大学生低学年のキャリア意識調査(2026・2027年卒対象)
- 「これだというものに出会えていない」、約6割の大学1・2年生がキャリアの方向性を決めていない現状
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、「マイナビ 大学生低学年のキャリア意識調査(2026・2027年卒対象)」の結果を発表しました。
目次
トピックス
- 大学卒業後のキャリアの方向性が「決まっていない」学生が約6割。「これだというものに出会えていない」「やり方が分からない」が上位に
- 大学1、2年生の74.2%が、将来「お金に対する不安」があると回答。将来について学びたいテーマも「お金について」が最多
- 成人したことについて、メリットの方が多いと思う学生が37.2%。さまざまな契約が自分でできることにメリットを感じる一方で、トラブルへの懸念も
調査詳細
大学1・2年生のキャリア展望
- 大学卒業後のキャリアの方向性が「決まっていない」学生が約6割
- 「これだというものに出会えていない」「やり方が分からない」が上位に
卒業後に自分が就きたい仕事・キャリアの方向性
大学1・2年生に、卒業後に自分が就きたい仕事・キャリアの方向性について聞いたところ、「決まっていない(全く+どちらかといえば)」学生が59.5%で、前回調査の57.1%と比べて2.4ptの微増。
将来の仕事・キャリアの方向性を定め切れていない理由
理由は「これだというものに出会えていないから」が47.5%で最多、次いで「やり方が分からないから」で32.2%となった。
また、キャリアの方向性が決まっていない学生は、決まっている学生と比較して、自分の特技や強み、適性について把握していない割合が18.5pt高く、「分からない(全く+どちらかというと)」という回答が52.8%で半数を超えた。
将来への不安
- 大学1、2年生の74.2%が、将来「お金に対する不安」があると回答
- 将来について学びたいテーマも「お金について」が最多
自分の将来に対して不安に感じていること
将来について不安に感じていることを聞いたところ、74.2%が「お金に対する不安」と回答し、将来もっとも不安なことを一つ選んでもらった結果も「お金に対する不安(34.5%)」が最も多かった。
不安を解消するために実施していること
不安を解消するために現在実施していること不安を解消するために現在実施していることは「アルバイト(69.2%)」「ポイ活(64.4%)」「貯蓄(61.8%)」が上位となり、将来に関することで現在学んでみたいことも、「お金について(66.7%)」が最多となった。現在の大学1・2年生は将来に対して金銭的な不安が大きく、不安に対する備えとしてアルバイトやポイント活動など、学生のうちから取り組みやすいことを実践していることが分かる。
成人年齢の引き下げについて
- 成人したことについて、メリットの方が多いと思う学生が37.2%
- さまざまな契約が自分でできることにメリットを感じる一方で、トラブルへの懸念も
従来よりも早く成人になったことへの印象
18~20歳の学生に、成人年齢の引き下げによって従来よりも早く成人になったことへの印象について聞いた。「メリットの方が多いと思う(どちらかというと含む)」と回答した学生は37.2%で「デメリットの方が多いと思う(29.3%)」学生を上回った。
早く成人年齢を迎えたことへのメリット/デメリット
メリットの方が多いと思う理由で、「一人暮らしをするときに制限がなくなった」「自分で契約できることがあり、責任感が伴うようになった」という回答があった一方で、デメリットの方が多いと思う理由として「大人としての責任を問われるということになるが教育活動が追い付いていないと思う」「自分で契約を結べるようになったことによるトラブルがある」などのコメントも見られた。
自分でさまざまな契約ができるようになったことや、それに伴って責任感が芽生えるようになったことは前向きにとらえているものの、判断力やリテラシーが充分ではない状態で契約ができてしまうことへの懸念や、トラブルへの心配もあるようだ。
調査担当者コメント
2025年卒を対象としたインターンシップから定義が改正されて、低学年からのキャリア教育の重要性も増しています。一方で、現時点でのキャリアの方向性については「決まっていない」という学生が微増していることが分かりました。
ただ、理由を見ると、「方向性を定める必要がないと思っている」という割合はもっとも低く、「優先順位が低い」「時間が取れない」ということよりも「これだというものに出会えていない」「複数の仕事・キャリアに興味関心がある」という前向きな理由が上位になっています。方向性の見当がつかないのではなく、興味や知識が増えたからこそ方向性を絞り切れない状態なのであれば、視野を広げる段階としてはよい傾向だと思います。
しかし「やり方が分からない」学生については注意が必要です。大学でのキャリアガイダンスへの参加など、将来についてどのように考えていけば良いか学ぶ機会を持つことが第一歩になると思います。
調査概要
内容 | マイナビ大学生低学年のキャリア意識調査(2026・2027年卒対象) |
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調査期間 | 2023年12月15日~12月21日 |
調査対象 | 18歳~20歳の大学1、2年生を対象にWEB調査を実施 |
調査方法 | WEBアンケート(アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社) |
有効回答数 | 1,022名 |
レポート内目次
PDFデータ内の主なトピックを記載しています。
- 現時点において、大学卒業後に自分が就きたい仕事・キャリアの方向性が定まっていますか。
- 将来の仕事・キャリアの方向性が定まっている方にお聞きいたします。現在、もっとも興味のある「業界」を1つ選んでください。
- 将来の仕事・キャリアの方向性が定まっている方にお聞きいたします。現在、もっとも興味のある「仕事(職種)」を1つ選んでください。
- 現在希望している仕事・キャリアを実現することは、どれくらい難しいと思いますか。
- 現在希望している仕事・キャリアについて、意識し始めたのはいつごろですか?
- 将来の仕事・キャリアを考える上で、これまでに影響を受けてきた対象をすべて選んでください。(複数回答)
- 現在希望している仕事・キャリアを意識するきっかけとなった対象を一つ選んでください。
- 現在希望している仕事・キャリアについて、実際にその仕事をしている人やキャリアを歩んでいる人に話を聞いたことはありますか。
- 将来の仕事・キャリアの方向性が定まっていない方にお聞きいたします。現在、将来の仕事やキャリアの方向性を定め切れていない理由を教えてください。
- 将来の仕事やキャリアの方向性を定め切れていない理由について詳しく教えてください。
- 【大学入学前】までに将来の夢やなりたい職業はありましたか。またその夢について現在はどのように考えていますか。
- かつて考えていた将来の夢やなりたい職業について、考えが変わった理由としてもっとも近いものをお選びください。
- 現時点で、自分の特技や強み、適性についてどの程度把握していますか。
- 大学在学中、卒業後の仕事選びをするうえで行っている活動をすべて選んでください。(複数回答)
- 高校生のとき、卒業後の仕事・キャリアを意識して大学や学部・学科を選択していましたか。
- 中学・高校で、仕事について考えるような授業や特別教室・イベントはありましたか。(複数回答)
- 自分の将来について、不安を感じていることはなんですか。(複数回答)
- また、その中でもっとも不安なことを選んでください。(単一回答)
- 「お金に対する不安」を解消するために現時点から行っていることがあれば教えてください。
- これまでに学校で、1、2年生向けの『キャリアガイダンス』や、1、2年生向けの『キャリア教育の授業』など、「将来働くこと」に関係した授業やガイダンスに参加したことはありますか。それぞれに関して回答してください。
- 受講したキャリア教育の授業に関して、受講歴を教えてください。
- 受講したキャリア教育の授業はどのような内容でしたか。(複数回答)
- また、その中でもっとも役に立った内容を選んでください。(単一回答)
- 受講したキャリアガイダンスはどのような内容でしたか。(複数回答)
- また、その中でもっとも役に立った内容を選んでください。(単一回答)
- 今後、1、2年生向けの『キャリア教育の授業』、『キャリアガイダンス』といった
- 「仕事・キャリア」に関係した授業やガイダンスなどに参加したいですか。
- 『キャリア教育の授業』『キャリアガイダンス』に「参加したい理由」を「すべて」選んでください。
- 「自分の将来について考えたい」と思った「きっかけ」を「すべて」選んでください。
- 『キャリア教育の授業』『キャリアガイダンス』に参加したくない理由を「すべて」選んでください。
- 低学年のうちに『キャリア教育の授業』『キャリアガイダンス』を受けるとしたら、どんなことを知りたいですか。(複数回答)
- 大学入学後、これまでにインターンシップに参加したことはありますか。
- 参加したインターンシップは、大学の講義に関連して行われたものですか。それとも、あなた自身の自由応募によるものですか。
- これまで、どのような内容のインターンシップに参加したことがありますか。(複数回答)
- あなたが参加したインターンシップの中で、もっとも学びが大きかったインターンシップは、どのような形式で行われましたか。
- 総合的にみて、これまで参加したインターンシップに満足していますか。
- 今後、インターンシップに参加したいと思いますか。
- 今後インターンシップに参加する場合、いつごろ参加したいですか。(複数回答)
- 今後インターンシップに参加する場合、どのような形式(オンライン/対面)のインターンシップに参加したいですか。
- 今後、どのような内容のインターンシップに参加してみたいですか。(複数回答)
- インターンシップに参加する期間としてもっとも希望するものを1つ選んでください。
- 参加する企業を選ぶときに、不安に思うことはありますか。
- インターンシップに参加する企業選びにあたって、不安に思うことを以下からすべて選んでください。(複数回答)
- 25年卒以降、一定の基準を満たしたインターンシップでは参加したときの情報や評価などを採用選考に用いることが可能とされていますが
- インターンシップでのそのような情報等が採用選考に用いられる上で、準備していることや準備したいと思っていることがあれば教えてください。”
- キャリア学習によって身に付いた・上がったと思うものをすべて選んでください。
- キャリア学習を通して得た知識や経験は大学生活のどのような場面で活かせましたか。
- 実際にどのように役立ったか、具体的な場面もあわせて教えてください。
- 将来に関する以下のようなテーマの中であなたが現在、学んでみたいと思っていることを教えてください。
- 総合的にみて、現在の大学生活に満足していますか。
- 現在大学で提供されているキャリア教育に満足していますか。
- 総合的にみて、大学での学習活動や内容に満足していますか。
- 今後、大学での学習に積極的に取り組んでいきたいと思いますか。
- 大学入学以前に想像していた大学生のライフスタイルと比べて、特に不満に感じていることはなんですか。(複数回答)
- 周囲で就職活動や就職活動の準備をしている姿を見たことがある人を選んでください。(複数回答)
- 今現在、あなたは就職活動に向けた準備を始めていますか。※主観で構いません
- 将来就職して働く場所に関して、あなたの考えに一番近いものを選んでください。
- 将来の就職活動に積極的に取り組んでいきたいと思いますか。
- 「起業/フリーランス/投資/アフェリエイト収入で稼ぐこと/クラウドソーシング」について実施状況を選んでください。
- 「起業/フリーランス/投資/アフェリエイト収入で稼ぐこと/副業/クラウドソーシング」への興味について当てはまるものを選んでください。
- 自分と日本の将来についてあなたの考えにもっとも近いものを選んでください。
- あなたが社会人にとって仕事をしていく上で必要だと思う能力をすべてお選びください。
- 26年卒からは専門性人材の採用スケジュールについて、一律ではなく柔軟な対応をすることが検討されていますがそのことについて知っていますか。
- 26年卒から専門性人材の採用スケジュールについて柔軟な対応をすることが検討されていることについてどう思いますか。
- 成人年齢が18歳に引き下げられたことにより、従来よりも早く成人年齢を迎えたことについてのあなたの印象を教えてください。
- 上記の回答を選んだ理由について、どのような点にメリット/デメリットを感じたのか教えてください。
【図解!大学生低学年のキャリア意識調査】
▼注目TOPICを図解でまとめたダイジェスト版PDFはこちら
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/01/-teigakunen-2627-thumbnail.pdf
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