- 派遣社員の7割が現在の働き方に満足【詳しくはこちら】
- 20代では「新卒から派遣社員として働くこと」に肯定的【詳しくはこちら】
- 約5人に1人が派遣先の職場で名前ではなく『派遣さん』と呼ばれることがある【詳しくはこちら】
- 『派遣さん』と呼ばれることがある人は、ない人に比べて「働きやすさ」や「評価実感」「能力発揮実感」の肯定割合が低い傾向【詳しくはこちら】
株式会社マイナビは、派遣社員として勤務する20〜59歳男女を対象に実施した、「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」の結果を発表しました。本調査は2019年から実施し、今回で8回目となります。
派遣社員として働いたきっかけと現状の満足度
- 派遣社員の7割が現在の働き方に満足
- 「やむを得ず」派遣社員として働き始めた人も、6割以上が現在の働き方に満足と回答
派遣社員に「現在、派遣社員として働いていること」への満足度を聞いたところ、「満足している(計)」は70.9%で、前年から1.6pt増加した。【図1】
【図1】現在、派遣社員として働いていることに満足しているか/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
また、派遣社員として働き始めたきっかけについては、「仕方ない・やむを得なかった(計)」が54.6%で、「自ら望んで就いた(計)」(45.4%)を上回った。一方、派遣社員として働くきっかけが「仕方ない・やむを得なかった」人でも、65.9%が現在の働き方に「満足している」と回答した。やむを得ない選択だった人でも、現在の働き方に満足している人が一定数いる様子がうかがえた。【図2】
【図2】派遣社員として働いたきっかけで近いもの/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
派遣社員としての経験への考え方
- 20代では「新卒から派遣社員として働くこと」に肯定的
- 若年層ほど、派遣社員としての経験をキャリアに活かせると回答
新卒から派遣社員として働くことは選択肢としてありだと思うか聞いたところ、全体では34.1%が「そう思わない」と回答し、「そう思う(31.5%)」を上回った。年代別では若い年代ほど「そう思う」割合が高く、20代では「そう思わない」と回答した割合を5pt以上上回った。【図3】
![【図3】新卒から派遣社員として働くことについての考え/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」]()
【図3】新卒から派遣社員として働くことについての考え/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
また、キャリア観において「派遣社員の仕事を通じて、市場価値が高まるスキル・経験が蓄積できているか」「今の派遣社員の経験は将来のキャリアに活かせると思うか」をそれぞれ聞いたところ、いずれも若い年代ほど「そう思う」と回答する割合が高かった。 こうした結果から、若年層では新卒から派遣社員として働くことについても、経験やスキルを積むことができる働き方として前向きに捉える人が一定数いることがうかがえる。【図4】
【図4】年代別にみる派遣社員のスキル蓄積実感/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
「派遣さん」と呼ばれることとその影響
- 約5人に1人が派遣先の職場で名前ではなく『派遣さん』と呼ばれることがある
- うち、54.4%は『派遣さん』と呼ばれることが「気になる」とネガティブに捉えている
派遣先で「派遣さん」と呼ばれるか
派遣社員の約5人に1人(19.4%)が派遣先の職場において「名前ではなく『派遣さん』と呼ばれる」ことがあると回答した。うち54.4%は『派遣さん』と呼ばれることが「気になる」と回答した。【図5】
【図5】職場で名前ではなく「派遣さん」と呼ばれるか/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
自由回答では「部外者扱いされているように感じる」「名前で呼んでほしい」といった声もみられた。一方で45.6%は「気にならない」と回答し、「仕方ない」「親しみがないほうがやりやすい」「割り切っている」といった意見もみられた。
『派遣さん』と呼ばれることへの受け止め方は分かれるものの、その背景には、派遣社員と派遣先社員との間に一定の心理的距離感がある可能性が推察される。【図6】
【図6】職場で名前ではなく「派遣さん」と呼ばれることを気にする・しない理由/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
「派遣さん」と呼ばれることがある人とない人の仕事への意識比較
『派遣さん』と呼ばれることがある人とない人で職場や仕事への意識を比較したところ、『派遣さん』と呼ばれることがある人は、「現在の職場は働きやすい環境だ」「派遣先からの評価は高い方だと思う」「自分の能力を十分に発揮できている」について、それぞれ「そう思う(「どちらかといえば」を含む)」と回答した割合が、呼ばれることがない人と比べて全体的に低い傾向がみられた。【図7】
【図7】「派遣さん」と呼ばれるかどうかでみる派遣先への意識の違い/マイナビ「派遣社員の意識・就労実態調査(2026年版)」
調査担当者コメント
今回の調査では、派遣社員として働く人の多くが、現在の働き方に満足していることや、若年層では派遣社員としての経験を前向きに評価する傾向もみられました。このことから、派遣という働き方は、個人の事情やキャリア観に応じた選択肢の一つとして捉えられつつあることがうかがえます。
一方で、職場では『派遣さん』と呼ばれるなど派遣先職員との心理的距離がうかがえる事象も一定数みられました。これは職場に対する意欲などにも影響している可能性があり、呼称そのものというよりも、同じ職場で働く一員として認識されているかどうかという実感が、組織への前向きな関わり方や働きやすさにつながる人も少なくないのではと考えられます。
働き方が多様化する中、個人が自分に合った働き方を選べることに加え、企業側にも雇用形態にかかわらず能力を発揮できる環境づくりや関係の構築が求められます。今後は一人ひとりが培ってきた経験や強みをどのように活かせるかが、より重要になっていくのではないでしょうか。
キャリアリサーチLab研究員 元山春香
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