アルバイト採用活動に関する企業調査(2020年)
- 新型コロナウイルスの影響で、約9割の業種で人材不足が前年より緩和
- 特に【接客(ホテル・旅館)】は前年より約3割下がり影響大
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、直近1年以内にアルバイト採用業務に携わった会社役員・自営業含む20~69歳の会社員(有効回答数:1,527名)を対象に実施した「アルバイト採用活動に関する企業調査(2020年)」の結果を発表しました。
本調査は直近1年間の採用実績や担当者の意識・ニーズ、具体的な施策を聴取し、業種別の特徴・傾向の違いを把握することを目的としています。
調査詳細
アルバイト人材の過不足感
アルバイトの人材不足と回答した企業は56.3%(前年比-13.9pt)と前年から大きく減少した。2020年は新型コロナウイルスの影響で休業や時短営業の要請もあり、約9割の業種で人材不足の緩和につながった。
特に、【接客(ホテル・旅館)】においては52.8%(前年比-27.6pt)と大きく減少し、新型コロナウイルスの影響を受けたことがうかがえる。一方で、【警備・交通誘導】【販売・接客(コンビニ・スーパー)】【清掃】【介護】などのエッセンシャルワーカーの不足感は6割以上と高水準であった。
新型コロナウイルスの影響で一部の業種以外については人手不足感が前年より緩和したことがわかる。【図1】
【図1】アルバイト人材の過不足感

人材確保のために実施した施策・今後実施したい施策
人材確保のための施策は「給与の増額」が22.7%と最も高いものの、前年比では9.2pt減少した。また、「副業者の積極採用」13.2%(前年比+2.3pt)、「在宅勤務・リモートワークの承認」5.2%(前年比+2.5pt)は前年より増加となった。
今後実施したい施策としては「副業者の積極採用」14.7%、「在宅勤務・リモートワークの承認」5.4%と前年より増加し、2020年に続き、2021年も多様な働き方や新しい生活様式を意識した施策を実施する予定ということがわかる。【図2】
【図2】人材確保のために実施した施策・今後実施したい施策(複数回答)※一部抜粋

アルバイトにも支給されている手当
同一労働同一賃金について、アルバイトに「退職金」を支給している企業の割合は11.7%。「賞与」は38.3%が支給しているが、正社員と同等の金額を支給している割合は6.5%となった。
一方で「通勤手当」は54.7%と半数以上が正社員と同等に支給しており、「正社員との差はあるが支給している」も含めると7割を超える。【図3】
【図3】アルバイトにも支給されている手当

2020年のアルバイト採用数
2019年と比べ2020年のアルバイト採用数が「前年同等数以上」(「増えた」+「変わらない」)と回答した割合は69.4%、「減った」と回答した割合は21.3%。業種別では「増えた」と回答した業種は【警備・交通誘導】で25.5%。
一方、「減った」は【接客(ホテル・旅館)】が42.5%と最も高い結果に。【図4】
【図4】2020年のアルバイト採用数(単一回答)

2021年のアルバイト採用予定数
2020年と比べ2021年の採用予定数は「変わらない予定」が最も多く41.4%。次いで「増やす予定」が26.4%となった。【警備・交通誘導】では約半数が「増やす予定」、【販売・接客(コンビニ・スーパー)】【介護】【清掃】は2020年と同等以上と回答した。【図5】
【図5】2021年のアルバイト採用予定数(単一回答)

新型コロナウイルスの影響で先行きが不透明ではあるものの、一定数の企業が2021年も前年同等以上の雇用を行う予定なのがわかる。
調査概要
内容 | アルバイト採用活動に関する企業調査(2020年) |
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調査期間 | 2020年11月26日~12月1日 |
調査対象 | 直近1年以内にアルバイト採用業務に携わった20~69歳の会社員(会社役員・自営業含む) |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | 1,527名 |
レポート内目次
- 回答者プロフィール
- 採用活動実態
- 実施策と効果
- 今後のアルバイト採用意向
- 採用活動状況の変化
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