マイナビ キャリアリサーチLab

転職活動における行動特性調査 2022年版

  • 転職活動を行った人は、前年より7.2pt増の19.1%でより活発化
  • 男性育休の取得について、収入が減少しても取得したい・取得してほしいが8割弱

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、正社員の20代~50代男女のうち、直近1年間(2021年6月以降)に転職活動をした1,600名(①すでに新しい職場に転職した「転職者:800名」、②まだ転職活動を終えていない人「転職活動者800名」)を対象とした「転職活動における行動特性調査2022年版」を発表した。

トピックス

  • 転職活動を行った人は19.1%(前年比:7.2pt増)で前年より活発化。転職できた人の割合は女性が男性を6.7pt上回る。
  • 転職した人の平均応募数は15件で、前年より3件減少。内定獲得率は15.8%と前年比で3.5pt増加。
  • 男性育休の取得について、収入が減少しても取得したい・取得してほしいが8割弱。収入が4割以下になっても取得したいとした人は15.9%にのぼる。
  • 今後転職する際に求めるものは、「働きがい」よりも「働きやすさ」。

調査詳細

正社員の転職活動率と転職率

  • 転職活動を行った人は19.1%(前年比:7.2pt増)で前年より活発化
  • 転職できた人の割合は女性が男性を6.7pt上回る

21年6月から22年7月に、転職活動を行った人は19.1%(前年比:+7.2pt)、男女別では男性18.9%、女性19.5%となり、前年よりも正社員の転職活動が活発化していることがわかる。また、転職活動を行った人のうち、転職できた人の割合は20.1%(前年比:+3.9pt)で、男性が17.9%、女性が24.6%と、女性が男性を6.7pt上回った。

リモートワーク・在宅勤務の普及、男性育休の促進、女性活躍推進法の改正により、女性の働きやすさに配慮する意識や環境を整える流れが進んでいることから、企業側が女性を積極的に採用している様子が見て取れる。【図1】

【図1】正社員の転職活動率と転職率

正社員の転職活動率と転職率/マイナビ「転職活動における行動特性調査 2022年版」

転職した人の求人応募数・書類選考通過数・内定獲得数

  • 転職した人の平均応募数は15件で、前年より3件減少
  • 内定獲得率は15.8%と前年比で3.5pt増加

転職した人の平均応募数は15件で前年より3件減った。書類選考を通過した数は平均6件、内定獲得数は平均2件となった。前職の職種別で、平均応募数が多いのは「営業」「企画・経営 管理・事務」「クリエイター・エンジニア」で19件、書類選考通過数は「営業」の8件が最も高く、内定獲得数は「営業」「医療・福祉・保育・教育・通訳」「クリエイター・エンジニア」「コンサルタント・専門職」で3件となった。

また、内定獲得率をみると、全体では15.8%(前年比:+3.5pt)となり、前年より応募求人を慎重に検討し、効率よく内定獲得に繋げている様子がうかがえる。職種別に書類選考通過率、内定獲得率をみると、「医療・福祉・保育・教育・通訳」がいずれも高く、コロナ禍による人手不足や、同業種・同職種間での転職活動が多いことが一因と考えられる。【図2】

【図2】転職した人の求人応募数・書類選考通過数・内定獲得数

転職した人の求人応募数・書類選考通過数・内定獲得数/マイナビ「転職活動における行動特性調査 2022年版」

男性育休の取得意向と収入減少の許容割合

  • 男性育休の取得について、収入が減少しても取得したい・取得してほしいが8割弱
  • 収入が4割以下になっても取得したいとした人は15.9%にのぼる

男性育休の取得について、「取得したい(取得してほしい)」が9割弱(88.4%)となり、多くの人が取得を望んでいることがわかった。

また、収入が減少しても取得したい(取得してほしい)とした人は、77.4%となり、収入が減少しても男性が育休を取得することが重要だと考える人が多いことがわかる。
男性育休の取得による収入の許容できる減少割合をみると、収入が通常時の「8割程度であれば」が16.6%で最も高く、次いで「4割以下だったとしても取得したい(取得してほしい)と思う」が15.9%となった。

育休取得期間中には非課税の育休手当の支給や、条件付きで社会保険料が免除されるなど、大幅な収入減少とならない措置もとられるが、通常時の4割以下となっても取得を望む人が一定数おり、男性育休取得の重要性がうかがえる。【図3】

【図3】男性育休の取得意向と収入減少の許容割合

男性育休の取得意向と収入減少の許容割合

今後転職の際に求めるもの

  • 今後転職する際に求めるものは、「働きがい」よりも「働きやすさ」

今後また転職する場合、「働きやすいこと」「働きがいが持てること」のどちらが重要か聞いたところ、「働きやすいこと」が63.0%、「働きがいを持てること」が33.2%で、働きやすさが大きく上回った。【図4】

【図4】今後転職をするとした際に求めるもの

今後転職をするとした際に求めるもの/マイナビ「転職活動における行動特性調査 2022年版」

働きやすさ・働きがいに繋がると思うもの

働きやすさにつながると思うものでは、「リモートワークなど自宅以外も含め働く場所を自由に選べる」が71.2%で最も高く、次いで「在宅勤務(自宅のみ)と、出社勤務を自分でコントロールできる」が69.7%となり、働く場所や勤務体系を自由に選択できることが求められている。

一方で、働きがいに繋がると思うものでは、「責任のある仕事を任される」が45.8%で最も高く、次いで「顧客・取引先などから必要とされる」が41.1%となった。仕事において他者から必要とされ、承認されることが働きがいに繋がりやすいことがわかる。【図5】

【図5】働きやすさ・働きがいに繋がると思うもの

働きやすさ・働きがいに繋がると思うもの/マイナビ「転職活動における行動特性調査 2022年版」

調査概要

目的 転職活動を行う者の属性や特徴を把握し、行動の特性を明らかにすること
調査期間 スクリーニング調査:
2022年7月4日(月)~7月7日(木)

本調査:
2022年7月8日(金)~7月10日(月)
調査対象 正社員として働いている20代~50代の男女のうち、直近1年間(2021年6月以降)に転職活動をした方
調査方法 インターネット調査
有効回答数 ①転職者 800s
(転職をした)

②転職活動者 800s
(現在も転職活動を続けている or 直近1年以内に転職活動をしたが、現在は転職活動をしていない・転職していない)

レポート内目次

  1. 転職サービス利用実態
  2. 転職活動の実態
  3. 転職理由・こだわり・転職先決定理由
  4. 転職活動・転職サービスに対する満足度
  5. 市場価値認識・今後1年以内の転職意向
  6. 「働きやすさ」と「働きがい」
  7. リモートワーク・在宅勤務
  8. その他企業施策(週休3日制度/男性育休/副業・兼業など)

詳しくは下のPDFデータをご覧ください

同一調査一覧

同カテゴリの調査一覧