- 65歳以上のシニアバイト雇用企業は61.0%で、前年から3.1pt増加【詳しくはこちら】
- うち約7割が週30時間以上・週5日以上勤務する“ハッスルシニア”【詳しくはこちら】
- “ハッスルシニア”は「仕事量」や「仕事の丁寧さ」など、業務面でポジティブな評価【詳しくはこちら】
本記事は、直近半年以内に非正規雇用の採用業務に携わった採用担当者を対象に実施した「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査(2026年)」の調査結果を基に、65歳以上のシニアアルバイト採用に関する内容を抜粋・分析し、「シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)」として再構成したものである。
シニアバイトの採用状況
- シニアバイトを雇用している企業は61.0%で、前年から3.1pt増加
- 新規採用率は[製造ライン・加工(メーカー)]が47.7%で最多
シニアバイトの新規採用率と雇用率
直近半年間に65歳以上のシニアのアルバイトを「新たに採用した」企業は34.9%となり、前年(37.4%)から2.5pt減少した。一方で、シニアバイトを「雇用している(雇用しており、半年以内に新たに採用した+雇用しているが、半年以内は新たに採用していない)」企業は61.0%で、前年(57.9%)から3.1pt増加しており、新規採用の動きはやや緩やかになっているものの、雇用自体は広がりをみせている。
業種別にみると、雇用率は[警備・交通誘導(83.1%)]が最多で、次いで[清掃(76.4%)]、[介護(70.3%)]が続き、これまでシニア人材の活用が進んできた分野で引き続き高い水準となった。一方で、新規採用率は[製造ライン・加工(メーカー)]が47.7%で最も高く、新たな業種・分野にも活用の広がりがみられる。【図1】
【図1】直近半年間におけるシニアバイトの新規採用率/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
今後のシニアバイトの採用意向
- 今後シニアバイトを採用したい企業は56.4%
- 理由は「人手不足の解消・改善に繋がるから」が最多
今後シニアを採用したい理由
また、今後シニアバイトを「採用したい(積極的に採用したい+どちらかといえば採用したい)」割合は、56.4%となり、半数を超える企業が採用意欲を示した。採用したい理由を聞くと、「人手不足の解消・改善に繋がるから」が45.6%で最多となった。【図2】
【図2】今後のシニアバイトの採用意向と採用したい理由/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
シニアバイトに期待する役割や能力
また、今後シニアバイトを採用したい企業がシニアに期待する役割や能力は、「職場に特有の専門知識・専門スキル(32.2%)」が最も多く、次いで「シニアの応募者の安心材料(29.7%)」「第一線で現場社員として活躍するための知識・スキル(28.3%)」が続いた。
企業はシニア人材を人手不足解消の担い手としてだけではなく、経験や専門性を生かした活躍を期待している様子がうかがえる。【図3】
【図3】シニアに期待する役割や能力/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
ハッスルシニアの実態
※本調査における「ハッスルシニア」とは、65歳以上のシニアで、週30時間以上もしくは週5日以上アルバイトとして勤務し、働く意欲が高いシニアのことである。
- シニアバイトを雇用している企業のうち、ハッスルシニアの雇用割合は約7割
- 「仕事量」や「仕事の丁寧さ」など、業務面でのポジティブな評価が多くみられた
ハッスルシニアの雇用率
現在シニアバイトを雇用している企業に、ハッスルシニア(65歳以上で週30時間以上、もしくは週5日以上アルバイトとして勤務し、働く意欲が高いシニア)の割合を聞いたところ、「半数以上」と回答した企業は33.2%だった。また、ハッスルシニアの占める割合別でみると、「ハッスルシニアがいる(半数以上+それ未満)」と回答した企業は69.8%となり、約7割の企業で働く意欲の高いシニアが活躍していることが明らかとなった。
業種別にみると、[製造ライン・加工(メーカー)]が85.7%で最も高く、[事務・データ入力・受付・コールセンター]が78.3%、[警備・交通誘導(セキュリティ等)]が77.8%で続いた。これらの業種は、一定の経験や業務習熟が求められるほか、比較的まとまった時間で勤務する方が業務効率を維持しやすい職場も多い。そのため、長時間勤務かつ就業意欲の高いシニアが活躍しやすい可能性がある。【図4】
【図4】ハッスルシニアが占める割合とハッスルシニアが多い業種/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
ハッスルシニアに対する評価
また、実際に雇用している企業のハッスルシニアに対する評価をみると、「仕事の量」を高く評価している割合が64.5%、「仕事の丁寧さ」を高く評価している割合が63.7%といずれも高水準であり、全体としてポジティブな評価が多いことがうかがえる。【図5】
【図5】ハッスルシニアの仕事に対する評価/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
ハッスルシニアの活躍に向けた施策
- ハッスルシニアが職場に与える影響は「人材不足の緩和につながる」が最多
- 「賃上げ」「有給付与」は進む一方、役割付与・評価の細分化など“やりがい”などの施策は限定的
ハッスルシニアが職場に与える影響
ハッスルシニアが職場に与える影響について聞いたところ、「人材不足の緩和につながる(42.4%)」「責任感があり、欠席・離職が少ない(35.4%)」などが上位となり、戦力としての安定性や貢献度が評価されている。
一方で、課題としては、「突発的な体調不良や通院等によるシフト調整の発生(30.2%)」や、「デジタルツールや新たな業務への対応に時間がかかる(29.3%)」という点も挙げられた。これらはシニア層全体に共通してみられる傾向であり、ハッスルシニアにおいても一定程度存在することがわかった。こうした結果から、体調面や業務適応に関する配慮の必要性がうかがえる。【図6】
【図6】ハッスルシニアが職場に与える影響/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
ハッスルシニアの活躍に向けた企業施策
また、ハッスルシニアの活躍に向けて企業が行っている施策をみると、「時給の引き上げ(54.9%)」「有給休暇の付与(48.3%)」、「休息時間の十分な確保(45.3%)」が上位となった。
一方で、「他のシニアよりも優遇した条件設定(30.4%)」や「役職や責任のあるポジションの付与(32.8%)」は実施割合が低く、体調面や勤務条件への配慮は進む一方で、やりがいや責任ある役割の付与といった施策は、限定的である実態がうかがえる。【図7】
【図7】ハッスルシニアの活躍に向けて、行っている施策/シニアバイトの採用に関する企業調査(2026年版)
調査担当者コメント
今回の調査では、65歳以上のシニアバイトを雇用する企業の割合が前年から増加しました。2025年4月には、高年齢者雇用安定法により「65歳までの雇用確保」が完全義務化されており、こうした制度的背景を受けて、65歳以上のシニア人材の受け入れが広がりつつあることがうかがえます。
また、週30時間以上もしくは週5日以上勤務し、高い就業意欲を持つ「ハッスルシニア」も一定数の企業で活躍しています。ハッスルシニアは、仕事量や業務の丁寧さにおいて高い評価を得ており、単なる人数の増加にとどまらず、職場への貢献度という観点からも、シニア人材の存在感が高まっている可能性が考えられます。
一方で、健康面に関する課題は、シニアバイト活用における制約要因の一つに挙げられています。実際に、シニアを雇用している企業では、有給休暇の付与や休息時間の確保といった体調面への配慮が進められており、こうした取り組みは、シニア採用に不安を抱く企業にとって有効な対応の方向性の一つといえるでしょう。
今後、シニア人材のさらなる活躍を促進するためには、健康面への配慮を基盤としつつ、役割の明確化や適切な評価・処遇を通じてモチベーションを高める環境づくりが、今後ますます重要になると考えられます。
マイナビキャリアリサーチLab研究員 嘉嶋麻友美
調査概要
| 内容 |
非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査(2026年) |
| 調査期間 |
2026年5月15日(金)~2026年5月29日(金)
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| 調査対象 |
直近半年(2025年12月~2026年5月を想定)以内に非正規雇用の採用業務に携わった20~69歳の男女
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| 調査方法 |
インターネット調査 (調査主体:株式会社マイナビ アンケートモニター提供元:外部調査会社)
※調査結果は、端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
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| 有効回答数 |
1,483名サンプル |
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