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2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査

  • 地元(Uターン含む)就職を希望する学生は62.6%で2年連続増加

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は「2023年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査」の結果を発表しました。

トピックス

  • 地元(Uターン含む)就職を希望する学生は前年比4.8pt増の62.6%で2年連続増加
  • 地元就職を希望する理由「両親の近くで生活したい」「実家から通えて経済的に楽だから」
  • 地元就職への意欲を高めるために必要だと思うことは「働きたい企業が多くできること」「給料がよい就職先が多くできること」
  • 働く場所が自由になった場合、「地方企業に勤め、地方に住みたい」学生は29.2%。
    一方、東京の企業に勤めたい学生は前年度11.8pt増の31.5%に

調査詳細

2023年卒就活生の地元就職意向

  • 地元(Uターン含む)就職を希望する学生は前年比4.8pt増の62.6%で2年連続増加

2023年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生が地元(Uターン含む)就職を希望する割合は62.6%(前年比4.8pt増)で2年連続の増加となった。【図1】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:地元(Uターン含む)就職希望者の推移

有効求人倍率の推移と比較すると、コロナ禍前は求人倍率の高まりにあわせて地元就職希望が減少し、都市圏の大手企業などの就職意向が高まっていた。一方で、コロナ禍以降は求人倍率がやや低下し、経済状況が不透明であることなどから地元就職意向が高まったと推察される。

また、大学(大学院)に進学した際と現在の地元就職希望割合の差が8.3ptと前年以上であることから、コロナ禍によりオンラインでのインターンシップや就職活動が普及し、地元を離れていても情報収集をしたり選考が受けられたりする点も、地元就職意向を後押ししている要因ではないかと考えられる。

地元就職希望の理由

  • 地元就職を希望する理由は「両親の近くで生活したい」「実家から通えて経済的に楽だから」

地元(Uターン)就職を希望する学生にその理由を聞いたところ、両親の近くでの生活や実家からの通勤を望んでいる学生が多いことが分かった。【図2】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:地元就職を希望する理由

働き方や住む場所の理想

働き方や住む場所の理想についてのコメントの中で、上記の点に関するものを見てみると、「家族との時間を大切にしたい」「実家で生活して貯金したい」などの意見が見られた。仕事に慣れるまで、または将来的にも家族のサポートが必要と考えていることや実家で暮らすことで経済的な不安をなくしたい考えの学生が多いようだ。【表1】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:働く場所が自由になった場合の、働き方や住む場所の理想

地元就職意向を高める方法

  • 地元就職への意欲を高めるために必要だと思うことは「働きたい企業が多くできること」「給料がよい就職先が多くできること」

地元就職を希望しない学生に、どのようなことが実現すれば地元就職する可能性があるか聞くと、「働きたいと思うような企業が多くできる」「給料がよい就職先が多くできる」がともに4割を超えた。【図3】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:実現すれば地元就職するかもしれないと思うもの

地元就職を希望する人を増やすためのアイデア

また、地元就職を希望する人を増やすためのアイデアとしては、「給与を増やしたり生活に関する手当を充実させる」「子育て支援に力を入れる」などの、企業の制度や待遇に関するコメントが見られた。住宅手当や奨学金返済制度、子育て支援など、将来安心して生活できる制度を取り入れる企業があれば、地元就職を希望する学生が増えると考えているようだ。【表2】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:地元就職希望者を増やすためのアイデア

勤務地と居住地の希望

  • 働く場所が自由になった場合、「地方企業に勤め、地方に住みたい」学生は29.2%
  • 一方、東京の企業に勤めたい学生は前年度11.8pt増の31.5%に

働く場所が自由になった場合の勤務先と居住地域の理想を聞いたところ、最も多く選ばれたのは「地方企業に勤め、地方に住みたい」が29.2%で、前年に比べると7.2pt減少した。一方で「東京の企業に勤めたい」という学生は22年卒に比べて11.8pt増加し31.5%だった。(「東京の企業に勤め、地方に住みたい」+「東京の企業に勤め、都市(東京以外に住みたい)+「東京の企業に勤め、東京に住みたい」の合計)。【図4】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:働く場所が自由になった場合の、勤務先・居住地域の理想

東京出身者(東京が地元の学生)を除いて見てみても、「東京の企業に勤めたい」は27.7%で、前年と比べて10.7pt増加している。 【図5】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:【東京出身者以外】働く場所が自由になった場合の、勤務先・居住地域の理想

東京出身者以外に限定して地元就職の希望別に見ると、地元就職を希望している学生のうち18.4%の学生が、働く場所が自由になれば「東京の企業に勤めたい」と回答した。地元就職を希望していても、理想については「東京の企業に勤めたい」と回答している学生が一定数存在することが分かる。

学生の自由コメントでは、「東京の企業の方が給料が高い」「オフィス街の方がモチベーションがあがる」「趣味の活動が行える環境に住みたい」などの意見が見られた。テレワークによって働く場所が自由になった場合、地方に住みたいと考える学生がいる一方で、「自由に勤務地や居住地の理想をあげるのであれば東京の企業に勤めたい」と考える学生もいるようだ。【表3】

2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:「地元就職の希望有無」と「働く場所が自由になった場合の勤務先・居住地域の理想」のクロス集計
2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査:働く場所が自由になった場合の、働き方や住む場所の理想

担当者コメント

働く場所と住む地域に関する調査結果から、実家に暮らして出費を抑えることで貯蓄したり、将来子育てする上で実家の手助けを得たりすることを希望して地方での生活を望む学生や、高水準の収入を得て安定した生活を送ること、交通や商業施設などの利便性の高い地域で暮らすことを希望して東京での生活を望む学生など、就職先や暮らし方にさまざまな考えを持つ学生がいることがわかりました。

一方で、それぞれの考え方の多くは、根底に「安定した将来」を望む意識があることも見てとれます。どんな価値観を持つ学生も安心して理想の生き方のために就職先や住む場所を選べるような社会づくりが求められているようです。

有効回答数内訳 文系男子 文系女子 理系男子 理系女子 総計
人数 969 2,457 954 1,040 5,420

【6月24日追記】
P.35 (17)現時点で(Uターン)地元就職を希望しますか
卒業都道府県別データの北海道以外の「希望する」~「全く希望しない」数値
数値の順序が逆になっており、訂正を行いました。

【8月19日追記】
P41地元就職を希望する理由
数値に誤りがありましたため、修正版PDFの差し替えを行いました。

【11月7日追記】
P19 地元エリア就職希望(最も就職したいエリアが卒業高校エリアに一致)の割合
北陸の過去データ、21年卒の数値に誤りがありましたので訂正しております。
ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。訂正版データのご利用をお願い致します。

調査概要

内容 マイナビ 2023年卒 大学生Uターン・地元就職に関する調査
調査期間 2022年3月18日~4月6日
調査対象 2023年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点)
調査方法 WEB入力フォームによる回収
有効回答数 5,420名(文系男子:969名、文系女子:2,457名、理系男子:954名、理系女子:1,040名)

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

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