- お小遣いをもらっている高校生の割合は 55.2%で3年連続減少
- アルバイトをしている高校生は 26.5%で前年より2.7pt増加
- アルバイトの目的は、「趣味のため」が「貯金をするため」を初めて上回る
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、15~18歳の高校1~3年生(※高専、専門学校は除く)を対象とした「高校生のアルバイト調査(2024年)」を発表しました。本調査は今年で5回目となります。
調査詳細
高校生のアルバイト就業状況
2024 年にアルバイトをしている高校生は 26.5%で前年より 2.7pt 増加した。【図1】
【図1】アルバイト就業状況(単一回答)※回答対象:15~18歳の高校1~3年生
高校生のアルバイトの目的
アルバイトの目的は「趣味のため(58.4%)」が最も多く、次いで「貯金をするため(57.1%)」となり、2019 年の調査開始以来初めて「趣味のため」が「貯金のため」を上回った。
Z世代を中心に「推し活」等が広がり、趣味の幅が多様になったことで、高校生のアルバイトの目的にも変化が見られたと考えられる。また、「貯金をするため」は前年より減少したものの5割を超えており、依然として高い水準で推移している。【図2】
【図2】アルバイトの目的(上位抜粋)※回答対象:現在アルバイト就業中の15~18歳の高校1~3年生
お小遣いの有無
現在アルバイトをしている高校生で親などからお小遣いをもらっている割合は 55.2%で前年比 4.7pt 減少、2022年比では18.3pt減少し3年連続の減少となった。
1カ月の平均金額は8,415円で前年の9,178円から763円減少した。物価高騰や社会保険料の増額が続くなど、親の経済的余力(実質手取り)の減少などが高校生のお小遣いにも影響したと考えられる。【図3】
【図3】お小遣いの有無・1カ月あたりの金額※回答対象:現在アルバイト就業中の15~18歳の高校1~3年生、「答えたくない」除く
高校生のアルバイト選びの親の関与有無
アルバイト先を決定する際に親の関与がない割合は 21.0%で、5人に1人が自身でアルバイト先を決めている結果となった。 内訳を見ると、「アルバイト許可証を発行するために親の許可をもらった」が61.1%で最多となり前年比も8.3pt増加した。【図4・5】
【図4】アルバイト選びの際の親の関与有無※回答対象:現在アルバイト就業中の15~18歳の高校1~3年生
【図5】アルバイト選びの際の親の関わり方※回答対象:「アルバイト先を決定する際に親の関与がある」と答えた人
SNSでのアルバイト探し
また、SNS やインターネット上で募集される、高額報酬をうたった危険な仕事、いわゆる「闇バイト」に求職者自身も知らないうちに加担してしまうことが社会的な問題となる中で、SNSでのアルバイト探しの危険性について知っている割合では前年から5.2pt増加したものの50.0%と約半数にとどまった。
SNSで直接アルバイトの交渉をすると、第三者のチェックが働かず、違法な労働に巻き込まれる危険性があることの認知はまだ進んでいないため、親や社会が生徒をどう見守っていくかが重要となってくる。【図6】
【図6】SNSで直接アルバイトの交渉をすると、第三者のチェックが働かず、
違法な労働に巻き込まれる危険性があることを知っているか※回答対象:現在アルバイト就業中の15~18歳の高校1~3年生
調査担当コメント
Z世代を中心に「推し活」が広がる中で、高校生のアルバイトの目的にも変化が見られました。一方、物価高騰による家計への影響がお小遣い額の減少につながっていることもうかがえる結果になりました。
また、闇バイトが社会的に問題になっている中で、SNS でのアルバイト探しの危険性を認知している高校生は5割にとどまります。学生の自由は尊重しつつ、今後一層親や教育機関が SNS の正しい知識を啓蒙していくことに加えて、身近な大人が積極的にコミュニケーションを取っていく必要性があると考えられます。
キャリアリサーチラボ 研究員 三輪希実
調査概要
内容 |
高校生のアルバイト調査(2024年) |
調査期間 |
2024年2月15日~2月19日 |
調査対象 |
15~18歳の高校1年生~3年生※高専、専門学校は除く |
調査方法 |
インターネット調査 |
有効回答数 |
就業者651サンプル、非就業者218サンプル |
レポート内目次
- 高校生のアルバイト就業実態
- 高校生のアルバイト探し
- 高校生の就業意識
- 現在のアルバイト先への意識
- アルバイトにおける就職活動の意識
- アルバイト先でのコミュニケーション
- 1年以内のアルバイトの変化
- Appendix
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