中途採用状況調査2021年版(2020年実績)
- 6割以上の企業は正社員不足を感じており、約8割の企業は経験者採用に積極的
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:中川信行)は、直近1年間(2020年1月~12月)に中途採用活動実績のある企業の人事担当者1,333件を対象にした、「中途採用状況調査2021年版(2020年実績)」を発表した。
トピックス
- 正社員が「不足」していると回答した企業は6割以上。約8割の企業が「経験者採用」を積極的に行う予定【図1、2】
- WEB面接が普及し面接無断キャンセル率・内定辞退率が減少するも、面接の実施方法の違いにより内定辞退率は高くなる傾向【図3】
- 中途採用選考における前職調査(リファレンスチェック)について、半数近くの企業が2021年に実施予定と回答しており、選考手法の一つとして注目されている【図4】
- リファラル採用の導入企業は56.1%。紹介者である社員へのインセンティブは、人事評価への加点など(金銭以外)で支給している割合が高い【図5】
調査詳細
現在の正社員人材の過不足感
2020年を振り返ると、正社員が不足していると感じている企業は61.9%(「不足している」+「とても不足している」)で前年比3.5pt減とやや改善が見られるものの、依然として人手不足感は拭えない。
業種によっても違いがあり、「医療・福祉・介護(68.1%)」「不動産・建設・設備・住宅関連メーカー(67.8%)」「IT・通信・インターネット(66.6%)」は人手不足感が強く、「フードサービス(41.7%)」は人手不足感が弱くなっている。【図1】
【図1】現在の正社員人材の過不足感
今後1年間の採用意向について
今後の中途採用の見通しは、「経験者採用に積極的」な企業は79.9%(「経験者採用・未経験者採用ともに積極的」+「経験者採用は積極的だが、未経験者採用は消極的」)で前年比0.8pt減、「未経験者採用に積極的」な企業は48.6%(「経験者採用・未経験者採用ともに積極的」+「経験者採用は消極的だが、未経験者採用は積極的」)前年比6.6pt減となり、前年に続き経験者採用に積極的な様子がうかがえる。【図1、2】
【図2】今後1年間(2021年)の採用意向について
面接の無断キャンセル率と内定辞退率の割合
急速に普及したWEB面接の影響で、2020年の「面接無断キャンセル率」は10.9%(前年比5.2pt減)、「内定辞退率」は15.7%(前年比6.4pt減)でいずれも前年より改善した。
しかしながら面接を「100%WEBのみ(非対面)」で行う企業は、「面接無断キャンセル率」は5.9%ともっとも低い一方で、「内定辞退率」は22.7%と対面の選考を導入している企業に比べ高い数値だった。
WEB面接は無断キャンセル防止に効果があるものの、入社決断を促すためには対面での選考が有効であると分かった。【図3】
【図3】面接無断キャンセル率と内定辞退率の割合(ベース:面接設定数1人以上・内定者数1人以上)
リファレンスチェック実施割合
昨今注目を集めている「リファレンスチェック※」について、「2020年に実施したことがある」が34.4%(「実施したことがあり、今後も実行をしていく」+「実施したことはあるが、今後は実行しない」)、「2021年も実施する、実施を予定・検討している」が46.3%(「実施したことがあり、今後も実行をしていく」+「実施したことはないが、今後実施を予定・検討している」)となった。
業種別の実施予定率は「メーカー(58.9%)」「IT・通信・インターネット(54.7%)」「フードサービス(50.0%)」で半数を超えている(※リファレンスチェック:中途採用の選考において、候補者の実績や在籍期間、人物像などを前職や現職で一緒に働いている第三者から取得すること)。【図4】
【図4】リファレンスチェック実施割合
リファラル採用実施割合
リファラル採用を導入している企業は全体の56.1%だった。コロナ禍での雇用抑制の影響もあり、前年比6.8pt減となった。業種別では、「IT・通信・インターネット(74.0%)」が最も高く、上場企業の導入率(77.2%)は未上場企業(47.5%)の1.6倍以上だった。
紹介者に対するインセンティブ支給は 「金額以外の報酬(人事評価の加点等)で支給している(26.5%)」企業が最も多かった。【図5】
【図5】リファラル採用実施割合
調査概要
内容 | 中途採用状況調査2021年版(2020年実績) |
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調査期間 | 2021年1月14日~1月20日 |
調査対象 | 直近1年間(2020年1月~12月)に中途採用活動実績のある企業の人事担当者 |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | 1,333件 |
レポート内目次
【 2020年(コロナ禍)採用活動 】 の実態
1-1:中途採用活動における新型コロナウィルスの影響
1-2:勤務先における現在の正社員の過不足感
1-3:勤務先が中途採用を実施した理由
1-4:求人募集活動時期、都道府県
1-5:採用募集を実施した職種・採用した職種
1-6:採用面接の実施方法
1-7:面接手法の違いによる面接通過率、面接通過率の理由
1-8:中途採用活動における 1 次面接から応諾までの日数
1-9:中途採用の選考基準
1-10:2020 年の中途採用の実績、採用数、満足度
1-11:2020 年の中途採用の印象
1-12:今後 2021 年の 中途採用の見通し
1-13:リファレンスチェック(前職調査)の実施有無、実施のタイミング
1-14:2021年4月施行の「中途採用比率 公表義務化」認知と対応
1-15:中途採用比率 公表義務化への対応内容
【2020年利用した転職サービス・手法 】
2-1:実施した採用サービス・手法/効果があったサービス・手法
2-2:中途社員 採用に結びついた募集方法と採用者数
2-3:中途採用の予算と実績
2-4:リファラル採用の導入状況、インセンティブ確定のタイミング
2-5:アルムナイ採用の導入状況及びその理由
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