社と現行の採用スケジュールになってから最も高くなっており、複数内定を持っている人が増加していた【図1】。特に 内々定社数が「3社以上」という回答が33.0%と前年から6.6pt増加しており【図2】、さらに、入社予定先企業について「すでに決めて就職活動を終了した」との回答が72.7%(対前年比3.2pt増)となっていた【図3】。23年卒学生の内々定獲得は前年よりも順調に進捗しているようだ。

(参照)「2023年卒 大学生活動実態調査」2022年3月から毎月の内々定率等の調査を実施

内々定保有社数(平均)の推移/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【図1】内々定保有社数(平均)の推移 / 2023年卒内定者意識調査
内々定保有社数別割合/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【図2】内々定保有社数別割合 / 2023年卒内定者意識調査
入社予定先を決めたか/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【図3】入社予定先を決めたか / 2023年卒内定者意識調査

第一志望でない企業が入社予定先企業となった学生は半数以上

入社予定先企業(もしくは最も志望度が高い内々定先)が第一志望である学生は48.1%と前年から2.0pt増加しているが、半数以上は第一志望でない企業を入社予定先として決めている【図4】。第一志望企業ではないが「決めて就職活動を終了した」と回答した人の理由は「第一志望の企業に落ちたから」が最多で46.6%、ついで「就活を進めるうちに第一志望に変わったから」が34.7%となっていた【図5】。

 「すでに決めて就職活動を終了した」学生に限定して、「入社予定先企業はもともと第何志望か」別に入社予定先を選んだポイント(採用ツール)を比較した。元々の志望度が低いほど、「採用選考・面接の内容が良かった」の割合が高くなっており、「それ以外(第四志望以下)」の場合は72.3%となっていた【図6】。

入社予定先企業を決めるポイントは様々なものがあるが、これらの結果より、採用選考や面接を通じて、学生を惹きつけることができれば、元々、第一志望企業でなかったとしても入社予定先企業に選ばれることがあることを示しているといえる。

入社予定先企業(もしくは最も志望度が高い内々定先)は第何志望か/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【図4】入社予定先企業(もしくは最も志望度が高い内々定先)は第何志望か / 2023年卒内定者意識調査
「入社予定先の企業を決めたか」×「第一志望以外の企業に決めた理由」/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【図5】「入社予定先の企業を決めたか」の選択肢別「第一志望以外の企業に決めた理由」/ 2023年卒内定者意識調査
入社予定先企業を決めたポイント/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【図6】「元々の志望度」別でみた「入社予定先を決めたポイント(採用ツール)」/ 2023年卒内定者意識調査

内々定先企業への納得度が高い人ほどインターンシップ参加割合が高く、また参加時期としては夏季休暇(8-9月)の参加割合が高い

内々定先への納得度が高い学生ほど、インターンシップ参加経験が高い。「納得している」学生では82.7%で、「納得していない」学生の69.7%を13.0pt上回った【図7】。また、「インターンシップの内容が企業選択に影響したか」についても「納得している」学生では82.6%で、「納得していない」学生を14.3pt上回っていた【図8】。

ここで聞いているインターンシップは入社予定先企業のものに限定していないが、それ以外の企業も含めたインターンシップへの参加経験が、その後の企業選択に影響を及ぼし、内々定先への納得感を高める様子がうかがえた。

内々定先納得度別「インターンシップ参加経験」「インターンシップの内容が企業選択に影響したか」/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
左【図7】内々定先納得度別「インターンシップ参加経験」、右【図8】内々定先納得度別「インターンシップの内容が企業選択に影響したか」/ 2023年卒内定者意識調査

内々定者フォローについては「内々定式」「内定者懇親会」を「対面で実施してほしい」との回答がいずれも5割強となり前年より10pt以上増加

内々定者フォローに関して、どのように実施されることを望むか聞いたところ、「内々定式」は「対面で実施してほしい」が最多で57.4%(対前年比12.2pt増)【図9】、「内定者懇親会」についても「対面で実施してほしい」が最多で55.3%(対前年比14.3pt増)となった【図10】。新型コロナウイルスの感染状況にもよるが、内定者同士や社員と会って話ができる機会は対面での実施を望む声が多い。

先輩や人事との面談についても前年に比べると対面での実施を望む声が増加しているが、「WEBで実施してほしい」もわずかに増加している【図11,12】。状況に応じて柔軟に対応することが求められそうだ。また、「社内見学・工場見学・施設見学」は「対面で実施してほしい」が71.3%となり、体感することが重要となる職場見学については対面を望む声が多かった【図13】。

内々定式・内定者懇親会の実施して欲しい形式/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
左【図9】内々定式・右【図10】内定者懇親会「実施してほしい形式」/ 2023年卒内定者意識調査
先輩と面談・人事と面談の実施して欲しい形式/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
左【図11】先輩と面談、右【図12】人事と面談「実施してほしい形式」/ 2023年卒内定者意識調査
社内見学・工場見学・施設見学、研修(講義やワーク)の実施して欲しい形式/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
左【図13】社内見学・工場見学・施設見学、右【図14】研修(講義やワーク)「実施してほしい形式」/ 2023年卒内定者意識調査

なお、内々定フォローを通じて、どのような状態になりたいかを自由記入で回答してもらった結果が以下の表である。自分自身の不安払拭や、入社予定先となる特定の1社との相性を見極めたいというニーズ、また将来的に同期になる内々定者同士の交流を求める意見が目立つ。一方で、内々定フォローを通じて、内々定をもらった複数の企業から入社予定先としての1社を選びたい(最終判断をしたい)というニーズも見られる。

「内々定を得た」というのは共通しているが、「入社予定先企業を選ぶ」というフェーズにおいては、さまざまな段階がみられ、内々定フォローを行う場合は、学生がどのフェーズにいるのかを慎重に見極めた対策が必要になりそうだ。

内々定フォローでどのような状態になりたいか(自分自身)/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【表1】内々定フォローでどのような状態になりたいか(自分自身のこと)/ 2023年卒内定者意識調査
内々定フォローでどのような状態になりたいか(企業)/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【表2】 内々定フォローでどのような状態になりたいか(企業に対すること)/ 2023年卒内定者意識調査
内々定フォローでどのような状態になりたいか(仕事)/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【表3】内々定フォローでどのような状態になりたいか(仕事に対すること)/ 2023年卒内定者意識調査
内々定フォローでどのような状態になりたいか(その他)/マイナビ「2023年卒内定者意識調査」
【表4】内々定フォローでどのような状態になりたいか(その他)/ 2023年卒内定者意識調査

回答者(学生)の属性データ

有効回答数内訳文系男子文系女子理系男子理系女子総計
人数5951,1067487153,164
   

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