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中途採用・転職 総括レポート 2021年版(2020年実績)

  • コロナ禍でも人手不足感は続く
  • コロナ禍でも採用・転職に満足したグループの共通項は「多様な手法」「コロナ対応」「WEB 面接」

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:中川信行)は、2020年における中途採用・転職市場を4部構成でまとめた、「中途採用・転職総括 レポート2021年版(2020年実績)」を発表した。第1部は「雇用市場の概況」、第2部は「企業の中途採用状況」、第3部は「求職者の動向」、第4部は「今後の中途採用市場の展望」についてまとめている。

トピックス

雇用市場の概況

雇用形態別雇用者数

2020 年にかけて非正規雇用を中心に雇用環境は悪化。但し、正社員領域の雇用者数は前年を上回って推移しており、底堅さもうかがえる。【図1】

【図1】雇用形態別雇用者数(対前年同月増減)

雇用形態別雇用者数(対前年同月増減)/総務省統計局「労働力調査長期時系列データ」
出典:総務省統計局「労働力調査長期時系列データ」より  ※原数値
※非正規の職員・従業員=「パートまたはアルバイト」「派遣社員」など、正規の職員・従業員以外

有効求人数、有効求職者数および有効求人倍率の推移

有効求人倍率はリーマンショック後の 2009 年は 0.47 倍だったが、2020年は 1.18 倍と 1 倍以上を保つ結果となった。【図2】

【図2】有効求人数、有効求職者数および有効求人倍率の推移

有効求人数、有効求職者数および有効求人倍率の推移/厚生労働省「一般職業紹介状況」
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より ※季節調整値(パートタイムを含む)

雇用人員 判断D.I.

雇用人員 判断 D.I. 実績をリーマンショック時と比較してみると、リーマンショック時は「余剰」に転じたのに対し、コロナショック時は「余剰」には転じなかった。不足感は弱まりつつあるが、依然「人員不足」は続いている。【図3】

【図3】雇用人員 判断D.I.

雇用人員 判断D.I./日本銀行「全国企業短期経済観測調査」
出典:日本銀行「全国企業短期経済観測調査」より※数表の数値は半期・四半期平均

企業の中途採用状況

中途採用活動における新型コロナウイルスの影響

コロナの影響について、「悪い影響があった」が41.6 %で、悪影響が出た企業が多い傾向【図4】。

【図4】中途採用活動における新型コロナウイルスの影響

中途採用活動における新型コロナウイルスの影響/マイナビ中途採用状況調査2021年版
出典:「中途採用状況調査2021年版」(マイナビ)

新型コロナウイルスの影響で正社員に求める能力に変化があったか

社員に求める能力についても「変化が生じた」が36.1 %。【図5】

【図5】新型コロナウイルスの影響で正社員に求める能力に変化があったか

新型コロナウイルスの影響で正社員に求める能力に変化があったか/2020年マイナビ企業人材ニーズ調査
出典:「2020年マイナビ企業人材ニーズ調査」

コロナショック前後の有効求人数、有効求職者数、有効求人倍率

求人企業数については業界によって差はあるものの、有効求人数は2020年1~6月にかけて減少した。【図6】

【図6】コロナショック前後の有効求人数、有効求職者数、有効求人倍率

コロナショック前後の有効求人数、有効求職者数、有効求人倍率/厚生労働省「一般職業紹介状況」
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」 ※季節調整値

採用を実施していた企業の「応募数」「面接数」「採用数」

しかし、その中でも求人活動を行っていた企業については、一企業当たりの応募数・受験者数が前年から増加している。【図7】

【図7】採用を実施していた企業の「応募数」「面接数」「採用数」

採用を実施していた企業の「応募数」「面接数」「採用数」/マイナビ中途採用状況調査2021年版
出典:「中途採用状況調査2021年版」(マイナビ)

WEB面接の実施率

WEB面接を実施した割合は 6 割近く存在。実施企業のほうが採用者に対して「質に満足」と答える傾向にあった。【図8】

【図8】WEB面接の実施率

WEB面接の実施率/マイナビ中途採用状況調査2021年版
出典:「中途採用状況調査2021年版」(マイナビ)

採用者に対する満足度

採用満足度「質量ともに満足」が24.4 %で、「質量ともに不満」の19.9 %を上回った。【図9】 また、採用満足度「質量ともに満足」と答えた企業は、「多様な働き方ができる制度」に自信を持っている傾向があり、在宅勤務制度などコロナ対策にも積極的であるとみられる。

【図9】採用者に対する満足度

採用者に対する満足度/マイナビ中途採用状況調査2021年版
出典:「中途採用状況調査2021年版」(マイナビ)

転職者の動向

転職活動における新型コロナウイルスの影響

コロナの影響について、「転職に積極的になった(やや含む)」が36.9 %で、転職活動を行う要因に。【図10】

【図10】転職活動における新型コロナウイルスの影響

転職活動における新型コロナウイルスの影響/マイナビ転職動向調査2021年版
出典:「転職動向調査2021年版」(マイナビ)

求職者一人当たりの求人閲覧数や応募数

有効求職者数は増加しており、求職者一人当たりの求人閲覧数や応募数は増加した【図6】。一方、求職者の「面接数を受けた中で内定を得た割合」は減少した。【図11】

【図11】求職者一人当たりの求人閲覧数や応募数

求職者一人当たりの求人閲覧数や応募数/マイナビ転職動向調査2021年版
出典:「転職動向調査2021年版」(マイナビ)

WEB面接の経験率

WEB面接の経験割合は前年の 2 倍以上に増加。若い世代ほどWEB 面接実施企業への受験意欲は高まる傾向。【図12】

【図12】WEB面接の経験率

WEB面接の経験率/マイナビ転職動向調査2021年版
出典:「転職動向調査2021年版」(マイナビ)

転職後の変化

転職後の仕事満足度については「満足している」が48.5 %で、「満足していない」の14.9%を上回った。【図13】

【図13】転職後の変化

転職後の変化/マイナビ転職動向調査2021年版
出典:「転職動向調査2021年版」(マイナビ)

また、転職後の仕事への満足度が高かった求職者は、企業選択において、コロナ対策要素を含め、多様な働き方を選択する傾向が高く、WEB 面接に肯定的だった。【図12】

2021年の中途採用市場の展望

2021年の雇用市場は、人手不足感は続き緩やかな売り手市場へと移行すると考えられる。求職者意識については、新型コロナウイルスの影響でさらに多様化していくだろう。

「企業」「求職者」の2020年における動向のポイントとして、満足度の高いマッチングのためには「多様な制度の導入」「コロナ施策」「WEB 面接」が共通項として挙げられた。

雇用市場の概況についてまとめた図
企業の動向、求職者の動向をまとめた図。共通のキーワードは「多様な手法」「コロナ対応」「WEB面接」。

レポート内目次

第1部.雇用市場の概観 ・・・ P.3~18
└就業者数や雇用人員の過不足感についてリーマンショックとコロナショックを比較
第2部.企業の中途採用状況 ・・・ P.19~48
└中途採用担当者に聞いた 2020 年中途採用の状況
第3部.転職者の動向 ・・・ P.49~74
└2020 年に転職した個人に聞いた転職理由やコロナの影響
第4部.今後の中途採用市場の展望 ・・・ P.75~83
└雇用市場の概況、企業・転職者の動向を踏まえた未来予測

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

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