マイナビ キャリアリサーチLab

ミドルシニア・シニア層のアルバイト調査(2023年)

  • 「経済的にゆとりがない」と感じる人は約6割
  • 70歳を超えても働きたい人の割合が前年比で増加
  • 学びなおしの必要性を感じる人は約4割強

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、現在アルバイト就業中の40~70代を対象とした、「ミドルシニア/シニア層のアルバイト調査(2023年)」の結果を発表しました。本調査は今年で4回目となります。

調査詳細

ミドルシニア・シニア層の経済的ゆとり

  • 「経済的にゆとりがない」と感じる人は約6割

アルバイトを行うミドルシニア(40~50代)層、シニア(60~70代)層で、現在経済的なゆとりがないと答えた人は61.7%(「あまりゆとりがない」+「全くゆとりがない」)で前年比4.3pt増加。【図1】

【図1】経済的なゆとりがあるか / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

また、老後働かなくても暮らしていける程度の資産を保有していると思うかに関しては「全く足りないと思う」が59.7%でこちらも前年比4.3pt増加していた。【図1】

【図2】老後、働かなくても暮らしていける程度の資産(金融資産・不動産)を保有していると思うか / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

ミドルシニア層が自身のキャリアとして就労を希望する年齢

  • 70歳を超えても働きたい人の割合が前年比で増加

現在企業は従業員に対して70歳までの就業機会確保が努力義務となっているが、ミドルシニア層に就労継続を希望する年齢を聞いたところ、70歳を超えても働きたい人は15.5%となり、前年の12.0%と比較して3.5pt増加した。【図3】

【図3】ミドルシニア(40~50代)がご自身のキャリアとして就労を希望する年齢 / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

物価上昇などの影響から経済的に余裕のないと感じる人が増え、今後の就労希望年齢はますます上がっていくと考えられる。
※2021年4月に改正された高年齢者雇用安定法により、70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務となった。

ミドルシニア/シニア層の学びなおしの必要性

  • 学びなおしの必要性を感じる人は約4割強

将来のための学びなおしについて、必要と感じる人は42.8%。年代別では40代で最も多く55.7%、次いで50代で47.5%、60~70代のシニア層も約2~3割の人が必要性を感じていることがわかった。【図4】

【図4】将来のために新しいスキルを身に付けたり、学びなおしをすることについて / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

学びなおしの必要性を感じる理由と必要だと思うスキル

  • 必要だと思うスキルは「IT関連技術」や「語学力」

必要と感じる人に理由を聞いたところ、「収入を増やしたいため」が51.4%と最も高く、前年比10.6pt増と大幅に増加している。また「明確な理由はないが、不安を感じるため」は5.2pt増加しており、不透明な社会への不安が垣間見える結果となった。【図5】

【図5】新しいスキルを身に付けること、学びなおしをすることの必要性を感じる理由 / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

また、「収入を増やしたいため」と回答した人に、どのようなスキルを身に着けたいか自由回答で聞くと、「パソコンスキル」「IT技術」などIT関連のスキルが多かった。

また、高齢化が進む中で需要が増していく「介護・福祉」や「大型運転免許」、また「英語・語学」「コミュニケーション能力」などコミュニケーションに役立つスキルなども挙がった。【図6】

【図6】「どのようなスキルを身に付けたいか」の自由回答を一部抜粋
(学び直しが必要に感じる最も当てはまる理由「収入を上げるため」回答者ベース n=650) / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

定年退職後の仕事内容や働き方とやりがい

  • 定年退職後のアルバイトにやりがいを感じている人は4割以上
  • やりがいを感じる理由は「得意なことを活かせたとき」

定年退職の経験があり、現在アルバイトをしているシニア層に、アルバイトに関して定年退職前のイメージと比べてのギャップを聞いたところ、「思ったよりもやりがいがある」が45.7%だった。【図7】

【図7】現在アルバイト就業中のシニアの、
定年退職後の仕事内容や働き方に対する定年退職前のイメージとのギャップ / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

やりがいがあると回答した人にどのような時にやりがいを感じるかを聞いたところ、「得意なことが活かせたとき」が33.3%と最も高く、全体平均と比較して10pt以上高くなった。【図8】

【図8】アルバイト・パート先でやりがいを感じたとき / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

また、「得意なことが活かせたとき」と答えた人の現在の職種を見ると、「オフィスワーク(21.0%)」「保育、医療・介護・福祉(17.4%)」「教育(13.7%)」の順に多かった。

特に「教育」は全体平均と比較して9.8pt高かった。 PCスキルを活かせるオフィスワークや、保育・福祉系、教育などの資格を要する専門的な職種に就いている人たちは、「得意なことを活かせたとき」にやりがいを感じられていることがわかった。【図9】

【図9】現在の職種(「得意なことが活かせるとき」選択者の上位5職種) / マイナビ「アルバイト就業者調査(2023年)」

調査概要

内容 ミドルシニア・シニア層のアルバイト調査(2023年)
調査期間 2023年2月15日~2月20日
調査対象 40~70代男女(アルバイト就業者4,819サンプル、非就業者1,775サンプル)
調査方法 インターネット調査
調査地域 全国

レポート内目次

  1. 就業実態
  2. アルバイト探しについて
  3. 就業意識
  4. 学びなおしについて
  5. 定年退職後の変化

詳しくは「PDFデータをダウンロードする」をご覧ください

同一調査一覧

同カテゴリの調査一覧