- 平均内々定数は前年同様2社を下回り1.7社【詳しくはこちら】
- 活動終了学生の6割は内々定1社で終了【詳しくはこちら】
- 継続中の学生の中には明確な第一志望がない層も【詳しくはこちら】
- 活動終了学生は「働く環境」、継続学生は「企業そのものの魅力」を重視【詳しくはこちら】
- 入社予定先の決定に際してはAIへ相談するという意見も一部みられた【詳しくはこちら】
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:粟井俊介)は、2027年卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2027年卒 内定者意識調査」の結果を発表しました。
内々定社数と活動継続率
- 平均内々定数は前年同様2社を下回り1.7社
- 活動終了学生の6割は内々定1社で終了
保有内々定社数と活動継続率
内々定を保有する学生に内々定社数を尋ねたところ、平均は1.7社となり、前年同様に2社を下回った。一方、活動継続率(※1)は30.6%で、前年から3.5pt増加した。過去10年の推移を見ると、活動継続率はおおむね3割前後で推移しているものの、内々定社数は近年減少傾向にある。【図1】
※1 入社予定先を「ほぼ決めたがまだ就職活動継続中」と「まだ決めていない」の合計
【図1】保有内々定社数(平均)と活動継続率 / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
活動状況別保有内々定社数
活動状況別に保有している内々定社数をみると、就職活動を終了した学生の約6割は内々定1社の状態で活動を終えていた。一方で、入社予定先が「ほぼ決まっているものの就職活動を継続している」学生では、3社以上の内々定を保有する割合が20.4%と、他の活動状況の学生と比べて最も高かった。【図2】
【図2】保有内々定社数 / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
以上から、内々定社数の多さが必ずしも就職活動の終了につながるわけではなく、複数の内々定先を比較・検討しながら、より納得感のある意思決定を行おうとしている学生も一定数存在すると考えられる。
入社予定先の企業について
- 活動終了学生の半数以上は第一志望の企業に入社予定
- 継続中の学生の中には明確な第一志望がない層も
- 複数内々定の際、入社予定先の内々定取得時期のほうが後だった割合は52.6%
就職活動当初の志望度
現在最も志望度の高い企業が、就職活動開始当時に第何希望だったかを尋ねたところ、就職活動を終了している学生では「第一志望」が過半数を占めた。一方、決めてはいるものの活動継続中の学生では6割以上が「第一志望以外の企業」と回答した。【図3】
【図3】現在志望度の高い内々定先は活動開始当時、第何希望だったか / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
また、第一志望ではない企業への入社を決めた理由では、「第一志望の企業に落ちた」が半数を占めた。【図4】
【図4】第一志望ではない企業に入社を決めた理由(単一選択) / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
就職活動を終了した学生は「就職活動を進めるうちに第一志望が変わった」と回答した割合が高く、活動を通じて自己理解が深まり、志望も変化した様子がうかがえる。一方、活動継続中の学生は「そもそも第一志望がなかった」「第一志望より早く内々定が出た」の割合が高く、志望企業間の志望が比較的明確でない可能性が示唆された。
入社予定先から内々定をもらったタイミング
複数の内々定を保有している学生を対象に、入社予定先とその他の内々定先(2~4社目)の内々定取得時期を比較した(※2)。その結果、入社予定先の内々定取得時期のほうが後だった割合は52.6%となり、入社予定先のほうが先だった割合(18.9%)を大きく上回った。【図5】
※2 複数の内々定をもっている学生が対象
「入社予定先の内々定をもらった月」-「その他企業(2~4社目)のそれぞれ内々定をもらった月」の差を集計した
【図5】内々定をもらった企業と比較して、入社予定先からはいつ内々定をもらったか / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
月ごとに見ると、「同月」が28.4%で最も多く、次いで「1か月後」が21.7%、「2か月後」が12.2%となった。つまり、現在入社予定としている企業は、最初に内々定を取得した企業とは限らず、他社の内々定取得後に選考を受けた企業や、その後に内々定を得た企業を最終的に選択しているケースが多いことがわかる。
この結果から、学生の意思決定は必ずしも最初の内々定獲得時点で完了するわけではなく、その後も複数企業を比較しながら進められている実態がうかがえる。企業側にとっては、早期に内々定を出したとしても安心できるわけではなく、学生は他社の選考結果などを踏まえながら進路を検討している可能性がある。
そのため、内々定後も継続的な情報提供やコミュニケーションを通じて、入社意向を高めていくことが重要だろう。
入社予定先の決め手
- 入社予定先の選択ポイントは「安定」
- 活動終了学生は「働く環境」、継続学生は「企業そのものの魅力」を重視
- 入社予定先の決め手には「社員の人柄・社風」「事業の独自性」「働き方」が
- 入社予定先の決定に際してはAIへ相談するという意見も一部みられた
入社予定先の選択ポイント
入社予定先の選択ポイントを尋ねたところ、「安定」が最多回答であった。就職活動を終了している学生では、次いで「社風(34.5%)」「福利厚生(27.4%)」が上位となり、自身の働く環境を重視していることがわかる。
一方で、入社予定先を決めてはいるものの活動を継続している学生では、「福利厚生(31.4%)」「将来性(23.7%)」が続き、企業そのものの魅力や将来の成長性を重視する様子がうかがえる。【図6】
【図6】入社予定先の選択ポイント<企業属性>(上位2つ選択) / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
他の企業にはない魅力とは
入社予定先企業を選んだ決め手となった「他の企業にはない魅力」について尋ねたところ、「社員の人柄・社風」「事業の独自性」「働き方」に関する意見が多くみられた。「社員の人柄・社風」では、人事担当者や社員との交流を通じて企業に魅力を感じたという声があがった。
「事業の独自性」では、業界内でのポジションや独自のビジネスモデルが評価されていた。また、「働き方」では、企業属性や制度面による働きやすさに加え、自身の描くキャリアと合致している点を魅力として挙げる意見がみられた。【表1】
【表1】 / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
相談相手は「親」、そして…
意思決定の際に相談した相手について尋ねたところ、最も多い回答は「親・保護者」であった。加えて、「AI」という意見も上位にみられ、入社予定先の決定においてもAIが活用されていることがわかった。【図7】
【図7】意思決定の際、意見を聞いた人(複数選択) / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
入社予定先の推奨度
入社予定先に満足していても人には勧めない学生
就職活動をやり直しした場合でも、再度入社予定先に入社を決めるか尋ねたところ、「再度入社を決める」(※3)と回答した学生は69.6%であった。一方で、入社予定先をどの程度勧めたいかを尋ねたところ、推奨者(※4)は27.6%にとどまった。【図8】
※3 「必ずそうする」+「おそらくそうする」の計
※4 「入社予定先(もしくは最も志望度が高い内々定先)を後輩や友人にどの程度勧めたいと思いますか。(0~10の11段階で回答)」という設問において、NPS(ネット・プロモーター・スコア)を参考に「0~6」の回答者を「非推奨者」、「7~8」の回答者を「中立者」、「9~10」の回答者を「推奨者」とした。(入社予定先を「まだ決めていない」学生を除く)
【図8】入社予定先の満足度と推奨度 / マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
この結果から、学生は自身の入社予定先に満足していても、それを積極的に他者へ勧めたいと考えているわけではないことがうかがえる。新卒就職においては、企業選びの基準が学生ごとに異なり、「自分には合っているが、他の人にも合うとは限らない」という認識が働いている可能性がある。
また、近年の学生は特定の1社のみを第一志望とするのではなく、複数社を「第一志望群」として比較検討しながら進路を決定する傾向もみられる。そのため、自身の選択に納得していても、「誰にでも勧められる企業」として評価することには慎重なのかもしれない。
企業の中には、内定者から後輩や知人を紹介してもらうリファラル型の採用活動を行うケースもある。しかし今回の結果を見る限り、入社予定先への満足度の高さが、そのまま他者への推奨や紹介行動につながるとは限らないことが示唆される。新卒採用においては、「入社したい企業」を増やすことと、「人に勧めたい企業」になることは、必ずしも同じではないだろう。
調査担当者コメント
内々定保有社数は前年同様に2社を下回り、引き続き学生の就職活動はピンポイント化(※)していることがうかがえます。一方で、学生の意思決定に着目すると、就職活動を継続している学生の中には複数の内々定先を比較・検討している層もみられ、単に多くの内々定を得ることよりも、自身が納得できる進路選択を重視している様子がうかがえました。
また、活動継続中の学生では志望企業間の優先順位が必ずしも明確ではない傾向もみられ、内々定獲得後も情報収集や比較検討を続けていることがわかります。さらに、意思決定にあたっては親・保護者に加えAIを活用する学生もみられ、相談先や情報源は多様化しています。内々定の数ではなく、納得できる意思決定そのものを重視する姿勢が、今年度の学生の特徴といえるでしょう。
※ピンポイント就活参考
“納得の1社”を選ぶ時代へ。「ピンポイント就活」の実態~2026年卒新卒採用の振り返り~
マイナビキャリアリサーチLab研究員 中島英里香
調査概要
| 内容 |
マイナビ 2027年卒内定者意識調査
|
| 調査期間 |
2026年6月15日(月)~7月5日(日) |
| 調査対象 |
2027年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生 |
| 調査方法 |
マイナビ2027会員(退会者含む)にWEB DMを配信し、インターネットアンケートより回収 |
| 有効回答数 |
1,629名(内々定保有者) |
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