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大学生低学年のキャリア意識調査(2021年12月)

SUMMARY

2022年1月に成人式を迎える学生が最も理想とする生き方は
「趣味ややりたいことに熱中する生き方」。
株や投資をしている大学1・2年生は1割以上。

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、大学1、2年生の男女1,017名に対して実施した、「マイナビ 大学生低学年のキャリア意識調査」の結果を発表しました。

調査概要

内容 マイナビ大学生低学年のキャリア意識調査
調査期間 2021年12月15日~12月17日
調査対象 18歳~20歳の大学1、2年生
調査方法 WEBアンケート(アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社)
有効回答数 1,017名

インターンシップの参加状況

大学1、2年生のインターンシップの参加経験割合は20.7%(前年比11.8pt増)で前年度から大きく回復。

大学1、2年生の12月時点でのインターンシップ経験者は、対前年比11.8pt増の20.7%だった。2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響をうけ、大学の授業開始が延期された分、夏季休業が短縮されたり、大学主催のインターンシップが中止されたりするなどして参加経験者の割合が低下したが、今回の調査では「参加経験がある」と回答した学生のうち67.1%が「大学の講義として参加した」と回答していることから、2021年は大学の工夫などによって参加経験割合が回復したことが分かる。【図1、2】

低学年調査:インターンシップの参加経験・参加形式

資産の増やし方についての興味

「投資・投資信託」「株式投資」をしている大学1・2年生は1割以上。
「実施していない」学生のうち約4割が「興味がある」と回答。

働き方や資産の増やし方について聞いたところ、「投資・投資信託している」は12.3%、「株式投資している」が12.0%であった。また、現在「実施していない」学生に対して興味の有無を聞いたところ、投資・投資信託に興味があるのは39.1%、株に興味があるのは44.4%だった(「将来実施したいので勉強している」「いつかは勉強しようと思っている」「なんとなく興味がある」の合計)。また、全体で副業に興味がある割合は55.0%だった。【図3、4】

低学年調査:働き方・資産の増やし方について
低学年調査:働き方・資産の増やし方への興味

現時点での将来観

仕事とプライベートのバランスは「仕事」におきたい比重が最も高く約3割。
一方で、「仕事はほどほどにやりたい」「趣味が一番大事」という学生も。

社会人になったあとの人生で、「仕事」「家族」「友情」「恋愛」「自分の趣味」の5つを、それぞれどの程度の比重をおきたいか聞いたところ、平均して「仕事」が30.1%でもっとも高く、次に「家族」が23.2%、続いて「自分の趣味」が19.1%だった。5つの項目のうち最も平均が高いのは「仕事」であるものの、仕事にかけたい比重のおき方は他の項目よりもバラつきがあり、コメントを見ても「仕事を生きがいにしたい」「生活できる収入があればよい」「趣味を一番大切にしたい」など、仕事とプライベートのバランスは人によって大きく異なるようだ。【図5、表1】

低学年調査:仕事・家族・友情・恋愛・自分の興味にどの程度比重をかけたいか
低学年調査:仕事がその割合になった理由

2022年の1月に成人式を迎える学生が最も理想とする生き方は
「趣味ややりたいことに熱中する生き方」。
なりたい大人像の上位は「自分の信念を持っている大人」
「さまざまな価値観を受け入れられる大人」

2022年の1月に成人式を迎える学生に今後どのような大人になりたいか聞いたところ、理想の生き方でもっとも票を集めたのは「自分の趣味ややりたいことに熱中する生き方」で27.3%。なりたい大人像の上位は「自分の信念を持っている大人(21.4%)」と「さまざまな価値観を受け入れられる大人(19.0%)」だった。社会人としての組織での成果や地位を得ることよりも、趣味や自分のやりたいことなど身近なことや個人を重視する傾向にあるようである。【図6、7】

低学年調査:2022年に成人式を迎える学生の理想の生き方
低学年調査:2022年に成人式を迎える学生の理想の大人像

社会問題への意識

自身の就職活動に影響しそうだと思うニュースワード、
男女共通の上位は「テレワーク」「働き方改革」。
つづいて文系男子学生は「男性育休」、女子学生は「女性活躍推進」が3位に。

メディアやネットで話題になっているニュースワードのうち、自身の就職活動に影響しそうだと思うものを聞いたところ、全体の1位は「テレワーク」40.6%、2位が「働き方改革」で35.4%となった。現在の大学1、2年生はコロナ禍での入学となり、特に2年生については授業のオンライン化が始まった年に入学していることが、テレワークへの関心の高さに一定の影響を与えていると考えられる。【図8】
文理男女別の傾向を見てみると文系男子は「男性の育休」が25.0%で3位に、女子学生は文理共通して「女性活躍推進」が3位となっている。【表2】
また、「人工知能・AI」が全体で20.9%、「SDGs」が全体で17.5%となっており上位10項目の中に入る結果となった。メディア等で話題となったニュースワードについて、大学生低学年のうちから自身の就職活動や社会人生活との関係を感じている学生が少なくないようだ。

低学年調査:就職活動に影響しそうだと思うニュースワード

調査担当者コメント

「就職して働くこと以外」も含めたキャリア観に関する質問では、現在の大学1、2年生が幅広い視野で自分の将来の生活について考えていることが分かる結果となりました。また、社会人になったあとの生き方として“会社員や社会人としての自分”よりも“家族の1人としての自分”や“個人としての自分”を重視する傾向にあることも分かりました。自分の価値観を大切にしながら、社会人になったあとも充実した生活を送れるよう、将来のキャリアについて少しずつ考えてほしいと思います。

学生の属性データ

有効回答数内訳文系男子理系男子文系女子理系女子総計
人数1761134442841,017

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