非正規雇用に関する求職者・新規就業者の活動状況調査(2022年3-4月)
短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大は、良い影響があるが4割強。
22年3-4月の新規就業は、すべての雇用形態で「簡単」が増加。特にアルバイトでは最も増加。
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の15~69歳の男女(中学生を除く)(有効回答数:スクリーニング調査15,487名、本調査1,565名)を対象に実施した「非正規雇用に関する求職者・就業者の活動状況調査(2022年3-4月)」の結果を発表しました。※非正規雇用:アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託社員
◆ 調査概要
内容 | 非正規雇用に関する求職者・就業者の活動状況調査(22年3-4月) |
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調査期間 | 2022年5月1日~5月6日 |
調査対象 | ・スクリーニング調査:全国の15~69歳の男女(中学生を除く) ・本調査:全国の15~69歳の男女(中学生を除く)のうち、3-4月に非正規雇用の仕事探しをした人 |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | スクリーニング調査:15,487名 本調査:1,565名 |
目次
◆ TOPICS
- 22年3-4月の新規就業は、アルバイト・派遣社員・契約社員で「簡単」が増加。特にアルバイトでは調査開始以来、最も高い結果に【図1】
- 短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大は、良い影響があると思うが4割強。将来的な安心感、働くモチベーション向上に影響【図2、1】
- 施行から10年目となった無期転換ルールの認知率は46.8%。無期労働契約への転換意向が高いのは男性30-40代【図4、5】
◆ 調査詳細
22年3-4月の新規就業は、アルバイト・派遣社員・契約社員で「簡単」が増加。特にアルバイトでは調査開始以来、最も高い結果に。
新たな仕事に就く際の難易度について「簡単」と回答したのは、アルバイトで69.5%(22年1-2月比:2.6pt増、21年3-4月比:3.2pt増)となり、20年7-8月期の調査開始以来、最も高くなった。
また、派遣社員では67.1%(22年1-2月比:1.6pt増、21年3-4月比:0.2pt減)、契約社員で59.1%(22年1-2月比:5.4pt増、21年3-4月比:0.9pt増)といずれの雇用形態でも、新規就業が容易になっていることがうかがえる。
派遣社員では四半期ごと3ヶ月以内の契約、契約社員では年度ごと1年以内の契約も多い。 3-4月は新年度の契約更新時期とも重なり、人材の動きが活発化し、企業も積極的に採用活動を行ったことが、新しい仕事に就きやすいという意識につながったと考えられる。【図1】
【図1】 2022年3-4月の間に新しく就いた仕事の就業難易度(単一回答)
短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大は、良い影響があると思うが4割強。将来的な安心感、働くモチベーション向上に影響 。
2022年10月から短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大がされることで、自身に「良い影響があると思う(良い影響があると思う+どちらかといえば、良い影響があると思う)」としたのは44.4%となった。 男女年代別では、男性20-29歳で「良い影響があると思う」が56.1%で最も高く、男性15-19歳、男性30-39歳、女性15-19歳でもそれぞれ5割を超えた。【図2】
【図2】 短時間労働者への健康保険・厚生年金の適用拡大に対する自身への影響(単一回答)
具体的にどのような影響があるかを自由回答できいたところ、「国保や国民年金より負担が少なく、年金は貰える額が増えると思う」「自分も加入できると考えると、今までより仕事を頑張ってみようという気持ちになった」などのコメントがあり、適用拡大は、非正規求職者の将来的な安心感や働くことへのモチベーション向上に繋がっている様子がうかがえる。【図3】
【図3】短時間労働者への健康保険・厚生年金の適用拡大により、自身への具体的な影響(自由回答)
施行から10年目となった無期転換ルールの認知率は46.8%。無期労働契約への転換意向が高いのは男性30-40代
無期転換ルール※の認知率は、「無期転換ルールを知っている(知っており、無期転換ルールの対象者となったことがある+知っているが、無期転換ルールの対象者となったことはない)」が46.8%となった。 男性30-39歳・男性40-49歳では「無期転換ルールを知っている」が7割超と高いが、性別・年齢により、認知率にばらつきがある結果となった。【図4】
※無期転換ルールとは:同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申込みによって無期労働契約に転換されるルールのこと
【図4】無期転換ルールの認知と対象者経験の有無(単一回答)
また、無期労働契約への転換意向については、「無期労働契約への転換は望まない/望まなかった」が57.4%という結果になったが、男女年代別では、無期転換ルールの認知率の高かった男性30-39歳、男性40-49歳で「無期労働契約への転換を望む/望んだ」が5割を超えており、無期転換ルールの認知率が高い性別・年代ほど、無期労働契約への転換意向は高いと考えられる。有期労働契約者が安定した雇用を確保するため、無期転換ルールの認知率を上げる必要がある。【図6】
【図5】無期労働契約への転換意向(単一回答)
◆ INDEX
- 求職状況
- 今後の求職予定
- 非正規雇用の仕事を探した人の新規就業状況
- 非正規雇用の仕事探しにおいて重視すること
- 無期転換ルールの認知と、無期労働契約への転換意向
- 飲食・フード系の仕事探しの実態
- 短時間労働者への健康保険・厚生年金の適用拡大に対する自身への影響意識
- エリア別集計
- 職種区分について
詳しくはPDFデータをご覧ください